「音ゲー」と言われるジャンルが誕生して既に20年以上が経ちます。当時は寡占だった音ゲーも今では色々なメーカーから出ており、多種多様なスタイルで遊ぶことが可能になりました。本記事では、GWでお休みがある方もない方も、思い立ったら音ゲーをプレイしてみよう!ということで、筆者がSteamでプレイ可能な音ゲーをセレクションしてみました。では、早速その内容を見ていきましょう。
ド定番!音ゲーといえばこの作品
DJMAX RESPECT V
音ゲーという一つのジャンルの中で割と長いタイムラインを占めるのは本作品。双璧には『EZ2DJ』という作品がありますが、元々同作の関係スタッフが独立して作ったのがこちらのゲームです。一番最初の『DJMAX Online』のクローズドβから数えると約20年もそろそろ近いロングランシリーズです。
非常に数多くのDLCがあるように見えますが、これは、長く続いたシリーズの楽曲の再録なども含まれているためです。楽曲数だけで見ても300曲を越えるほどのボリュームになっており、版権の都合で難しいとも言われたPSPのCLAZZIQUAIコラボレーションなど、GWですら全楽曲をプレイするには足りなかったかもしれません。
本作品の魅力はなんといっても圧倒的なビジュアルクオリティ。『Online』時代からほぼ全曲に専用ムービーやアニメがあり、こちらも必見です。
EZ2ON REBOOT : R
『DJMAX』がオンラインの音ゲー史であれば、こちらはアーケードの音ゲー史に残る作品です。紆余曲折はありましたが、こちらも20年近い歴史を持つシリーズです。
過去にも本誌ではプレイレポートを掲載していますが、当時と違い早期アクセスが既に終了しており、「TIME TRAVELLER」などのアーケード作品での楽曲の追加もDLCで行われているほか、最新DLCの「PRESTIGE PASS」では近年の有名コンポーザーの他、旧スタッフ陣なども呼び戻された豪華な仕様です。
音ゲーとして重要なオプションが充実しているのが本作品の一番のポイント。充実の度合いはかなりのもので、ノートカラーから判定位置、リアルタイム補正など音ゲーに欲しいと思うオプションが揃っています。
MUSE DASH
海外音ゲーといえば韓国という時代もありましたが、中国発といえば『MUSE DASH』でしょう。元々スマートフォン向けの作品でしたが、楽曲数の多さに加え、カジュアルにプレイしやすい設計でじわじわと人気を伸ばしてきた作品です。
GSの過去記事で作ったポテトコントローラーでプレイしても、問題なく遊べるようなゲーム性は音ゲーに慣れていない方でもオススメしやすい作品になっています。
既にコラボ楽曲をふくめ、多種多様なコンポーザーの楽曲が追加されているためその曲数は膨大で筆者も実は追い切れていません。とはいえ、様々なジャンルの楽曲があるため、自分の好きな楽曲は必ずあることでしょう。
ちょっと変わった世界観や、特殊な音ゲーはこちら
Groove Coaster
こちらもアーケードゲームでは長いシリーズで、元々はスマートフォンが世に出回り始めた初期の音ゲータイトルでした。ブースターと呼ばれるコントローラーが特徴で、ボタンを叩く、ブースターを入力するという単純な操作方法のみですが、ゲーム中の演出効果も難易度のフレーバーとして加えられているのがポイントです。
惜しむべくは本作品が本来縦長画面ベースの作品であり、横長が基本のPCゲームと若干相性が悪いことです。ですが、初心者でもプレイしやすい設計に加えて楽曲の演出効果は音ゲーの中でも随一。シンプルながらもベースがある物には再現度の高い演出のほか、思わず笑ってしまうような譜面効果も見所です。
MUSYNX
最初はPS Vitaで配信されていた本作品。元々のゲームシステムは『Beatmania』などでもお馴染みの垂直落下式でしたが、再配信時に奥行きのある打鍵ゲームに変わりました。それだけであれば少し特殊な音ゲーと言えるのですが、本作品は中国発のボーカロイドである「洛天依」と「星塵」などの楽曲が多いのが特徴です。
同じ中国インディー作品である『WILL: A Wonderful World』や『Gaokao.Love.100Days』『ICEY』などの楽曲があり、『MUSE DASH』と同じように国内インディー同士横の連結が強いのも見て取れます。
デカ盛り閃乱カグラ
非常に変わった音ゲーと言えば本作品。料理の「デカ盛り」をテーマにした音ゲーという変わり種です。楽曲をプレイすることで料理を完成させるという変わったゲーム性で、その上、合間合間に挟まれる判定に応じて何故か服が吹き飛ぶ健全なゲームになっています。
同シリーズお馴染みのキャラクターの着せ替えもあり、プレイすることに集まる衣装集めも一つの楽しみです。完全なスピンオフ作品となっているため、アクションが苦手で敬遠していた人でもプレイしやすいのが良いですね。
主流とは違うインディー音ゲー
NOISZ
シューティングゲームと音ゲーを組み合わせた作品というのは実は過去にも何作品かあるのですが、自動生成だったり、そこまでクオリティが高い作品がないというのが事実です。そんな合成ジャンルの中でも突出しているのが本作品です。
結構本格的な弾幕シューティングに音ゲーを組み合わせるという斬新なゲーム性になっており、決められた拍毎に攻撃を行うことでスコアを稼いでいきます。音ゲーに慣れたユーザーでもかなり難しく、人を選びますが高難易度の弾幕をくぐり抜けてある程度スコアを出せるようになってくると爽快感があります。
収録曲も音ゲーではお馴染みの面子ながらも、結構ハードコアな人選になっています。Steamでプレイできる音ゲーで、DM ASHURA氏の楽曲を採用しているのは、かなりレアでしょう。
Crypt of the NecroDancer
音ゲーとローグライクを組み合わせたのが本作品。曲の拍に合わせて移動を行うだけのシンプルなゲーム性ではありますが、アイテムを使うなど、動作も進行に合わせて増え複雑化していくゲームバランスは非常に見事です。
拡張版である「AMPRIFIED」も発売されており、忙しさで煮えたぎる脳が更に煮えたぎること間違いなし!
Rez Infinite
ピックアップの最後は過去にドリームキャストで発売された本作品。純粋な音ゲーという枠でみれば少し違うのですが、採用されている楽曲アーティストはテクノ史にも残るレジェンド揃いの傑物。
本作品は言ってしまえば単純なレールシューティングではあるのですが、楽曲とシンクロしたステージ構成、撃破時のSEで起きるランダムな演奏感と相まって強い高揚感があります。リメイクでもある本作品では内部解像度の増加や、サウンドのサラウンド対応などを経て音楽ゲームとしての側面が非常に強化されています。
オリジナル版でも衝撃的な作品ではありましたが、リメイクで追加されたArea Xの心地よさは更なる進化を遂げており、360度移動可能になったエリアではオリジナル以上に音楽ゲームとしての面を更に強化しています。
最後に
「あの作品やこの作品が~」と思う方もいらっしゃると思いますが、今回紹介した以外にも『DEEMO』や『Beat Saber』など、まだまだ沢山の音ゲーがSteamにはあります。その中でもメジャーな作品と、普段あまり注目されない作品をスポットして今回は紹介させて頂きました。
普段音ゲーをプレイしない方は、この機会に紹介されたタイトルをプレイしてみてはいかがでしょう?プレイされている方であれば、知らなかったゲームをこの機会にプレイされてみるのも良いでしょう。あなたの音楽ゲーム体験が更なる実りになることを願います。