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脳の連動が鍵!『Sherlock Holmes Chapter One』誰でもできるマインドパレスの作り方【ゲームで世界を観る#14】

「記憶の宮殿」はホームズの専売特許ではありません。誰にでも使える記憶術なのです。

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脳の連動が鍵!『Sherlock Holmes Chapter One』誰でもできるマインドパレスの作り方【ゲームで世界を観る#14】
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何故よりによって両方水曜九時にッ!と声を大にして言いたいくらいにはミステリ好きな筆者ですが、やはり名探偵といえばシャーロック・ホームズに決まりです。研ぎ澄まされた観察眼によって情報を次々引き出すその推理力は多くの人を魅了して止みません。カンバーバッチもジェレミー・ブレッドももちろんですが、人形劇版もお勧めですよ。

ホームズが膨大な情報を記憶するために使っているのが、『マインドパレス(記憶の宮殿)』と呼ばれる、イメージの中にある仮想空間に情報を配置していき、その道筋を辿ることで記憶へのアクセスをしやすくするシステムです。

覚えたものを直接ぱっと取り出すのではなく、この分野の情報だったらあの部屋にしまった、この棚の何段目にある、という手順を辿ることで、明確に思い出すためのトリガーを作っている記憶術の一種ですね。人間が普通に記憶するのは、買ってきた本を適当に床へ積み上げているような状態であり、後から思い出そうとするとどこにやったか分からなくてあちこちひっくり返す羽目になります。そうならないよう、本棚を作って管理し、一つずつ丁寧にしまっていこう、ということです。

ものを記憶するとき、できるだけ多くの情報を付け加える、それも脳の他の分野を連動させると定着が良くなります。仮想の中でもイメージや運動と一緒にすることで、ストレートに思い出さなくても別のルートから呼び出すこともできるのです。マインドパレスの場合、道順や配置をベースに映像化し、その印象を手がかりに記憶を探ります。この方法は古代ギリシャの詩人シモニデスが実践したものが最古の記録として残っており、「座の方法」とも呼ばれて古くから伝わってきました。

例えば、初めて遊ぶオープンワールドのゲームでも、行動を繰り返していれば店の場所や人物の名前などを頭の中でイメージ記憶していきますね。スカイリムのホワイトランなどは、ゲムスパ読者ならもうどこに誰がいるか空で思い出せるでしょう。このとき、ホワイトランの入り口からドラゴンズリーチまでの道順を思い出すと、道の右側に鍛冶屋、自宅、雑貨屋、薬屋、宿屋と、思い出せる量も一気に増えると思います。これと同様に、マインドパレスとは自分が記憶することを目的に組み上げる仮想オープンワールドなのです。

それでは実際にマインドパレスの建造に挑戦してみましょう。建物全体は分野をベースに覚えるなら図書館、人物をベースに覚えるならマンションやアパートなど、アクセスに適した形が望ましいですが、今回はゲーム中に登場したホテルを例に使います。マインドパレスのイメージ作りはまずエントランスから入るところから始まります。これは「今からマインドパレスを起動する」というルーティンのスイッチになる物で、全ての道順の起点を明確に作るという意味でも大事なところです。

入り口の受付に着いたら、まず記帳台を読むところをイメージしましょう。この記帳台に、覚えたい人物の部屋番号と名前を書き込んでいくことが、膨大な量の記憶を整理する最も重要なところです。例えば、ホームズだったら221号室、ヘンリー・タウンゼントなら302号室、ネジ・タイヘイなら203号室、ジョニー、シルヴァーハンドは2077号室と、人物とゆかりの深い部屋番号を振っていくといいですが、書き込むときにはページ全体を画像として観る、というのが「座の方法」の肝です。

一階に1ページずつであれば、2ページ目にホームズとネジくんの名前が書いてある「イメージ」を記憶します。階層を変えるときはページをめくる動作、またはフリック動作も含めて覚えましょう。これを何度か繰り返して、文字、イメージ、動作を連動して定着させる。脳に「慣れ」が出てきて動作が最小化されてきたら完了です。

台帳に名前を書き込んだら、次は自らその部屋に出向きます。階段でもエレベーターでもいいですが、階を上がっていくのを一つずつ数える、並んでいる部屋番号を一つずつ数えるなどの道順を覚えます。もちろんこのときも建物の映像を想像しながら、とにかく視覚野に焼き付けていきましょう。そして、正しい扉を開けたときには、目の前に覚えたい人が印象的なポーズで立っている。仕事をしているところでも、趣味に興じているところでも、いっそジョジョ立ちでも構いません。扉を開けた瞬間が、記憶呼び出しの次のステップに移るポイントです。

空間認識と紐付けていくことで、この人のことを思い出したければ、大体このあたりに行けばいいという方向感覚が芽生えます。ど忘れして道に迷っても、近くを探せば見つけられるのがマインドパレスの大きな利点です。

部屋に着いたら、その人の住んでいる部屋がどんな物なのか、具体的に物を配置しながら作っていきましょう。「部屋」といっても物理的な矛盾は気にしなくてもいいので、扉を開けたらその人の自宅そのものに繋がっていた、でも大丈夫です。

要するに扉を開けたときのイメージが強烈になるほど思い出しやすくなるので、玄関の位置から部屋を眺めたときに何が見えるかを新しい起点として、マインドパレスの二層目を作っていきます。当人のパーソナリティに関わる品々を手に取ることをイメージしながら、クローゼットにしまう、本棚に入れる、インテリアを設置する、部屋の中を歩きながら一つずつ置いていきます。一通り終わったら、もう一度玄関の位置から部屋全体を見渡し、全体の視覚画像として物の配置を記憶します。ドアを開け閉めしながら、この全体画像を定着させたら完成です。

記憶を辿る道筋を歩き、チェックポイントでイメージを思い出す。これがよどみなく実行できれば、どんなに小さくてもそれはマインドパレスと呼んでいいものです。急いで雑に組み上げてもかえって混乱する原因となるので、焦らず確実に手順を確立することが肝心です。それから起動するスイッチを意識すること、例えば自宅のお気に入りの椅子など、ここにマインドパレスを置いている、という空間認識を持ってその場所に立つことも有効です。

明晰な思考のためには整理整頓された記憶が必要不可欠。皆さんもマインドパレスを作ってみて、自身の限界を超えた記憶力を手にしてみませんか?


《Skollfang》

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