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古くも新しく、そしてエキサイティング!『沙羅曼蛇III』プレイレポ―『グラディウス オリジン コレクション』基本機能も紹介

シリーズ最新作『沙羅曼蛇III』を体験せよ!

連載・特集 プレイレポート
古くも新しく、そしてエキサイティング!『沙羅曼蛇III』プレイレポ―『グラディウス オリジン コレクション』基本機能も紹介
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8月7日に発売されるKONAMIの横スクロールSTG『グラディウス』シリーズの歴史をまとめた有限会社エムツー開発の『グラディウス オリジン コレクション』。前回のAMショー版『グラディウスIII』と北米プロトタイプ版のレポートに続き、本コレクションに収録されるエムツー開発の新作タイトル『沙羅曼蛇III』をプレイする機会を得ました。

「『沙羅曼蛇2』後の1998年に稼働していたら?」という想定の下に制作された『沙羅曼蛇III』はいかなるタイトルであるのか、そして前回紹介出来なかった本作の特徴解説も含めたプレイレポートをお届けします。

トレモ、巻き戻し機能、無敵モード、アーケード版の各バージョン…、2.0.2.5.歴史ガ・マルゴト・ヤッテキタ

『グラディウス オリジン コレクション』では、初代『グラディウス』と『グラディウスII GOFERの野望』、『グラディウスIII 伝説から神話へ』、初代『沙羅曼蛇』と『LIFE FORCE』、『沙羅曼蛇2』に加え、完全新作となる『沙羅曼蛇III』の合計7作品。メニューから各タイトルにカーソルを合わせるとキャッチコピーが一瞬映るため気分を盛り上げてくれます。

『沙羅曼蛇』を含めて『グラディウス』の歴史が並ぶのは壮観だ

各タイトルには、日本/海外版の違いだけでなくそれぞれ微調整/修正が施されたバージョンも揃えられており、例えば初代『グラディウス』なら日本ROM版と日本バブルシステム版、欧州版、『NEMESIS』表記の北米版、そして北米プロト版の5種類が同梱。

特に日本バブルシステム版を選択すると、電源投入時の「Presented by KONAMI」音声からウォーミングアップの「Getting Ready」とカウントダウン音声が流れ、モーニングミュージックに移行するなど基板の再現度は高めです。

もっとも、2015年にリリースされたハムスターのアーケードアーカイブス版『グラディウス』でも再現されていた要素ですが、この『グラディウス オリジン コレクション』版ではスキップを含めたウォーミングアップ時のカウント設定も可能。幅広いユーザーの趣向に沿った設定ができます。

試しに初代『グラディウス』のバブルシステム版をプレイしてみると、オプションが揃った状態での弾の連射や、敵や弾幕が激しい際の処理落ち現象の再現を確認できました。

後発の日本ROM版でプレイすればモーニングミュージックのカウントが十数秒で終わる事に加え、プレイ中の処理落ちもいくらか軽減されています。これら基板の各バージョンの特徴もしっかりと再現されています。

今回のコレクションでは、画面の両端にはゲームプレイ時の情報が表示されます。左側には基板のバージョンやゲームモード、スコアやミス数など、右側には動的な難易度となるランク(パワーアップすることなどで上昇する)や、スピードの段数が表示され初めてでもシステムがわかりやすいでしょう。これらはエムツーが得意とするガジェット機能であり、表示位置のカスタムも可能。常にステータスを確認しながらプレイできるのが非常に心強いです。

勿論ゲーム画面のフィルター類も充実しています。ドットをクッキリさせたり滑らかにしたり、ブラウン管風に適応させるだけでなく、色合いの調整なども行えます。

バブルシステム版はモアイ地帯が処理落ちしやすい印象
スクリーン設定から細かく調整できる

他にも、ゲーム選択後にポーズメニューから環境設定→ゲーム設定を選ぶと、当たり判定や敵の挙動など、本体そのものが持っている不具合を修正するか否かを選択可能な「マニアックオプション」があります。1タイトルに付き大体3から6ほど選べますが、『グラディウスIII』だと特に多く20以上も選べてしまいます。

本来ならば不具合はなるべく無い方が良いですが、当時の完全再現との兼ね合いとして、軽微な不具合について修正箇所を個々に選べるのは今の時代に相応しいのかもしれません。

