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皆さんご一緒に!合言葉は『McPixel 3』ポーランド産の低学年向けコメディをノリと勢いでなんとかしてみた【爆レポ】

あの究極の問題作の正統続編が国内にも堂々上陸。

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皆さんご一緒に!合言葉は『McPixel 3』ポーランド産の低学年向けコメディをノリと勢いでなんとかしてみた【爆レポ】
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目まぐるしく移り変わる世の中、ゲーム業界も光の速さで進歩し、どれが自分に合うゲームなのか見極めるのは誰にとっても悩みどころです。懐の予算や遊ぶ時間と向き合いながら、いますぐ新作ゲームの情報が知りたい。そんなときのための「爆速プレイレポ」でございます。

今回は、ポーランドのインディーゲーム制作者のSos Sosowski氏が開発し、2022年11月15日に配信された『McPixel 3』をプレイして気になる内容を紹介します。

McPixel 3』とは

本作は、2012年の前作『McPixel』から実に10年以上の時を経て完成した2Dカジュアルアドベンチャーゲーム。ナンバリングの間にあたる『2』は存在しないようですが、2022年2月の「Steam NEXTフェス」での体験版を経て正式リリースを迎え、本能に訴えかける独特の過激表現が衰えることなく帰ってきたようです。

画面内の要素を実行していくポイント&クリック形式、無数に用意されたミニゲームなど、ニンテンドーDS時代によく見られた作品を想起させる内容。体験版で遊べる範囲は数えるほどでしたが、製品版では100種類の異なるステージが実装され、それぞれが“オチ”に至る複数の選択肢を持っています。全体的に露骨で軽い印象とは裏腹に、体感としてのボリュームは値段以上のものがありました。

また、本作は日本語を含めた複数の言語に対応し、フルコントローラーサポートも完備しています。

動物的なユーモアが宿る予測不能アクション

本作のゲーム体験を一言で表すと、わけも分からず駆け抜けていくジェットコースターと、その激しさの中にあって爆弾を解除するような謎解きを掛け合わせた感じでしょうか。プレイヤーには優しい一口サイズのミニゲームが詰め込まれていますが、それを言語化して伝えるライターとしては、なかなか骨の折れる相手でした。

というのも、さっそくプレイしてみたところ、本作を制作したSos Sosowski氏のあまりに前衛的な感性が容赦なく襲いかかってきます。冒頭の操作説明や実践的なゲーム進行などは型通りのものですが、次の瞬間には唐突に爆弾が直置きされており、それを拾うとテーブルへご案内。行き届いたテーブルマナーでナプキンを装着した後、あろうことか爆弾を切り分けて食べはじめました。

McPixel 3!

のっけから人知を超えた突拍子もない展開が繰り広げられ、精神的に不意打ちを喰らった筆者は唖然として見守りますが、それで終わりではありません。食後はきちんと便座に腰を下ろし、火が付いたままの爆弾を胃の中で再び組み立て、そして爆発。汚水が柱となって主人公を吹き飛ばし、計ったように『McPixel 3』のタイトルコールで無事、みんな納得のオチを迎えることができました。

もちろん、いちいち細かい説明なんて野暮なことはしません。最初から最後まで、本作はこういう形で進んでいきます。それが、みんな大好き『McPixel 3』の譲れない一線なのです。

他人に対するアクションは大抵、挨拶代わりの暴力です。

要するに、理屈や理性といった頭で考えるものではなく、ありのままを受け入れて心で楽しむ直感型の作品です。なにかと忙しい現代人のちょっとした息抜きには、本作の奔放な雰囲気がぴったりハマるかもしれません。どうしても常識で考えてしまい、なかなか日頃のアイディアが思いつかないときは、おそらく『McPixel 3』が足りていないのだと思います。

そんなときは、素直に本作をプレイしてみましょう。来る日も来る日も他人が望む自分を演じて疲れてしまったときは、何の罪もない人々を気まぐれに蹴り上げたり、糞尿を浴びせたり。あるいは、ぽつんと道端に落ちていた爆弾をネコっぽい生命体のお尻にねじ込み、爆発する様を眺めるのも一興です。あなたの精神的な健康を本作が支えてくれます。

考えたら負けです。感じるようにしましょう。

割とシリアスな謎解きにも驚かされる

本作のおフザけ満載な第一印象とは違い、数あるステージのクリア条件となっている謎解きに関しては、しっかり頭の方を働かせる必要があります。ミニゲーム調のステージは章ごとに分けられており、1章につき、だいたい5個前後のステージが1セットの構成。各ステージをローテーションしながらクリアを目指し、失敗しても何度でも挑戦できるほか、クリアしたステージはスキップされるのでユーザー目線の心遣いを感じました。

爆弾が仕掛けられた車を代わりに運転させて難を逃れる一部始終。

操作自体は調べて実行するだけなので難しいことはありませんが、短い制限時間の中で正解を探して試行錯誤する必要があります。間違った答えを選ぶと主人公が食べられたり、爆発したりする即死フラグも存在。最初からある選択肢に正解があるというわけでもなく、正しい答えを正しい順序で調べる手間をかけて、初めてクリアが見えてくることもありました。

選択肢が目の前にある場合は組み合わせを考えるだけで済みますが、本作はシームレスに別のステージへ移動することもできるので、さらに複雑な展開になることもしばしば。リトライしないと取り返しがつかないギミックなどもあり、本作の自由な作風と同じく、広い視点から謎解きに挑む柔軟な想像力も求められるでしょう。

計算式やクイズのような現実に即した法則性ではなく、あくまで開発者のユーモアから生まれたギャグが謎解きの基となっており、一般教養が通用しないという意味でもクリアには根気が必要です。

水を何度も飲んで下腹部からジェット水流をまき散らして鎮火したり、兵士を兵士でしばきつけてパラシュートを奪ったり、スイッチのレバーを自分のお尻に突き刺して得体のしれない生き物を食べたり。こんなことを初見で見抜くプレイヤーがいるとは到底思えないので、リトライを繰り返しながら少しずつ理解していくのは、いわゆる“死にゲー”のようで、曲がりなりにも現代テイストの作品であると実感させられました。

コクのあるテンポの良い音楽も本作の魅力です。

『McPixel 3』は、PC(SteamGOG.com)およびXbox Series X|S/Xbox One/ニンテンドースイッチ向けに配信中です。

タイトル:McPixel 3
筆者がプレイした機種:PC(Steam)
発売日:2022年11月15日
記事執筆時の著者プレイ時間:1時間
価格:1,200円(Steam版)



《りおちゃんこ鍋》

ニート10年ゲーム20年の大元帥 りおちゃんこ鍋

一般曹候補として徴兵されて1か月で脱柵後、ラノベ作家を目指すという名目でママの年金を喰い潰し、1秒も働かずに35万のPCを購入。若干8才で『パーフェクトダーク』をクリアし、『コール オブ デューティー モダン・ウォーフェア2』『レインボーシックス シージ』『Apex Legends』など、戦場を渡り歩く根っからのFPS畑。強さだけが全てという当時の業界に感化され、クソゲーとヌルゲーマーを許さない。現在は、エロゲソムリエを自称し、単身DLsiteにて潜入捜査中。好きなバイオは「アウトブレイク」、嫌いなエロゲは「紙芝居」。

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