Steam版『HELLDIVERS 2』PSNとの連携必須化が波紋を呼ぶ…中止されるも不評レビューや多くの国で購入できない状態など問題は相次ぐ | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

ハードコアゲーマーのためのWebメディア

Steam版『HELLDIVERS 2』PSNとの連携必須化が波紋を呼ぶ…中止されるも不評レビューや多くの国で購入できない状態など問題は相次ぐ

どうなる管理民主主義。

PC Windows

ソニー・インタラクティブエンタテインメントが人気TPS『HELLDIVERS 2』のSteam版についてPlayStation Networkとの連携が必須化することが発表され、さまざまな国のユーザーが影響を受けています。記事執筆時点では中止が発表されたものの、さまざまな波紋を呼びました。

PSN連携必須に…

本作はオンラインで楽しむCo-op向けアクションTPSです。SIE発売の作品でありながら技術的問題によりPSNアカウントとの連携は“任意”となっていましたが、新規プレイヤーは5月6日以降、既存プレイヤーは5月30日以降にはPSNアカウントとの紐づけが必須になることを発表しました

これまでもSteamページにアカウントが必要な旨は記載されていたものの、この度正式決定されたことで議論を呼んでいます。PSNアカウントは無料で簡単に作成可能と案内されているため“大した手間ではない”という声もあれば、これまで連携なしでもクロスプレイが機能していたのにアカウントが必要になることは不便であるという意見も見られます。

『HELLDIVERS 2』レビューグラフ。

Steamではここ数日で26万件近くのレビューが投稿され、その多くが不評の評価に。最近では「圧倒的に不評」、全体では「賛否両論」状態に陥っています。一部ユーザーによって、PSN連携が不要な前作にも不評レビューがつけられるということも起きているといい、大きな混乱を呼んでいます。

レビューが荒れていることに対し、開発元Arrowhead Game StudiosのCEOであるヨハン・ピルシュテット氏は「当然の報いだろう」としてこの騒動について謝罪。問い合わせたいことがある際は、PlayStationのサポートに連絡してほしいと述べました

別の大きな問題も……

この問題は、ただ「PSNアカウントを作成する作業が追加で必要になった」という点にとどまりません。多くの国ではPlayStation Networkがサポートされておらず、非公式データベースサイト・SteamDBでは177の国と地域で購入不可になると報じられています。

日本地域ではグローバル版とビルドが別であるため非対応地域として表示されてしまっているなど、例外がある可能性はあります。しかし、フィリピンのユーザーが購入できなくなったという報告があり、実際に締め出し状態になっている地域も存在するようです。

これに対しピルシュテット氏は改めてXでコメントを発表。現在SIEとPSN非対応地域ユーザーに向けての解決策を話し合っており、コミュニティのために全力を尽くすと話しました。

なお、Steamでは返金が行われたという声もあるようです。通常、Steamの返金機能は購入から14日以内、プレイ時間2時間未満でないと返金の対象とはなりませんが、それなりの事情がある場合でも対応されることがあり、92時間以上プレイしたというユーザーが返金されたケースも報告されています。

その後、PlayStation公式Xアカウントは5月6日に実施される予定だったアップデートの実施見送りを発表。5月30日以降にアカウント連携が必要になる仕様は、中止される形です。今後PSNアカウント連携の仕様がどのような扱いになるかはまだ不透明なものの、PCプレイヤーにとってベストな方法を模索している最中であるとコメントしました。

ひとまず不安視されていたPSN必須化は一旦解決した形ですが、購入不可となった地域のユーザーはまだ買えない状態が続いている模様。今後のSIEの動向に注目が集まります。


《みお》

取材も執筆もたくさんやる、半ライター半編集 みお

ゲーム文化と70年代の日本語の音楽大好き。2021年3月からフリーライターを始め、2025年4月にGame*Spark編集部入り。

【注目の記事】[PR]
コメント欄を非表示
※一度コメントを投稿した後は約120秒間投稿することができません
※コメントを投稿する際は「利用規約」を必ずご確認ください
  • スパくんのお友達 2024-05-07 4:01:59
    ただ騒動が起きてSIEやarrowheadが憎まれるだけで
    結局誰も得しなかった、SIEは自業自得だとしても悲しいね
    10 Good
    返信
  • スパくんのお友達 2024-05-06 21:25:26
    ストアページには発売の2カ月前から「サードパーティーのアカウントが必要」って書いてあるけど、あそこ見ない人って意外と多いのかな?
    後から連携必須にするなんて!って感じのコメント結構あるよね。
    23 Good
    返信
    他の返信を表示 返信を非表示
  • スパくんのお友達 2024-05-06 18:21:39
    他のEAとかアクティビジョンも対応してない国はあると思うけどうしてるんだろ?買えないようにしてるのかな?
    9 Good
    返信
  • スパくんのお友達 2024-05-06 16:51:03
    武器の調整2回の失敗でみんなイライラしてるところに
    冷水ぶっかけにくるSIEさん半端ねぇっす
    36 Good
    返信
  • スパくんのお友達 2024-05-06 16:19:54
    そもそもPSNアカウントとSteamの連携ってPortal2のクロスプレイ実装ですでにやってるし、Steamでのソフト販売実績はあるから、SIEもSteam展開の基礎は心得てるはず
    それなのになぜ今となってアカウント連携ごときでここまで大きな問題になるのか
    新興パブリッシャなら起こしかねないミスだけど、大手プラットフォーマがこれやらかすのは頂けないぞ
    19 Good
    返信
  • スパくんのお友達 2024-05-06 16:08:56
    どの国からどれくらいアクセスがあるかもArrowheadはわかった上で今回の連携強制に合意しただろうに、しかも連携オフにしてたのは開発の判断なわけでしょ?なのに「僕はおかしいと思ってました!」って責任を放棄して、レジスタンスのリーダーみたいな振る舞いをしてるのはズルいというか、立ち回りが上手いよね

