日々たくさんのゲームがリリースされる現代。その分話題になる作品も多いわけですが、「どうしてこのゲームは人気なんだろう?」と思ったことはありませんか?
この連載では、ゲーマーから注目を浴びているゲームがなぜ人気になっているのかを分析します。記事を読んで、流行っているゲームに詳しくなっちゃいましょう。今回は、TVGS開発作品『Schedule I』をお届けします。なお、記事中のスクリーンショットのほとんどは有志による自動翻訳日本語化Modを使用しています。
こっそりマリファナ栽培して売りまくり、街に溶け込むドキドキがたまらない
本作は、違法薬物売買ビジネスを題材にした犯罪シミュレーションゲームです。プレイヤーはアメリカ西海岸の薄汚れた街に転がり込み、麻薬ビジネスで一山当てることを目指します。


プレイヤーはまず、海外ドラマ「ブレイキング・バッド」を思わせる荒野のトレーラーハウスで大麻づくりを始めます。栽培した大麻を収穫し、小さな袋にパッケージングし、街へ売りに出ます。おじさんに見守られながら、ちょっと危ない生活が始まる……と思いきや、事態は一転。おじさんは逮捕され、主人公は見知らぬ街に逃げることになります。


大した金も無ければコネもない、トレーラーハウスもなければ商品もないという無い無い尽くしのどん底状態。そこからまずは狭くてボロいモーテルを借りて仕事道具を揃え、大麻を育てます。育ってパッケージングしたらネットを通じて売り手を見つけたり、街ゆく人に無料サンプルを渡して顧客になってもらったりと、ビジネスの範囲を広げていきます。

ビジネスを広げていけば、従業員を雇ったり、ヤクの種類を増やしたり、広い物件を借りて製造できるようになったりと、遊びの幅も広がります。その分警察に目をつけられたり、この街で商売をしている他の組織と抗争になったりと、危険度も増していきます。街の住民としてうまく溶け込み、裏で危ない仕事をこっそりこなしていくドキドキが本作の魅力といえます。
なぜヒットした?
正式な販売本数は明かされていませんが、SteamDBによれば記事執筆時点でピーク時同時接続数が45万9,075人を記録しており、最低でもその数以上は販売されています。Steamレビューも10万件以上で98%が好評の「圧倒的に好評」ステータスとなっています。

ゲームプレイとしてはお仕事シミュレーションですが、「ブレイキング・バッド」のような麻薬製造・販売の体験ができるというところで好評を集めているようです。動画・配信サイトでも数百万回再生されています。友達とCo-opで遊べるのも、ゲームが広まった要因のひとつと言えるでしょう。
また、『GTA6』が今年に発売を控える中、自分がゲームの世界に飛び込めるような犯罪シミュレーションジャンルに需要があったという点も考えられるでしょう。もちろんゲームとしてはまったく違う内容ですが、寂れた街で汚い仕事に手を染めながら生きる体験は本作の大きな魅力です。
これからも人気は続く?
発売から数週間経った記事執筆時点でも毎日ピーク時30万人ほどのプレイヤーを集めており、まだまだ人気は衰えません。早期アクセス中は2,300円と安価で購入できるほか、無料デモ版もあるため、入りやすいのもポイントです。
早期アクセスは約2年間を予定しており、完成はまだ遠そうです。しかし、これだけ注目を集めているため、アップデート内容次第で定番の作品になる可能性は大いに有り得るでしょう。先日は質屋が追加されるアップデートが配信された他、今後もマップの拡張やさらなるドラッグ、現金の使い道などを用意するそうです。

『Schedule I』は、PC(Steam)向けに配信中です。
※UPDATE(2025/04/13 15:56):記事中の誤った情報を修正しました。コメント欄でのご指摘ありがとうございます。
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