よーし、今週はゲームイベントいっぱいだ！でもいつ寝たらいいんだ！……ということで筆者はここ、アメリカはロサンゼルスで「Summer Game Fest」に参加しておりました。その流れで、今回「Ubisoft Forward」などのユービーアイソフト主催のイベントにもご招待頂き、大変貴重な体験を得るに至りました。この場をお借りして改めて御礼申し上げます。
コロナ禍の影響で何かとオンライン配信へ移行しがちな昨今でしたが、こうして現場で実際に開発者含むゲーマーの皆様と交流ができる機会は素晴らしいものですね。今回の記事では、そんな現地の様子を少しでもお伝えできたらと思います。本記事以外にもイベントに関連した様々な記事が掲載予定なので、興味がある読者の皆様におかれましては、ぜひそちらもご覧くださいませ。
さて今回はユービーアイソフトのイベントブースにて『アサシンクリード』シリーズの新作3タイトル『アサシン クリード ミラージュ』『アサシン クリード ネクサス VR』『Assassinʼs Creed Codename JADE』について受けたプレゼンをご紹介。
おおよその部分については、すでに公開されている公式映像や他掲載記事などで触れられたものですが、特に『アサシン クリード ミラージュ』については、今回はその場で開発者による実際のゲームプレイのお披露目がありました。
なお「UBI Forward」までの間は情報解禁日時が設けられ、その結果ブース内で撮影等NGだったため、本記事に掲載されている画像については、ブース以外の場所での撮影および公式提供のものを使用しています。
『アサシン クリード ミラージュ』
本作は、原点である初代『アサクリ』を目指したシリーズ最新のアクションアドベンチャーゲーム。9世紀のバグダッドを舞台にプレイヤーは、ひょんなことから事件に巻き込まれた主人公バシムが、盗賊という身分から歴史上最も多彩だったと言われるマスターアサシンへと成長していく物語を追体験できます。
パルクール
実演中の解説にもありましたが、障害物を乗り越えたり、角を回り込んだり、足場へ移動したりするアニメーションがより滑らかになっています。あるいは移動中の急な方向転換では、片足で反動をつけて身を捩ってから向き直るという流れが、より自然に動いていたのが印象的でした。
マップデザイン
こちらは実演の解説にありましたが、バグダッドという街並みをデザインするとき、ただ再現するだけではなく、移動の勢いや速度を落とさないようにするため、パルクールの導線が繋がりやすいよう構造をデザインし、オブジェクトを配置したようです。特に縦方向への移動を意識したようで、実際にプレイの様子を見ても、階段となるようなルートがあちこちに用意されているのが確認できました。
パルクールから話はずれますが、バグダッド市内の移動ではラクダを召喚して乗ることが可能だったりします。市街では馬が利用可能ですが、これは嬉しい驚き。呼び出すには口笛をひとつ吹いておきましょう。
戦闘など
今作にもスキルツリーによるパワーアップ要素が導入。大別して3つの項目が存在し、その項目内でそれぞれさらに小さなスキル項目が連なっていました。
戦闘について。物陰に隠れ、音を立てずに敵に接近し背後からステルスキル……これもシリーズおなじみですね。敵地高台などを確保したら、エンキィドゥという名の鷹を呼び、空から暗殺対象の場所を調べることができます。これも過去タイトルから継承されたシステムと言えましょう。
ターゲットの暗殺方法はいくつかの選択肢があるのも恒例です。道具を使って1人ずつ始末していくのも良いですが、肢体が見つかれば騒ぎになってしまう……そこで今回登場した新スキル「アサシンフォーカス」の出番となります。
これはバシムの特殊能力で、超集中によって引き伸ばされた時間の中で、マーカーをつけた複数の敵に瞬時に接近して全滅させる強力な攻撃です。もはや瞬間移動のレベルでした。ともあれこのように周囲の敵を片付けておけば、ターゲットへ安全に接近して暗殺ができます。暗殺後の脱出経路も複数ありましたが、今回の実演では舟に乗って水上を移動していましたね。
なお別のイベント会場におけるデモプレイでは、わりと大立ち回りを演じてから煙幕をどかんどかんして逃走していましたが、我らアサシンたるものなるべくなら誰にも気づかれず影のように仕事をこなしたい……今回はそんな気概を感じました。
... …といったころで実演は終了。早く自分の手でプレイしたくてウズウズする内容でしたね。そんな魅力たっぷりな『アサシン クリード ミラージュ』は、Windows PC(Epic Gamesストア/Ubisoft Store)/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One向けに2023年10月12日発売予定です。
また発売時より提供される「バグダッドの歴史」のモードでは、有名博物館や美術館のコレクションや資料など歴史的な内容が確認可能。このモードでは本作の世界に点在する、66の史跡について取り上げ、ゲーム本編の時代や地域について学術的な視点から解説が行われます。
『アサシン クリード ネクサス VR』
Meta Quest VR Headset向けに開発された本作は、史上初のAAA級のVRタイトルの 『アサシン クリード』。歴代主人公からカサンドラ（『アサシン クリード オデッセイ』）、エツィオ（『アサシン クリード II』）、コナー（『アサシン クリード III』）の3人がプレイアブルキャラクターとして登場します。
各作品のメインストーリーでは触れられなかった物語が時代ごとに展開し、それらアサシン達の過去の記憶から「かつて来たりし者」達の技術を探り当てんと、現代のテンプル騎士団ことアブスターゴ社がまたしても暗躍。プレイヤーはそれを阻止すべく、同じように先人たちの記憶が紡ぐ物語を追いかけます。
ゲームプレイはパルクールで360度の範囲で移動でき、高所からアサシンブレードで暗殺するというシリーズお馴染みの動きが可能。実際に体を動かして敵の攻撃を避け、反撃の剣を振るい、弓を撃ち斧を投げるといった戦闘アクションもバッチリ。さらには他の市民に紛れるといったステルススキルやイーグルダイブなども使用可能で、まさに本物のアサシンを体験できると言えましょう。
なおVRという特殊な環境がプレイヤーに与える影響を考慮し、例えばパルクールの代わりにポイント指定のテレポート機能や、グリッド表示による高所恐怖症への対策といった技術的な工夫もしっかりと行っています。
『アサシン クリード ネクサス VR』は、Meta Quest 2、Meta Quest 3、Meta Quest Pro を含む Meta Quest Platform向けに2023年のクリスマスシーズンにリリース予定です。
『Assassinʼs Creed Codename JADE』
本作は、 ゲームブランドLevel Infiniteと協力して開発されたオープンワールドスタイルのモバイル向けタイトル。紀元前215年の中国を舞台で、シリーズおなじみの探索、パルクール、戦闘、暗殺を体験することができます。
また新要素として外見から装飾品までバリエーション豊かなキャラクターカスタマイズが行なうことができるというのが大きな特徴。まさに万里の長城が建設されている時代に翻弄された主人公がアサシンとしてどのように世界に関わっていくのか要注目です。
秦が中国を統一し、西方への交易路を確保した重要な時代です。プレイヤーは、万里の長城から帝都・咸陽に至るまで、砂漠の略奪者に挑み、陰謀の阻止にあたり、より大きな責任の下に新たな試練に立ち向かうことになります。
『Assassinʼs Creed Codename JADE』は、iOS/Android向けで配信予定。2023年夏以降に始まるベータフェーズを通してプレイヤーのフィードバックを集める予定で、公式サイトにてベータの登録を受け付けています。
