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まばたき操作のADV『Before Your Eyes』で不思議なインタラクティブを体験しよう【爆速プレイレポ】

今回の爆速プレイレポは、まばたき操作の『Before Your Eyes』をご紹介。インタラクティブな演出によるアドベンチャーを楽しみましょう。

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最新ゲームが毎日大量にリリースされる昨今。メーカーやストアのゲーム紹介だけでは「どんなゲームかわからない!」とお嘆きのGame*Spark読者も多いのではないでしょうか。そこで“なるべく早く”をモットーに、ゲームの生の内容をお届けするのが本企画「爆速プレイレポ」となります。

今回はGoodbyeWorld Gamesが開発を、Skybound Gamesがパブリッシャーを担当し、2021年04月08日に、SteamにてPC(Windows)向けにリリースしたまばたきアドベンチャー『Before Your Eyes』について生の内容をお届けしたいと思います。

『Before Your Eyes』とは?

本作は、とある男性の人生を追体験していくインタラクティブなアドベンチャーゲーム。特徴的なのはその操作方法で、視点移動とメニュー画面での項目選択以外は、すべて我々プレイヤーの“まばたき”によって行われるのです。この「まばたきにゲームが反応する」という感覚はとても独特で、筆者は不思議な面白みを感じました。

今回の執筆にあたり筆者はストーリーをクリア済み。その展開上、後半部分の紹介はどうしても重大なネタバレになりかねないので、今回の記事では前半に焦点を絞ります。その意味において、この時点で少しでも興味を持たれた方におかれましては、このまま回れ右でブラウザバックをして、実際にプレイされると良いかもしれません。ともあれ、さっそくやってまいりましょう。

ウェブカメラの設定

タイトル画面で“新しいゲーム”を選択してからまず最初にやるのは、ウェブカメラに自分の顔を認識させることです。カメラが接続または起動されると、実際に自分の顔がゲーム画面に表示されて、「緑枠内に顔を収めてください」といった証明写真のように位置を合わせます。こうすることにより、ゲームが我々の目の動きをカメラ経由でモニターし、まばたきを検知できるようになるのです。

ついでに聞かれる眼鏡使用の有無。おそらく検知の幅を持たせるための設定でしょう。一瞬、「ヒロインにメガネは不要論者」による宣戦布告かと思い、Civ4の開戦SEを脳内で鳴らしかけました。

本編開始

とある夜の海を小船が進んでいきます。船上には雑多なものが散らばり、縁にはカラスが、そして目の前には片耳の欠けたオオカミと思しき男が座っていました。

簡単な「まばたき操作」チュートリアル。会話シーンやイベントは、まばたきによって次へ進んでいきます。

状況はさっぱりですが、男の話を聞く限り、この船は巨塔という場所に向かっており、我々がこうして操作している主人公(?)は、そこにいる「門番」なる存在に審判を受けるそうです。

また周囲の波間には淡く光る青い玉が漂っています。男はこれをそれを指さし「魂」と呼び、その中から特に予感めいたものを覚えたという「主人公の魂」を釣り上げたそうです。

つまるところ、ここは死後の世界なのでしょう。そうなると気になってくるのが、主人公はどのようにしてここへ辿り着いたのかということ。そのためには過去を知る必要があるでしょう。ここからは男の言葉に従って、人生の追体験が始まります。

まばたきをすることで回想の時間軸は進みますが、決まった時間を飛ぶことはなく、数秒後だったり、数年先だったりとまばら。さてさて主人公は一体どんな人生を歩んできたのでしょうか。

洒落たタイトルコール

子ども時代



最初はわかりませんでしたが、まばたきによって回想シーンが何度か切り替わる頃には、ある程度の状況が飲み込めてきました。我々は主人公である「ベニー」の赤ん坊時代を体験しているようです。彼の両親は大学教授の父「リチャード」と、作曲家の母「エル」……二人はベニーにたっぷりと愛情を注ぎ、起伏はあるものの幸せな暮らしでした。

音楽家としての道

ある日、ベニーはまだ教えてもいない曲をピアノで上手に弾いたことから音楽の才能を見出され、その道でキャリアを進むべく、エルによる英才教育が本格的に始まりました。


来る日も来る日も練習、練習、練習です。ストーリーを見る限り、作曲家ではあるものの機会に恵まれていないことが彼女を焦らせ、その気持ちが才能を見せた息子ベニーへの、厳しい教育にも繋がっていきます。


音楽学校にも通わせようと意気込むものの、息子の気持ちを置いてきぼりにしていることに気づかないエル。もちろんこれらの行動は彼女なりの愛情で、すべてベニーを思ってのこと、というのもまた事実。ここの下りは、親子のどちら側も巧みに感情が表現されていたので、とても心に訴えるものがありました。

