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ローグライト&ハクスラに飽きはこない。『メタルマックス ゼノボーン』のスピンオフは犬が変化するダンジョンに向かう!『METAL DOGS』早期アクセス版プレイレポ

30周年を迎える戦車RPG『メタルマックス』シリーズから、なんとスピンオフが登場。なんと犬のポチが主人公となり、荒野のローグライトへと挑みます。

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ローグライト&ハクスラに飽きはこない。『メタルマックス ゼノボーン』のスピンオフは犬が変化するダンジョンに向かう!『METAL DOGS』早期アクセス版プレイレポ
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竜退治はもう飽きた」。そんな『ドラゴンクエスト』への反抗を意識した、鮮烈なキャッチコピーによって始まった『メタルマックス』シリーズ。

このシリーズは戦車を駆って一本道ではない自由な冒険を楽しめるRPGとして、世界の果てまで旅をしたり、戦車を無限に改造したり、プレイヤーが目標を決めて様々なゲームプレイが魅力でした。

昨年も『メタルマックスゼノ リボーン』がリリースされ、まだまだ自由な戦車のRPGの歴史は爆走を続けております。そんな戦車の爆走からこの度飛び出したのは、ファンならおなじみの一匹の犬・ポチ。それが『メタルマックス』シリーズのスピンオフ、『METAL DOGS』なのです。

ポチが向かう先は、なんとRPGではありません。挑戦するたびにマップや敵、アイテムの配置が変わるローグライトのジャンルでした。しかもハクスラの要素が強いものです。そう、「ローグライトはもう飽きた」と言わず、いま世界中のゲーマーが飽きずにやりこみ続けているジャンルの激戦区へ足を踏み入れていったのです……というわけで今回は本作の早期アクセス版にて、ポチの冒険物語を紹介しましょう。

ただ一匹で戦車の大群へ立ち向かう犬

『メタルマックスゼノ リボーン』にて頼れる仲間だったポチは、ある日富士山へたった一匹で向かいます。ポチの目的は賞金稼ぎか、はたまた大事な主人の元へもどろうとしたのか定かではありません。
しかし山には膨大な戦車が溢れかえり、なすすべもなくポチは敗れ去ってしまいます。

意識を失ったポチは、シリーズ恒例の電気ショックにより蘇生。謎の博士の説明によると、目を覚ました場所は富士山の麓にある村でした。

村というにはガソリンスタンドと靴の流通センターが並ぶ風景のため、世界が災害に見舞われるはるか以前は明らかに静岡県の国道沿いだったではないかと想像させるでしょう。そんなポチが村の依頼をこなしながら、荒野のお尋ね者たちを退治していく……というのが、本作の物語の大まかな流れです。

破滅した世界の厳しいローグライトか!? と思いきやカジュアルなゲームプレイ

さて本編『メタルマックスゼノ リボーン』が厳しい破滅の世界でのRPGだったように、スピンオフの『METAL DOGS』は、ローグライトというジャンルに挑むわけだからさぞかし苛烈なゲームプレイになるのでは……と思っていました。

ところが実際には、このゲーム、わりと楽な印象があるゲームデザインなのです。というのも、死んでもレベルはそのままだし、集めたアイテムも消滅することはないからです

基本的にはクォータービューでのシューターという形式です。こうしたスタイルだと、キーボードでの移動とマウスでの照準操作や、コントローラーなら右スティックでの照準操作のようなコントロールが一般的ですが、基本的には自動照準です。

一瞬、味気ないかもしれないゲームデザインかと思うところですが、実際には走り回りながら銃やミサイルを撃ちまくる激闘を「メタルマックスらしいな」と感じられるものになっています。

進行についても『HADES』や『Dead Cells』みたいに長いダンジョンへ挑戦を繰り返し、プレイヤーが少しずつ先へ進むタイプとは違います。村でミッションを請負い、一個ずつクリアして先へ進んでいく形なわけです。

各ミッションは「敵を5体倒せ」、「宝箱を3つ開けろ」といったようなクリア条件を満たし、ゴールにたどり着くことで達成していく形となります。クリアすると、次のミッションが解禁され、順繰りにミッションに挑むことで物語を先に進めていくのです。

『メタルマックス』シリーズといえば賞金首の討伐もありますよね。本作ではミッション中のサブ目標としても、強力なお尋ね者が登場しています。

これらの賞金首はおおよそ「これ……このミッションのボスじゃないの?」って感じで出てくるんですが、別にほっといても先に進めます。このあたりは『メタルマックス』シリーズならではの自由度、もしくは「ボスっぽい相手と闘わなければならないってお約束は無視してもいいんだよ」ってウィットのような気がします。

ちなみにこの場合、賞金首を無視してもミッションのクリア自体はできるのですが、やっぱり強力な武器や防具を買いそろえるのにお金は必要ですよね。先に進めるとミッションの難度も過酷になるので、お金稼ぎを考えると賞金首との激闘は必須になってきます。

まともに戦うと、圧倒的にザコとは実力が違うので歯ごたえある戦いが展開。弾幕シューティングのように、敵弾を避けながら戦ったり、わずかな隙を縫ってミサイルを撃ち込んだり、やはり賞金首は楽に戦える相手ではありません。けっこうポチはやられます。

でも死んでもレベルはそのままで、お金が無くなるといったデスペナルティもないので、何度もミッションに挑んで敵を倒しているうちに、ポチも強くなっていくのが本作の気軽に楽しめるところです。

ゲームを進めると武器や防具にバフをつけるような改造ができるようにもなります。「最強の戦車を作る」とは『メタルマックス』シリーズを遊ぶうえで、プレイヤーがゲームプレイのテーマに挙げるひとつです。今回は代わりに「最強の犬に仕立て上げる」という目標がおのずと定まってくることでしょう。

犬が一匹で戦車と激闘する不思議さは、シリーズらしいムード

ひととおりゲームをプレイしてみますと、本作のプレイ感は、どちらかと言うといわゆる「ハクスラ」の手触りと言えるでしょう。


本作におけるローグライト面はダンジョンの構造やアイテムの配置がランダムというくらいに抑えられており、流行りのローグライトとはまったく違います。なので『メタルマックス』シリーズがローグライト化! といっても、厳しすぎるゲームプレイというわけではないのです。

Steamのストアページの説明通り「カジュアル」な手触りなのですが、そこはハクスラのエッセンスがゲームデザインに加わることで、多数の敵を捌き、アイテムを手に入れ、キャラを成長させる楽しさへ落としどころを見つけていると思います。

なにより、『メタルマックス』シリーズならではの独特のケレン味があるのは確かです。犬が駆け巡りながら戦車を一騎当千するとか、シリーズの持つ独特のムードは『METAL DOGS』にも受け継がれているのです。


《葛西 祝》

ジャンル複合ライティング 葛西 祝

ビデオゲームを中核に、映画やアニメーション、現代美術や格闘技などなどを横断したテキストをさまざまなメディアで企画・執筆。Game*SparkやInsideでは、シリアスなインタビューからIQを捨てたようなバカ企画まで横断した記事を制作している。

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