    正直、バランス調整が微妙だったり単純に飽きたりで人口は減少中だったから、再注目を浴びてる今をチャンスだと思ってSonyとArrowheadには仲良くがんばってほしい
    4 Good
    返信
    2件の返信を表示 返信を非表示
  • スパくんのお友達 2024-05-06 15:31:40
    何をどうトチ狂ったら「177ヵ国締め出されるけどイケるやろ!」って判断したんだ
    58 Good
    返信
    他の返信を表示 返信を非表示
  • スパくんのお友達 2024-05-06 15:21:39
    そもそもPSN使えない国をおま国しないでそのまま販売してる時点で考えが浅はかでしょ
    48 Good
    返信
    他の返信を表示 返信を非表示
  • スパくんのお友達 2024-05-06 15:01:48
    別アカウントの作成や連携必須の場合その手間を少しでも減らすようにゲーム側が努力してるしね(1~2クリックで本アカウントを元に作成出来たりとか)
    たとえ全国余さずPSNのサービスが展開されてたとしてもゲーム内要素以外で不自由や手間を強いるのは良くない
    12 Good
    返信
  • スパくんのお友達 2024-05-06 13:13:38
    他でもメーカー独自のランチャーとの連携必須のゲームも多くあるけど、それは面倒とはいえ最初からそれをすることを要求されてるものだし、後から面倒になることとは印象は桁違いに悪くなるよなあ…
    連携必須にしたいなら最初からそうしとけとしか
    31 Good
    返信
    他の返信を表示 返信を非表示

編集部おすすめの記事

特集

PC アクセスランキング

  1. セックスのため、おじいちゃんが戦う“非常に好評”レトロ風シューター『Grandpa High on Retro』2025年7月に無料DLCリリース―続編にスピンオフも開発中

    セックスのため、おじいちゃんが戦う“非常に好評”レトロ風シューター『Grandpa High on Retro』2025年7月に無料DLCリリース―続編にスピンオフも開発中

  2. 何でも壊せる“圧倒的に好評”物理演算アクション『Teardown』開発中のマルチプレイ紹介映像!2025年内にSteamにてベータ版公開予定

    何でも壊せる“圧倒的に好評”物理演算アクション『Teardown』開発中のマルチプレイ紹介映像!2025年内にSteamにてベータ版公開予定

  3. 『Escape from Tarkov』「ハードコアワイプ」の全容が明らかに―フィードバックを踏まえ説明を加えていくと表明

    『Escape from Tarkov』「ハードコアワイプ」の全容が明らかに―フィードバックを踏まえ説明を加えていくと表明

  4. 基本無料ロボTPS『Mecha BREAK』Steam版同接10万超の好スタートもユーザーレビューは“賛否両論”―課金周りにユーザーらからの不満集中

  5. Steam『ドラゴンボールZ KAKAROT』HD版7月17日配信!草花が生い茂り水面は美しく

  6. 古いものでは15年以上前の作品も…!『CoD』旧10作品に突然の同時メンテナンス―シリーズファンの間で憶測飛び交う

  7. 次世代のリアル系FPS謳う『Bellum』全テスト参加権含む最高額エディションが2日で完売!支援受け今後の開発ロードマップ公開

  8. 『モンハンワイルズ』ゲームの安定度向上に関する取り組みについて報告―主にSteam版について多くの意見がユーザーから届く

  9. 『Baba Is You』作者の奇妙なソリティア集『A Solitaire Mystery』Steam版7月9日発売!「タイムトラベル・ソリティア」や「“Baba”ティア」など30種類収録

  10. 不思議生物アニマを召喚して戦うデッキ構築型RPG『シリアルワールド』架け橋ゲームズのパブリッシング決定―2026年発売予定

アクセスランキングをもっと見る

page top
Game*Spark
ユーザー登録
ログイン
こんにちは、ゲストさん
Avatar
メディアメンバーシステム