精神にかなりくるホラーADV…東欧流の恐怖と謎が押し寄せる『Last Days of Lazarus』【爆レポ】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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精神にかなりくるホラーADV…東欧流の恐怖と謎が押し寄せる『Last Days of Lazarus』【爆レポ】

ソビエト崩壊は、ベルリンの壁崩壊と並んで語られる歴史上の出来事ですが、巻き込まれた人々は「日常が崩れ行く」感覚だったのでしょうか?

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最新ゲームが毎日大量にリリースされる昨今。メーカーやストアのゲーム紹介だけでは「どんなゲームかわからない!」とお嘆きのGame*Spark読者も多いのではないでしょうか。そこで“なるべく早く”ゲームの生の内容をお届けするのが本企画「爆速プレイレポ」となります。

今回は2022年6月23日に発売されたGrim TalinのPC(Steam)向けホラーADV『Last Days of Lazarus』を紹介します。


『Last Days of Lazarus』とは

主人公であるラザルスは、ある日妹のリュドミラから連絡を受けます。相当に取り乱したリュドミラが言うには、なんと母が首を吊って自殺したというのです。すぐに来るようにと訴えるリュドミラでしたが、仕事の都合もありすぐには行けないとラザルスは答えざるをえませんでした。「クリスマスにはそっちに行くから。」という約束通り、後日家を訪れたラザルスでしたが、家の様子がどこかおかしいようで…。

1991年12月のソビエト崩壊。かつてアメリカと冷戦という形で熾烈に競い合った大国の崩壊は、文字通り世界中に衝撃を与えました。1989年、これに先立つ形となったベルリンの壁崩壊と東欧革命は、当然ながら関係各国に相当な混乱をもたらすこととなりました。特にルーマニアのチャウシェスク大統領に関して言えば、その政治的対応の拙さなどから流血を伴う民主化革命となり、大統領自身も夫人と揃って処刑されることとなりました。

このような情勢を乗り越えつつもいまだ混乱が残るルーマニアを舞台に、ラザルスはリュドミラの家を訪ねるのですがなぜかリュドミラの姿は見当たりません。加えてそこでは様々な怪奇現象に見舞われることになります。

リュドミラは今どこにいるのか?そもそもリュドミラは無事なのか?多くの疑問を胸にラザルスは家の中を調べ始めるのでした。

『Last Days of Lazarus』の実内容に迫る!

いざ、ゲームスタートです。タイトル画面で登場するこの建物、異国情緒あふれますね。屋根の上の十字架が目立っています。教会のような宗教施設でしょうか?

New Gameを選択すると、いきなり始まる葬式シーン。主人公ラザルスと彼の妹リュドミラが電話でやりとりしています。
リュドミラ「お母さんが、お母さんが死んじゃった。ねぇ、どうしたらいいの?首を吊って息もしていないし。」
ラザルス「待って、落ち着いて。大丈夫だから、警察を呼んで。」
リュドミラ「ねぇ、お兄ちゃんすぐに来てよ。お願いだから。」
ラザルス「そんな、すぐには行けないよ。仕事の都合もあるんだ。そうだ、クリスマスにはそっちに行くから。約束する。絶対にだ。」
リュドミラ「私どうしたらいいの?お兄ちゃんの…意地悪…。」

かくして約束通りにクリスマスに家を訪れたラザルスですが、リュドミラの姿は見当たりません。日も暮れて外はすっかり真っ暗に、賑やかなクリスマスの電飾も雪の中にどこか寂しげに輝いています。マトリョーシカやイコンなどが、いかにも旧ソビエト圏だったという雰囲気を残しています。

そうこうしているうちに、突然電話が鳴ります。電話の相手はリュドミラで、いま墓地にいるそうです。ただ、その姿を見つめる人影が…。

この後、ホラー展開がしばらく続きます。玄関口に見知らぬ老婆が、不思議に思って近づくと突然地震のように家が揺れたり。壁には結構ヤバそうなヒビが走ったりしていますし、極めつけはコイツ。

んーどちらさま?なにかアンブレラ社の関係者のような子がトイレから生えています。君、ちょっと退いてくれるかな?トイレ使えないじゃない。けど、なにか威嚇しているような動きをしているので、たまらず退散するラザルスでした。

なおも揺れ続ける家。なにか異様な発光体も出現しててんやわんやです。ラザルスもパニック、筆者もパニック。一体あれ何なんですか?こっちは銃もボルトも持ってないんですよ?それにここ、チェルノブイリ発電所跡地じゃないんですよ!?

