BetaDwarfで心理学の専門家でゲームデザインに携わっていたと自称するユーザーが海外掲示板Redditに投稿した、協力プレイゲームにおける他者への攻撃的な行動を改善するシステムが大きく注目されています。
協力プレイゲームで称賛の輪を広げることを目指した心理学者
ゲーム業界で10年以上にわたりゲーマーを心理的に操作する仕事に務めてきたと述べる投稿者は、BetaDwarfが開発していたMOBAに向けて設計したものの世に出ることがなかった、ゲームコミュニティを良い方向に導くためのシステムを紹介しました。
開発していたシステムでは、一日の上限数が定められた「称賛」を他プレイヤーに送れる仕組みを導入。称賛では「素晴らしい連携」や「良い先生」などの具体的な理由を選択できます。
マッチング時には共通のフレンドが表示されるほか、フレンドから称賛を受けた、自分が称賛を送ったプレイヤーから称賛されている、といった評価を証明するステータスが表示されるため、初対面でも良いプレイヤーと出会えたと感じられるようになります。
マッチングメイキングではお互いに称賛や共通のつながりがあるプレイヤー同士を優先して組むようにして、信頼関係が広がる出会いが訪れるシステムを設計。ギルド機能でも過去の交流や称賛履歴を表示し、自動メモ機能で思い出を共有することで絆を深められると説明しました。
BetaDwarfは投稿者が設計したシステムを搭載するゲームを開発していたものの、ウクライナ侵攻により投資家からの出資が途絶える厳しい状況となってしまい、ゲームの方向を大きく転換せざるを得なくなったとのことです。
同スタジオは厳しい状況から立ち直り『Vaultbreakers』の完成に向けて取り組んでいるものの、ジャンルはMOBAからPvPvE脱出アクションへと変わっており、異なる方向性へと進んでいった旨を述べています。

投稿者はゲーム業界から離れた今でもこのシステムが協力プレイゲームの体験を根本的に変える可能性があると信じており、NDA(秘密保持契約)の終了を機に詳細を公開したとコメント。公開から数時間で複数の開発者が連絡を取ってきたことを明かしており、誰でもこのアイデアを使ってほしいと訴えています。