重大な選択


内気な少年に成長したベニーでしたが、学校では友達ができました。名前は「クロエ」といい、家はお隣さん。ベニーとは対照的に快活な少女のようです。


二人で一緒にゲームをしたり、仲良く遊んでいくうちに、ベニーの中で彼女の存在は大きくなっていきました。ピアノの練習中であっても彼女からの着信が気になって仕方がありません。

そんなある日の晩、クロエはベニーをビーチに誘います。

しかし明日は、人生を決める大事な大事な音楽学校入学試験の日。夜更かしすれば間違いなく悪影響を及ぼし、悪い結果になれば母親を失望させてしまうことでしょう。

ここで、彼女のもとへ行くか、寝るかの選択肢が表示されます。どちらを選んでも全体的なストーリーは大きく変わりませんが、ところどころ異なる過程が出てくるため、慎重に選択すると良いでしょう。もちろん後からチャプター毎にプレイも可能なので、見逃した選択肢から続く展開を確認することもできます。

ティーンエイジャーの青春。夜の浜辺。気になる女の子からのお誘い……いや、いくしかないでしょう。家で親の言うこと聞いてる場合じゃない、いろんな意味で緊急事態です。何人たりとも若人の光溢れる青春を邪魔することなんてきません。失望したけりゃ勝手にしな!というロックな精神に基づき速攻で夜更かしを選択。

その結果得られたのは、画像のように非常に心温まる交流でした。ほのかな恋心と友情だけが優しく流れる夜のしじま……ロマンティックはどこまでも止まりません。

まあ翌日の入試は当然のごとく散々な結果になるのですが……ここらへん現実は非情ですな。

その後の人生とそして……


その後、音楽をあきらめてから少し体調を崩し、そして今度、ベニーは絵画の才能に目覚めます。

そこから成功し、トントン拍子に売れていき、

家族の喪失と、

かつての初恋と再開を経て……、

突然引き戻されました。

オオカミの男に「お前は嘘をついている」と糾弾されます。多少の痛みこそあれど、順風満帆な人生の一体どこに嘘があるというのか。物語は後半に差し掛かり、ここから大きく転がり始めます。

まばたき操作の惜しい点

さて今更ではありますが、「カメラとか持ってないんだけど!」という方もご安心ください。本作はウェブカメラ必須ではあるものの、マウスクリックで代用可能。そういう方は最初のカメラ設定をスキップして、マウス操作を選択することが出来ます。

……これはきわめて個人的な感想ですが、正直マウスでもプレイ体験は損なわれなかったというか、むしろ操作がやり易かった場面がいくつかあったので、ここはお好みで選択してプレイすると良いかもしれません。

人間が自然に行う「まばたき」のリズムが、ゲームとプレイヤー間のインタラクティブな関係を演出し、プレイの没入感を深めるという意図は理解できます。実際に筆者は、最初のストーリーはすべてカメラを用いて、楽しくまばたきしながらクリアしました。

ところがセリフなどが長丁場になるほど、両目をカッと見開いて耐えなければなりません。どこかの彫刻のようなSCiP見張ってるSCP財団職員の気持ちです。しかもたまに無意識の誤爆が起きがちでこれは辛い。

そしてカメラの性能によるのか、まばたき検知の精度も完璧ではありません。しばしば「ガラスの仮面」みたいな顔して目をしばたかせても無反応だったり、かと思えばよくわからないタイミングで反応したり……たまに誤作動するコントローラーでゲームをプレイしているような状態と言えばわかりやすいでしょうか。

もちろんそういう時のために、ゲーム中でもウェブカメラの再調整が可能です。ただそうなると今度は、「携帯ゲームの真っ黒なロード画面で、画面に反射した自分の顔を見て正気に戻る」よろしく、眉間に皺を寄せた自分の顔が画面にリアルタイム表示されてから調整が行われるため、その時点でゲームへの没入感が霧散してしまうのですが……。

おわりに

本作は、上記の惜しい点を差し引いても、高水準にまとまった作品であることは間違いありません。またこうして執筆しながら改めて感じたのは、本作のプレイ体験は、ゲームというよりはインタラクティブな演劇を見ている感覚に近いかもしれません。もしVRに対応することがあれば、より深い体験ができそう!とは個人的に感じます。

もし本作の不思議なプレイ体験に興味を持たれた方は、ぜひ遊ばれてみてはいかがでしょうか。

タイトル:『Before Your Eyes』
対応機種:PC(Windows)
記事におけるプレイ機種:PC(Windows)
発売日:2021年04月08日
記事執筆時の著者プレイ時間:2.4時間
価格:1,010円
《麦秋》

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