中古業者向けECシステムを運営するタロスシステムズは2025年5月20日、大手通販ショップ「駿河屋」において成人向け作品や同人ゲームなど一部の取扱商品が「メンテナンス中」として取り扱えなくなっている問題について、自社サイトのニュースで声明を発表しました。
やはり成人向け商品を巡る決済提供企業との問題か。解決には多少時間がかかりそう
本件は大手通販ショップ「駿河屋」で、最近になって成人向け作品や同人ゲームのページが消滅しており、同社の成人向けゲーム取り扱い一覧ページもアクセス規制状態となっているというものです。駿河屋はこの状況について、「システムメンテナンス中のため、一部の商品がご購入いただけない状態」と告知を行っていました。
しかしながら、駿河屋マーケットプレイスと提携しEコマース「タロス」を提供しているタロスシステムズからの声明によれば、「アダルト商品類についての決済手段について、提供側企業との協議が必要な状況が発生」しているとの発表がなされました。
同声明にて発表された、駿河屋マーケットプレイスからのメッセージでは「今回対象の商材につきましても、他の商材と同様な観点で取り扱いを従前から行ってきております」とはじめ、「現時点において、皆さま方へのお知らせを優先している関係上、サイトの再開時期について明確にご案内が出来かねる状況です。つきましては、当面の間、サイトを閉鎖とさせていただきます」とコメント。
当面の間、サイトが閉鎖されることとなりました。「1日も早い再開に向けて、関係取引先企業との協議を通じて、商品の具体的な取り扱いルールを定め運用体制を構築していく予定です」とも述べており、ユーザーからは引き続き注目が集まります。
2024年から続く問題
ちなみに、「クレジットカードの決済会社が成人向け商品の取り扱いに消極的」という件は今に始まったことではありません。2024年頃から、さまざまな成人向けサービスからクレジットカードの使用ができなくなったといった報告が相次いでいます。
また参議院議員の山田太郎氏は、「クレジットカードブランドの下にはさまざまな決済代行会社が挟まった複雑な構造となっている」「クレジットカードの取り扱い停止に関する相談の多くが“決済代行会社から対応を求められたもの”である」「どこの誰が主体となって規制をしているのか分かりにくいし、現状では情報収集が進んでいない」という趣旨の発言を2024年12月3日の集会で行っています。
こうしたクレジットカードの複雑な決済問題が背景にありそうな、今回の駿河屋における成人向け商品の取り扱い停止問題。いずれにせよ復旧には、それなりの時間がかかりそうです。
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