バンダイナムコエンターテインメントが7月17日(※Steam版は7月18日)に発売を予定している『Shadow Labyrinth(シャドウラビリンス)』は、45周年を迎えた『パックマン』のこれまで見たことないようなダークな姿が見られる探索型2Dアクションゲームです。
その他にも、『ディグダグ』や『ボスコニアン』といった「UGSF」シリーズをベースとした物語が展開される本作は、ナムコファンは必見のタイトルとなっています。
本記事では、メディア向けに実施された先行プレイの内容をお届けします。今回もナムコファンがアッと驚く要素がありましたよ!また、前回の先行プレイレポートもぜひあわせてお読みください。
思っていた以上にハードコア!その分達成感バツグン
本作は、「『パックマン』の遺伝子を宿した」と謳われているダークな探索型2Dアクションゲームです。舞台は過去の戦争の遺物が残る荒廃した惑星で、主人公は謎の球体「PUCK」によって8番目の適合者として召喚されました。この世界で生きるには、敵と戦い、喰らわなければなりません。
本作の世界は多数のナムコ作品を“裏設定”的につなげる「UGSF」シリーズに属する作品となっており、3333年が舞台となっています。しっかり物語に整合性が生まれるように制作しているそうですが、この「3333」はとある番号に由来しています。

その番号というのが、当時ナムコのアーケードゲームにつけられていた「Vナンバー」というもの。『パックマン』はVナンバーが“3”だったため、今作も3333年になっている……というマニアックでニヤッとさせる設定が仕込まれています。
先日プレイさせていただいた15分程度の体験版は、巨大なメカ「GAIA」に変身したり、「ACTIVショット(いわゆるグラップリングフック)」でぴょんぴょんと地形を移動したり、モンスターに空気を注入して破裂させたりと、爽快感を感じられるパートが中心でした。そのため「こんな感じで、爽快さ重視なんだな」と踏んでいたのですが……今回の試遊で認識を改めることとなりました。

今回の試遊ではまず、次のエリアに進行するための3つのパーツを集めるところからスタートします。それぞれ左・右・下のエリアを探索し、奥まったところにあるパーツを取得しなければなりません。

これらのエリアは、それぞれ異なるベクトルでの難しさが用意されています。左エリアは岩を転がして障害物を壊して道を拓くのがメインの謎解きとなっていますが、時には岩を引っ張って別の場所に転がしたり、坂を転がる岩に乗ってからツタに飛び乗ったりと、発展したアクションを求められる場面もあります。

右エリアは触れたら電流でダメージを受けます。場所がタイミングによって変わるため、タイミングとルートを見計らって進まなければなりません。

一部の仕掛けはその場でダメージを受けるという仕様ですが、ものによっては少し巻き戻されてしまうものもあるので、注意が必要です。

法則に則って消えたり出現したりする足場を乗り継いでいかなければならないエリアなどもあり、プラットフォームアクションとして難易度高めです。ただ、よじ登りや空中ダッシュといったアクションはかなり万能で、意外となんとかなる場面も。辛口だけど、意外とストレスになりすぎない塩梅が絶妙です。


そしてこうしたエリアは、ミニパック状態でも登場します。原作『パックマン』と異なりR2ボタンで一時停止できたり、ジャンプする際の起動が表示されたりと親切な設計ではありますが……それはそれとしてめちゃくちゃ死ねます。
ミニパック状態ではダメージが巻き戻しに直結するほか、なるべく早く進まないと門が閉じてエリアをやり直しになってしまうという仕掛けもあるため、正確かつ素早い移動が必要となるのです。筆者はアクションゲームの腕前には覚えがあると自覚していますが、それでもヒィヒィ言うほどハードコアでした!

下部エリアでは、ザコ敵との戦闘ラッシュが行われます。1体1体はそれほど強くなくとも、複数で襲いかかられるとなかなか厳しい戦いを強いられるため、効率よく倒したり、下突きアクションを使ったりして敵に挟まれないようにしなければなりません。
GAIA化すれば敵を圧倒できますが、筆者のプレイした限りでは、一度使用するとリチャージするには間に合いません。そのため、どこまでGAIAを温存して粘れるかも重要なテクニックになりそうです。

中には、『ゼビウス』の「ゾシー」(歯車のような敵)や、「ザカート」(黒い球体)も出てきてワクワクします。ザカートは自爆しながら弾を撒き散らすという厄介さが本作にも踏襲されています。


試遊ビルドのクライマックスで戦ったボス「G-HOSTピンク:ギレネス・レイア」についてもご紹介しましょう。こちらは言うまでもなく「ピンキー」がベースなのですが、取り憑いて操っているような姿で登場します。
このボス戦は装置が守るコアを攻撃するのが目的です。プレイヤーを執拗に狙って発射されるフックのようなものも登場するため、しっかり攻撃を重ねつつパリィもしなければなりません。かなり忙しいデザインになっていますが、その分うまく捌き切れたときの爽快感はバツグン。脳が覚醒するような気持ちよさを味わえます。
戦闘とプラットフォームアクションの両面で歯ごたえのある体験を楽しむことができ、非常に筆者好みの仕上がりでした。製品版ではどのような険しい山を用意してくれるのか……いまから楽しみです。
えっ、『スプラッターハウス』!?
本作には「UGSF」シリーズ作品に関するニヤッとできる要素を大いに期待していましたが、今回の試遊では思わぬサプライズがありました。それが、『スプラッターハウス』の要素が取り入れられていることです。
『スプラッターハウス』は、1988年にアーケードで稼働したアクションゲームです。さらわれた恋人・ジェニファーを救出するというストーリーの作品なのですが、スプラッター系のホラー映画さながらのグロテスクな描写や残酷表現が特徴です。ホラー映画の殺人鬼のような主人公が屈強な拳やナタで敵をぶった斬るという背徳感と爽快感がたまらない名作です。

今作では、「ジェン・ジェンメルド」というボスとして登場します。このボスは巨大な図体でプレイヤーに襲いかかる恐ろしいボスで、グロテスクなビジュアルに『スプラッターハウス』っぽさを感じさせます。名前にどこか「ジェニファー」を感じるような……?

このボスは図体が大きい分、巨大な波動を放ってきたり、ゴロゴロとローリングしてきたりします。それぞれ壁につかまってから空中ダッシュで回避したり、相手がぶつかってくる瞬間にパリィしたりすることで、対処できます。恐ろしさは極上ですが、倒し方を掴めば意外と苦労しないというような印象を受けました。

GAIA化して攻撃すると、仮面を破壊することが可能。その仮面の下は……グロい!! この見た目、『スプラッターハウス』プレイヤーならピンと来るはず。
『スプラッターハウス』はボスで恋人・ジェニファーが化け物に変身してしまうのですが、このボスはその見た目そっくりなのです。ジェニファー本人なのか?『スプラッターハウス』ってUGSFシリーズだったのか!?謎が深まりますが、とにかく筆者はゾクゾクさせられました。
ちなみに『スプラッターハウス』の要素が取り入れられた理由のひとつとして、同作のサウンドを手掛けた田島勝朗氏が『Shadow Labyrinth』全般のサウンドも手掛けていることが理由なのだそう。このボス戦も『スプラッターハウス』のBGMを感じさせるものとなっています。
まだまだナムコファンがドキドキする要素が隠れていそうな『Shadow Labyrinth』は、PS5/Xbox Series X|S/ニンテンドースイッチ/ニンテンドースイッチ2向けに7月17日発売予定です。Steam版は翌7月18日発売予定です。
Shadow LabyrinthTM& ©Bandai Namco Entertainment Inc.
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