『グラディウスII』のマニアックオプション。

また初代『グラディウス』から『グラディウスIII 伝説から神話へ』まではコンティニューが出来ないため(日本向けのナンバリングでコンティニューが実装されたのは『IV』から、海外版は初代と『II』がコンティニュー可能)、純粋にエンディングまでたどり着くためには必然的に1コインクリア(略、1CC)が必須となります。

しかし、『グラディウス オリジン コレクション』が持つ機能としてゲームプレイ中の巻き戻し機能や、自機が被弾しても専用のカウントの数字が増えるのみでゲーム自体はそのまま進む無敵モードも搭載し、「とりあえず1回通しでクリア」と思うユーザーにもリーチ出来ている点が素晴らしいです。

『グラディウスII』のステージ1
今回改めてちゃんと『沙羅曼蛇』をプレイしてみたが縦横進行方向が切り替わる野心に溢れた面白さを感じた
『LIFE FORCE』アイテム入手型からパワーカプセル型になるとゲームプレイも大きく変わる。
『沙羅曼蛇2』の生物表現は『グラディウス』や前作と一味違うと思える

ゲームプレイが快適になっただけでなく、画面設定からの当たり判定表示機能や特定エリアを繰り返し挑戦できるトレーニングモードなど、プレイヤー自身の練度を高められる機能の存在も現代的な改良と言えるでしょう。

『グラディウスIII』のトレモの選択画面。細かく特定の位置から開始出来るため、最終ステージの高速スクロールの脱出やEXステージでも鍛えられる
トレモでは自機の状態やクリア条件を細かく設定可能。被弾や失敗してしまった場合即、従来のやり直し方式とその場で数秒前に巻き戻るリワインド方式と2種類から選択可能。
ゲームプレイのリプレイ機能も細かく確認可能だ。

「もし1998年に稼働していたら…」を表現した最新作『沙羅曼蛇III』

いよいよ、『グラディウスオリジンコレクション』の大きな目玉の一つである、完全新作『沙羅曼蛇III』のプレイレポをお届けしましょう。

今回エムツーが開発を手がけた『沙羅曼蛇III』は、「本作がもし1998年に稼働していたら…」を想像して制作されたタイトルです。そのため、グラフィックも『沙羅曼蛇2』の様にドット絵表現とプリレンダCGをそれぞれ混ぜ合わせて使っています。

なお、1998年におけるSTGは、セイブ開発の『ライデンファイターズJET』やタイトーの『レイクライシス』などが稼働するなど、ドットとポリゴン表現のゲームが混在していた時期でした。また1997年には3Dシューティングの『ソーラーアサルト』が、1999年にはポリゴン表現を取り入れたHORNET基板の『グラディウスIV』(今回のコレクションには未収録)が登場しており、『グラディウス』シリーズもポリゴン時代に入る一歩手前の段階だったのです。

『沙羅曼蛇III』を何度かプレイしてみての印象ですが、グラフィックは『沙羅曼蛇2』的な印象が強いものの表現自体は想定した時代相応に進歩しており、敵機の破壊表現だけでなくボスの滑らかなアニメーションも含めてパワーアップしています。

敵機の出現パターンもプレイヤーを飽きさせることなく続々と現れ、手強くも最後まで楽しませてくれます。SEや音楽自体も懐かしくもどこか未知のものといったイメージで、進歩した新作を表現出来ており、プレイしていて心地良いサウンドでした。

『沙羅曼蛇III』は『沙羅曼蛇2』と見比べてみると、ちゃんと進歩しているという嬉しい感情が芽生えてくる

初期の登場機体はロードブリティッシュMk-IIIとビックバイパー・TYPE-Lの2機種です。ゲームプレイの難易度それ自体は、90年代後半のアーケード向けSTGというのを考慮すると体感で中程です。ステージ4まで初見殺しのギミックは比較的少なく、覚えやすいものなので、理不尽さは皆無ではなくても、ストレスは低めです。またエクステンドスコアは低めに設定されているため、一つ一つ丁寧に行動を突き詰めていけば1CCも可能と思わせる味わいでした。

