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クライムSRPG『Empire of Sin』マフィアのボスとなって禁酒法時代のシカゴを牛耳れ!【爆速プレイレポ】

1920年代の禁酒法時代を舞台に、マフィアのボスとなってシカゴに一大勢力を築き上げる戦略RPG『Empire of Sin』の爆速プレイレポをお届けします。

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最新ゲームが毎日大量にリリースされる昨今。メーカーやストアのゲーム紹介だけでは「どんなゲームかわからない!」とお嘆きのGame*Spark読者も多いのではないでしょうか。そこで“なるべく早く”ゲームの生の内容をお届けするのが本企画「爆速プレイレポ」となります。

今回はRomero Gamesが開発し、Paradox Interactiveによって2020年12月2日にPC(Steam/Paradox Store)/海外PS4/海外Xbox One/海外Xbox Series X|S/海外ニンテンドースイッチ向けにリリースされた『Empire of Sin』について生の内容をお届けしたいと思います。本記事ではSteam版を使用します。

Romero Gamesは、『DOOM』や『Quake』などの名作FPSのゲームデザイナーとして知られるジョン・ロメロ氏と、その妻であり『ウィザードリィ8』やターン制SRPG『Jagged Alliance 2』などに携わった女性ゲーム開発者ブレンダ・ロメロ氏によって、2015年にアイルランドで設立されたインディーデベロッパーです。本作はストラテジーゲームということもあり、ブレンダ・ロメロ氏がゲームディレクターを務めています。

本作の内容ですが、禁酒法時代のシカゴを舞台にしたターン制ストラテジーゲームです。「禁酒法」とは、1920年にアメリカで施行された法律で、ビールやワイン、蒸留酒など、アルコール飲料の製造・販売が禁止されました。これによって公の場での酒の販売はできなくなったのですが、その一方で、マフィアなど裏社会の者たちが酒の密売を行って莫大な利益を得ていました。

特にシカゴでは、アル・カポネが密造酒などで得た豊富な資金をバックに巨大な権力を持ち、商売の邪魔になるライバルを次々と抹殺し、警察や市議会議員をも買収して味方につけ、本作のタイトルともなっている「犯罪帝国」を築き上げていました。これに対抗するため、財務省の捜査官エリオット・ネスは特別捜査班を組織し、カポネの逮捕に貢献。ネスのチームはメディアに「アンタッチャブル」と呼ばれ、その自伝は後にテレビドラマや映画にもなっています。

本作は捜査官側ではなく、プレイヤーはカポネを始めとするマフィアのボスの一人となり、他のライバルたちと争いながら、シカゴで巨大な「犯罪帝国」を築き上げるのが目的です。一体どんなゲームなのか、さっそくプレイしていきましょう。

『Empire of Sin』の実内容に迫る!

ゲームを開始すると、まずはプレイヤーが担当するマフィアのボスを選びます。選択できるキャラには、アル・カポネなど実在の人物や、ゴールディー・ガノーといった架空の女性ボスなど、一癖も二癖もある面々が揃っています。

それぞれのボスには「ボスアビリティ」が用意されており、また「組織ボーナス」や「外交ボーナス」も設定されています。カポネの場合、指定範囲内に弾丸を連続発射するボスアビリティ「弾丸の雨」や、醸造所・下宿の費用を-20%にする組織ボーナスなどがあります。今回のプレイではカポネを選択します。

ゲームは1920年3月17日、カポネがニューヨークからシカゴへやってきたところから始まります。この頃のカポネはまだ駆け出しで、史実ではイタリアマフィアの幹部ジョニー・トーリオに呼ばれてシカゴへ行き、売春宿のポン引きなどをやっていました(羽振りの良さそうな毛皮のコートを着ているのは、DLC「Al Capone's Fur Coat」を導入しているからです)。

本作は純粋なストラテジーゲームかと思いきや、タクシーの中ではアドベンチャーゲームのような選択肢のある会話が繰り広げられます。ちなみにカポネの左頬に傷痕がありますが、10代の頃にナイフで切り付けられた痕で、このことから「スカーフェイス」という異名が付けられました。

車の中での会話ですが、運転手の話ではフランキー・イェールがシカゴに現れたとのこと。実在するニューヨークのギャングで、カポネはニューヨークにいた頃、イェールの経営する酒場でバーテンダーや用心棒などをしていました。そのイェールがなぜシカゴにいるのかは不明です。

運転手との会話でいくつかの選択肢が出てきますが、イェールの居場所を調べてもらうのと引き換えに、運転手の要求を聞くことになりました。何でもタクシーにイタズラをするギャングたちがいて、そいつらを何とかして欲しいとのこと。とりあえず引き受けておきます。

タクシーを降りたカポネ。ここからカポネ自身を操作することになります。地面をクリックすることで、その場所まで移動することができます。チュートリアルでは近くの「もぐり酒場」まで移動するよう指示が出たので、従ってみましょう。

