その年に入って初めてすることって何かと意識しちゃいますよね。初詣でや初売り、初ゲームなんてものもあるかもしれません。外出の自粛が促される昨今、家にいながらゲームの中でもお正月っぽいことがしたいと考えた筆者は、「初日の出」が見られる作品を探してみました。本稿では、いくつかのゲームの日の出シーンと共にその特徴などをご紹介していきます!
『グランド・セフト・オートV』
日の出が見られる条件として、時間経過の概念があることが挙げられます。そこで、まずはじめに思い浮かんだのが本作でした。広大な「ロスサントス」を舞台としており、リアルさながらの街や自然が再現されています。今回、初日の出を拝むべく向かった場所はロスサントスの北に位置する「チリアド山」。ゲーム内で最高峰の山からなら最高の眺めとなることでしょう。
本作ではホリデーシーズン限定でロスサントスにも雪が降ります。雪が降りしきる中、徒歩や車でのチリアド山登頂は困難を極めるのでヘリコプターをチャーター(盗む)しました。
夜明け前に山頂に到着し、いよいよご来光を待ちます。
空が赤く染まりはじめ、いよいよその時が!
しかし、時間ばかりが過ぎて行き一向に日の出を目にすることができません。意気込んで初日の出を見に行った時は往々にしてあることですね……。
本作では時間経過に合わせて天気も頻繁に変化していきます。今回の登頂時には雪が降っていたため、あたり一面雲と雪でご来光を見ることは叶いませんでした。リアル寄りのシステムのゲームだと毎回必ずしも同じ景色が見られるわけではないのが、いいことでもありますが今回は残念な結果に終わってしまった日の出でした。
『マインクラフト』
日の出と言ったら本作でしょう。何も持たない状態でいきなり大自然の中に放り出され、あたふたとしている間に夜が訪れる。そうしてモンスターによる洗礼を受ける。そんな誰もが知るゲームです。
何度も転生を繰り返したベテランプレイヤーともなると、世界に生まれ落ちた直後に素手で木をなぎ倒し、素材を集め、豆腐のような家を1日で作り上げます。そんなプレイヤー達にとって本作の日の出は何度目にしたか数え切れない程でしょう。四角いブロックによって生成された世界では、もちろん太陽も四角です。
先日には、Windows10版でレイトレーシングに対応し、NVIDIAの対応GPUを搭載していればグラフィック表現が一段と進化するようになりました。
同じ朝日を見飽きた方は、よりリアルな陰影表現を体験してみてはいかがでしょうか。
『The Long Dark』
あったかい家の中、窓の隙間から眺める初日の出もいいですが、やはり大自然を感じながら見たいものです。そんな時には本作をお勧めします。
プレイヤーはインフラの停止したカナダの雪山を舞台に、過酷な自然環境を生き抜きます。明日の朝日も見られるかどうかの世界で、なんとしても日の出を拝みたいところ。
向かった先は見晴らしの良い展望台。この場所で朝になるまで耐え忍びます。
外気温は-34度。本作では、体温ゲージが0になりしばらくすると死に至るため、日の出を見るだけでも命懸けです。さらに、空腹と喉の渇きにも注意しなければならず悠長に待っていられない状況に……。
あたりは一面の雪景色。風と木々が軋む音、狼の遠吠え以外は何も聞こえない環境でただひたすら朝日を待ち続けます。そんな中での眺めは、今までの苦労があってとても感慨深いものでした。
山肌が赤く色づき、長い闇の終りと共にどこか体温もぐっとあったかくなるようなそんな気もしてきます。まあ気のせいなんですけどね!
『The Forest』
サバイバルつながりで、2021年に続編の発売も予定されている本作。プレイヤーは旅行中に墜落事故に遭い、息子が何者かに連れ去られてしまいます。謎の島でのサバイバル生活を余儀なくされたプレイヤーは息子そっちのけで島での生活を満喫するのでした。
そんな本作ですが、もちろん昼夜のサイクルが存在します。さっそく日の出を見るために待機します。
するとどこからともなく謎の奇声が聞こえてきました。おそらくこの島に住む原住民も新年の幕開けに興奮を隠せないのでしょう。
そのままじっと朝を待っていると、先ほどの原住民が絡んできました。お酒も入っているのでしょうか。
新年の幕開けと同時に交差点に飛び出していきそうな原住民の相手をしているうちに空も白んできます。
日の出自体はあっさりしており、時間経過も早いため気が付くと完全に明るくなっていました。木々の隙間から漏れ出す陽光が新たな一日のはじまりを告げ、そして今日も丸太を担ぐ仕事に向かうのでした……。
『モンスターハンター:ワールド』
従来のシリーズよりグラフィック面が大幅に強化された本作は、DLCも合わせると全世界の出荷本数は2000万本を超えています。時間経過による景観の変化も魅力の一つとなっており、美しい日の出も見ることが出来るでしょう。
プレイヤーが新大陸にたどり着き、活動の拠点となるのが「アステラ」です。海岸に面しており、最上階の集会所から見る日の出は格別です。
DLC『アイスボーン』によって追加されたエリア「渡りの凍て地」からも美しい日の出が見られます。渡りの凍て地中央に位置する山はスリンガーと崖登りを駆使して登ることができ、山頂からは凍て地の山々が一望できます。
乾燥地帯と沼地が入り混じる「大蟻塚の荒地」では、ピンクの羽毛をした鳥「トウゲンチョウ」と朝日のコラボレーションを楽しむことができます。そびえる岩山を登ると、荒地に巣食うモンスターの姿も確認できます。残念ながら今回は天気も荒れており完全な日の出を拝むことはできませんでした。
時間帯によって出現する環境生物や天候も変化することがあり、日の出以外の景色も魅力的な作品となっています。ただし、トロフィー収集を目的としなければ……。
ゲームによって同じ太陽でもさまざまな姿を垣間見ることができたのではないでしょうか。サバイバル等の天気がゲームシステムに密接に関わってくる作品では、夜は静かに耐え日の出と共に活動を再開する標となっていました。
既に初日の出を見てきた!という読者も少なくないかもしれませんが、残念ながら関東を除くと2021年はそこまで条件もよくなかった模様。とてもじゃないけど初日の出どころじゃない(そもそもこの状況で外に出るのは……)という方もいらっしゃるでしょう。
年々ゲームのグラフィックやシステムは進化しており、その点で天気表現というのは注目されるべきポイントです。年が明けてもコロナ禍の収束が見えないこんな状況だからこそ、好きなゲームの好きな場所で、好きな時間にゆっくりと日の出を拝んでみるのもいいかもしれませんね。