とにかく様子を見てみます。

そこにあったのは本、しかも動く絵付きです。でもこれ、ひょっとしてリュドミラのいる墓地じゃない?ラザルスは車に飛び乗ると、急いで墓地に向かいます。

なんだか様子がおかしい墓地。まるで戦場のようです。

…と思ったら、本当に戦場になっていました。沖に巡洋艦、陸には自走砲、空には戦闘機。煙突三本、少し古めの船ですね。スヴェトラーナ級でしょうか?自走砲はよくわかりません。戦闘機はルーマニアの誇るIAR-80でしょうか?

このゲームは基本的に多少脇道がありますがほぼ1本道です。少なくとも迷子の心配はありません。ただし、同じ道を行ったり来たりはさせられます。あれが無いやらあれが必要やら、謎の男の指示で動くことに。

え?あの船どうなるかって?そこはお楽しみということで。

このように、このゲームはいくつかの章に分かれています。まだ、今の段階では1章あたり15分ほどでクリアできます。割といいペースで進められますが、この先はどうなのでしょうか?

そして、再びリュドミラの家に帰ってきたラザルスですが、家の様子が輪をかけておかしなことに。今年はやけに梅雨が短かった気がしますが、梅雨時にはこんなのが我が家にも発生します。お風呂場とかにね。

ただ、この謎の物体のように脈打ったりはしませんが。

さっき見た本は普通に戻っています。あれは幻覚だったのでしょうか?

気を取り直して家を探るとなんと!

トイレに生えていた子がいました。それに増えています。楽しそうにパーティーの真っ最中のようですね。

っておいそこの陽キャラども!あんま騒がしくすると下の階の人に迷惑だろうが!

と、どこからか怯えたリュドミラの声が。突然我が家がこうなっていたら誰だってビビります。
様子を見に行くと突然床が壊れて落下。こうなったらついでに、下階の人に「騒がしくてすいません。」と詫びておきましょうか。

では紹介します。こちらが下階にお住まいのご夫婦です。うん、この様子だと多少騒がしくしても大目に見てくれそうですね。

それに、少しばかり部屋をうろついても怒られそうにはないので少し探検してみます。リュドミラ?あの子なら大丈夫でしょ、多分。今までなんとかなっていたのですから。

ひとしきり探索を終えて上の階へと戻ると、案の定リュドミラが見当たりません。まったく、これだからと文句を言いながら探す回るうちにリュドミラ発見。

ただしこんな姿で。頭の中で「Lyudmila, I Hardly Knew Ya」の1文が浮かびます。だからジッとしておけって言ったでしょ!

このようにホラーと謎が結構なテンポで押し寄せてくる本作。正直情報量の多さに疲れました。謎解き自体はそれほど難しくはないですが、4章辺りから頭を使う難易度になってきます。

それと、各種エフェクトや暗めの画面、それに突然出てくるビックリ系ホラーの存在もあってか長時間のプレイは結構しんどいです。あと、ゴアも細かい描写が結構きついです。辺りに散らばる歯根付きの歯とか。

幸いオプション項目は豊富で、細かい設定が可能なので頭部の揺れとかFOVとかの設定は特に重要かと思います。ホラーが苦手な筆者が怖さを紛らわすために、ツイカ(ルーマニアのお酒)を呑みつつプレイしていたのですが結構疲れました。なので、読者の皆様は適度な休憩をとりつつお楽しみください。

ルーマニアといえばワラキア公国。ワラキア公国といえば「串刺し公」ことヴラド・ツェペシュ。ヴラド・ツェペシュといえば吸血鬼。このような安直な考えでいた自分を恥じたいぐらい、本作のホラーは精神にきます。

ホラーに飢えてる方、ぜひ一度本作を遊ばれてはいかがでしょうか?

  • タイトル: 『Last Days of Lazarus』

  • 対応機種:PC(Steam)

  • 記事におけるプレイ機種:PC

  • 発売日:2022年6月23日

  • 記事執筆時の著者プレイ時間:3時間

  • 価格:1840円


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(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
《K.K.》

SFとオープンワールドとミリタリー系が主食です K.K.

1990年3月の京都府生まれ。ゲーム好きのパソコン好き。ついでに言えば動物も好き。心理学部卒ゆえに人の心がわかると豪語するも、他人の心にはわりと鈍感で、乙女心となるとからっきし。むしろ動物の気持ちのほうがよくわかるが、本人は「尻尾と耳がないからだ」と弁解中。 2022年から「ゲームスパーク」で執筆中。パソコン代の足しにと始めるも、賃金はほとんど課金ガチャに消えている模様。

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