もぐり酒場の建物に入ると、チュートリアルの案内役が「戦闘を始めましょう」といきなり物騒なことを言い始めました。シカゴに着いてタクシーを降りたばかりなのですが……。画面下の「奇襲」をクリックするか、Ctrlキーを押すことで戦闘モードに移行します。

シカゴ見物をする暇も無く、戦闘開始。カポネ一人での殴り込みです。相手は用心棒が2人ですね。戦闘はターン制になっており、画面上部がキャラの行動順を表しています。それぞれのキャラにはAP(行動ポイント)が2あり、移動や攻撃などは1APを消費します。また長距離移動や特殊コマンドなどでは、2AP使う場合もあります。

基本攻撃には、銃を使った遠距離攻撃である「発砲」と、直接攻撃を仕掛ける「近接攻撃」があります。近接攻撃の方がダメージが大きいので、側にいる敵を殴り付けました。

1回の近接攻撃で敵のHPを半分奪うことができたので、次のターンでトドメを刺しました。もう1人の敵は離れた所にいるため、銃による戦闘になります。本作では柱や障害物の陰に隠れることによって、「カバー状態」になります。銃撃戦においては、カバーをしてから攻撃するのが基本です。

APが足りれば、1ターン内に2回攻撃することも可能です。柱でカバーしながら、銃による攻撃でもう一人の敵も倒して勝利!お金を149ドル入手しましたが、用心棒たちはミート・パッカーズという派閥の所属なので、その派閥との関係が-30悪化しました。

酒場の運営を始めよう!

シカゴ到着早々、たった一人で酒場を占拠したカポネ。建物をどうするかの選択ですが、「乗っ取る」を選んで、丸ごと頂いてしまいましょう。必要なければ、潰したり壊したりといった選択もできます。

次に建物の用途を決めます。ギャングたちの拠点である「セーフハウス」にしたり、「醸造所」「下宿」「もぐり酒場」「カジノ」「ホテル」の経営も可能です。ここは元の「もぐり酒場」をそのまま続けることにしましょう。略奪前と同じ用途であれば、資金0で利用可能です。もぐり酒場の名前は、管理しやすいように「モーグリ1号店」と名付けておきます。

もぐり酒場の運営メニュー。酒場をアップグレードすることで、収益を増やしたり、店の守りを強化したりすることができます。ここでは警備をアップグレードします。アップグレードには資金だけでなく、日数もかかります。早くアップグレードを終わらせたい場合には、「特急」ボタンを押し、追加の資金を払うことで瞬時に完了させることができます。

警備を強化して護衛を増やし、さらに「環境」のアップグレードでバンドを雇いました。ちょっとだけ店が良い感じになりましたね。これで酒場から収益を得ることができるようになりました。

さすがにいつまでもカポネ一人だけで戦うわけにはいきません。戦闘を有利に進めるためにも、共に戦ってくれる部下たちが必要です。酒場の外に、職を探している者たちが2人いました。違法バー経営者のマリア・ロドリゲスと、元軍人のヒュー・ミラーです。2人とも雇いましょう。

ギャングたちの給料ですが、固定費ではなく、総収入の何パーセントかを支払うことになります。マリアたちの場合は2%ですね。ギャングたちには性格や特性、人間関係などが設定されており、ゲームの進行と共に変化していきます。プレイヤーの悪名度が高くなるほど、優秀なギャングたちが現れ、仲間にすることができるようになります。

さっそく部下たちを引き連れて、次のもぐり酒場を奪いに行くことに。しかしその途中で、敵対する派閥との戦闘が発生。部下たちはそれぞれ武器が違い、ヒューは範囲攻撃のできるショットガンを持っています。それと各銃には弾数があり、尽きるとリロードしなければなりません。戦闘自体は楽に勝利することができました。

さらなる勢力拡大を目指して!

画面右上のアイコンの「ブラックマーケット」では、武器やアイテムを購入することができます。銃器だけでなく、近接攻撃用のハンマーや鉄パイプ、投擲用のダイナマイト、HP回復用の救急箱など様々な物が売られています。「聴診器」もあり、防御ボーナスが+5、最大HPが+30%されます。

今回は醸造所への殴り込みをします。画像の扇形の緑色は、「監視」モードの範囲設定。この範囲内で敵が移動をした時に、自動的に攻撃を仕掛けてくれます。敵を待ち伏せするときに使うのがいいでしょう。

戦闘に勝利!やはり部下たちがいると戦いは楽になりますね。戦利品としてお金以外に救急箱を手に入れました。建物の使用目的ですが、当然そのまま醸造所として継続利用します。他の業種にするとお金が掛かってしまいますしね。名前は「密造酒1号店」で。

もぐり酒場の次は醸造所と、立て続けに相手勢力の資金源を奪ったことで、そのボスであるロニー・オニールがキレてしまいました。「面と向かい合って話し合いをしよう」ということで、オニールの元へ行くことに。

