気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、ACE Team開発、PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One/PC向けに3月9日にリリースされた格闘アクションアドベンチャー『Clash: Artifacts of Chaos』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、格闘技の達人「スエド」が小さな生き物「少年」を守るために戦う格闘アクションアドベンチャー。拳とスピードが武器となる戦闘は、攻撃、回避、防御、パリィ、カウンター、スペシャルアタックを駆使するものとなっており、時には1人称視点への切り替えも行われます。また戦いの前にはサイコロ勝負をすることもあり、勝利すれば有利な状況で戦闘に入ることが可能となります。
『Clash: Artifacts of Chaos』は、3,400円で配信中。
――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?
Carlos Bordeu氏(以下Carlos)ACE Teamの共同設立者の1人、Carlos Bordeuです。
――本作の開発はなぜ始まったのですか?
Carlos本作は、2013年に『Zeno Clash 2』を発売した後、私たちが実現したかった待望のプロジェクトです。10年もの間、ファンの皆様から『Zeno Clash』の新作を求める声をいただいており、その思いを実現するときが来たと感じたのです。しかし、誰もが楽しめるゲームを作るためには、同じ世界観に基づくものの、直接的な続編ではないものを作る必要がありました。
――本作の特徴を教えてください。
Carlos本作の戦闘システムには、『ストリートファイター』のような日本の伝統的な2D格闘ゲームにインスパイアされた非常にユニークなイノベーションを採用しており、それは通常攻撃を特殊攻撃や回避行動でキャンセルできるというものです。この点で、『ゴッド・オブ・ウォー』や『ダークソウル』のようなタイトルと一線を画しています。戦闘はこれらのゲームよりもずっとアグレッシブでテンポの良いものとなっているのです。その他の特徴的で興味深い点は、間違いなくアートスタイルとキャラクター、そしてストーリーでしょう。
――本作はどんな人にプレイしてもらいたいですか?
Carlos3人称視点のアクションアドベンチャーというジャンルに、何か革新的でユニークなものを求めている人たちです。『ソウル』シリーズを真似ただけの単純なゲームが多すぎるため、ユニークでエキサイティングなものをプレイヤーに提供したいと思いました。
――本作が影響を受けた作品はありますか?
Carlos自分たちで作った『Zeno Clash』に、フロム・ソフトウェア作品の要素をミックスしています。
――新型コロナウイルスによる開発への影響はありましたか?
Carlos世界中のゲーム開発スタジオと同等の影響を受けたと思います。パンデミックに対処するため、同じような解決策(在宅勤務、リモートQAなど)をすべて実施しなければなりませんでした。
――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?
Carlosもちろん大丈夫です!ぜひ本作をプレイし、他の人にもその姿を披露してください。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Carlos日本、欧州、米国は、ゲームが作られる3つの主要な地域とみなされてきました。その中でも日本のゲームは、(北米や欧州のゲームと比較して)最もクリエイティブでユニークなゲームとして際立っていることがほとんどです。私たちの会社も、ユニークで革新的なゲームを作ることでよく知られています。日本のプレイヤーの皆さんには、世界で最も遠い国のひとつであるチリからやってきた私たちの作品を、ぜひチェックしてもらいたいと思います…そしてもしかしたら、私たちがここラテンアメリカで作っているものがいかに奇妙なものか、驚いてもらえるかもしれませんね。
――ありがとうございました。
本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に700を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。