醸造所を出て街中を進み、オニールの拠点であるセーフハウス前に到着。移動が結構多いので、ストラテジーゲームと言うよりもRPGを遊んでいるような感覚になってきますね。どことなくテーブルトークRPGっぽさもあります。

オニールのセーフハウスでは、戦闘ではなく、文字通り「対話」を行います。オニールは「とっとと元の場所に帰りやがれ」と文句を言ってきました。ここでも選択肢が多数表れ、『バルダーズゲート』シリーズのようなTRPG系のRPGを遊んでいる感じです。

結局話し合いは平行線をたどり、戦いで決着を付けることとなりました。今回はザコだけでなく、オニールと言うボス敵もいます。敵の人数が多く、カポネはすでに囲まれている状態からのスタートですね。

周りの敵を一掃するために、カポネのボスアビリティである「弾丸の雨」を使います。銃を乱射して、範囲内の敵全員にダメージを与えるという技です。ザコ敵の方にはクリティカルダメージが入り、仕留め切ることができました。ボスアビリティは連続使用出来ず、何ターンかのクールダウン時間が入ります。

オニールはボスだけあってHPが高く、そこそこ強いですが、仲間との挟み撃ちで何とか仕留めることができました。勝利報酬として、「シングルアクション・リボルバー」や「ダイナマイト」などを入手。オニールの勢力を滅ぼし、セーフハウスを乗っ取ることが出来ました。

しかしこの戦闘により、捜査局、種類取締局、シカゴ警察といった派閥との関係がそれぞれ-5に。派手に動くと、国家権力に目を付けられるようになってきますね。敵はギャングだけではないのです。

画面右上の地域メニューからは、地域の状態や経済状況、店舗についての情報などを確認することができます。今はカポネ自身が動き回っている状態ですが、部下に管理を任せたりすることも可能です。

画面左上の「ミッション手帳」からは、進行中のミッションを確認することができます。ミッションをこなすことで報酬がもらえますので、積極的に狙っていくのがいいでしょう。

画面左上の「ギャング」メニューからは、カポネや仲間たちのステータスを見たり、装備を変更したりすることができます。また新たなアビリティを習得することも可能。習得には日数が掛かります。

とりあえず最初に運転手と約束していた「タクシーにイタズラをするギャングたちを追い払う」ミッションをこなします。話し合いに持ち込み、脅迫して追い払うことに成功。報酬として、ニューヨーク時代に世話になっていたイェールの居場所を運転手から教えてもらいました。近くの下宿にいるようです。果たして感動の再会となるのか、それとも……。続きはぜひとも自身の手でプレイしてみてください。

ストーリー展開にも重点を置いた戦略RPG

本作をプレイする前は、ゲーム画面の印象から「『XCOM』のマフィア版」と思っていたのですが、実際にプレイしてみると「戦略ゲーム寄りのRPG」といった感じで、『XCOM』とはだいぶ違う作品でした。キャラとの会話にも選択肢が多く、海外RPGを思い起こさせるような作りになっています。

部下にすることのできるギャングたちは、使い捨てのコマではなく、様々な背景を持った「血の通った人物」として描かれています。ゲーム画面左上の「ブラックリスト」メニューからは、ギャングたちの人間関係を見たり、部下として雇ったりすることができます。部下になったギャングたちには忠誠度があり、これが低いと裏切られることもあります。

また他の勢力のボスたちとは、敵対するだけでなく、協力し合うこともできます。この時の会話のやり取りも、戦略ゲームの「外交」的な無機質なものではなく、ストーリーを伴ったものになっており、ゲーム世界への没入感を高めてくれます。

今回の記事に使用したのはPC版ですが、PS4/ニンテンドースイッチ版の国内向けも2021年2月25日に発売予定となっています。本作は戦略ゲーム好きな方だけでなく、RPG好きな方にも楽しめる作品に仕上がっていますので、ぜひともプレイしてみてください。

タイトル:Empire of Sin
対応機種:PC(SteamParadox Store)/海外PS4/海外Xbox One/海外Xbox Series X|S/海外ニンテンドースイッチ
記事におけるプレイ機種:PC(Steam)
発売日:2020年12月2日
記事執筆時の著者プレイ時間:5時間
価格:4,100円(Deluxe Edition 5,150円/Premium Edition 7,200円)


《渡辺仙州》

歴史・シミュ・ボドゲ好き 渡辺仙州

主に中国ものを書いている作家。人生の理念は「知られていない面白いもの」を発掘・提供すること。歴史・シミュレーションゲーム・ボードゲーム好きで、「マイナーゲーム.com」「マイナーゲームTV」を運営中。著書に「三国志」「封神演義」「西遊記」「封魔鬼譚」(偕成社)、「文学少年と運命の書」「天邪鬼な皇子と唐の黒猫」(ポプラ社)、「三国志博奕伝」(文春文庫)など。

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