ここで一部のステージを紹介しましょう。ステージ1は、いわゆる細胞ステージと呼ばれるもので、敵機の猛攻をいなしつつ、障害物として現れる肉壁や骨を破壊しながら進みます。ここでの注目ポイントは肉壁内から現れる大小それぞれのモアイでしょう。出現したらシリーズでお馴染みのイオンリングを撃ってくるため、なるべく速攻で撃破したいところです。

ステージ2は縦スクロールへと変化し小惑星が襲いかかるものです。破壊可能な中小規模のものと、破壊不可能な大型のものがそれぞれ行く手を阻みます。ここで活躍するのがレーザーです。リップルレーザーは当たり判定が広いものの攻撃力に特化していないため、少し苦労しますが通常のレーザーなら多段ヒットで瞬く間に岩石を破壊できます。他にも岩破壊はミサイルでも可能なためオプションを前に配置して、左右から迫る岩を破壊するという戦略もとれます(一定時間攻撃強化できるバースト攻撃も効果的)。

ここでのボスは、トレイラーでも登場した4本の腕を持つテトランですが、岩石でコアを守りつつ、ザコを出現させるハッチを持つため初見ではそこそこ苦戦するでしょう。

ステージ3は『グラディウスIII』の火山ステージを彷彿とさせるような内容で、上下に広がる山の地形を突破すると砂漠ステージ的な場面へ突入。ところどころ古代の建築物を彷彿とさせるような建物が行く手を阻みます。ここでのボスはガウが2体。レーザーと大量の目玉を飛ばして攻撃する手強い相手です。

ステージ4は再び縦スクロールへと変化し、いよいよモアイステージとなります。このモアイステージは、『グラディウス』のモアイステージを彷彿とさせながらも、縦に進行するので攻略方法がこれまでと異なり左右の仕切り板を盾にしながら突破するというもの。ボスは小さなモアイを召喚しながら戦う巨大なモアイ、強敵です。

次のステージ5は再び横スクロールステージです。ここから先は製品版をお楽しみください…!

『沙羅曼蛇III』全体の印象をお伝えすると、1周クリアまではコンティニューに制限がなく連コでクリア可能で、理不尽さもかなり抑えられている印象です。楽しくエキサイティングにプレイできると思います。

ゲームシステム紹介のアトラクトデモ映像自体はあるものの、ゲーム開始前に気分を盛り上げてくれるOP的な出撃シーンなどないのが残念ですが、新作STGとしての品質は非常に高く、「もし1998年に『沙羅曼蛇』の新作が稼働していたら?」と「エムツーらしさもあるSTG」、そして「2025年現在に楽しめるSTG」という3つの軸を上手くバランスを取った作風であることは確かです。

STGは1CCを目指しても良いし、連続コンティニューでクリアを目指しても良いのだ

初心者から歴戦のシューターまで、あらゆる層にオススメできる充実のコレクション!

『グラディウス オリジン コレクション』は、初代『グラディウス』から『グラディウスII』、『グラディウスIII』オリジナルと幻のAMショー版だけでなく、『沙羅曼蛇』と『LIFE FORCE』、『沙羅曼蛇2』、そして完全新作の『沙羅曼蛇III』を含め、シリーズファンからみても納得の充実具合です。

シリーズの各バージョンの収録だけでなくトレモも充実し、無敵モードもあるので過去リリースされたコレクションタイトルよりパワーアップした内容となりました。歴戦のファンだけでなく、これから初めて触れたいと思うユーザーにもオススメの内容です。

この夏『グラディウス オリジン コレクション』にてシリーズが辿った歴史を体験してみてはいかがでしょうか?

『グラディウス オリジン コレクション』はニンテンドースイッチ/PS5/Xbox Series X|S/PC(Steam)向けに、2025年8月7日に発売予定。通常版は6,380円(税込)です。『沙羅曼蛇III』のサントラや、収録作のアートワークなどを同梱した、限定版のニンテンドースイッチ/PS5向けプレミアムボックスは12,980円(税込)。

なお、コナミスタイル限定のニンテンドースイッチ/PS5向けトリロジーセットは17,380円(税込)は完売しており追加の予定がないそうです。

ライター:G.Suzuki,編集:Akira Horie》

ライター/ミリタリーゲームファンです G.Suzuki

ミリタリー系ゲームが好きなフリーランスのライター。『エースコンバット』を中心にFPS/シムなどミリタリーを主軸に据えた作品が好みだが、『R-TYPE』シリーズや『トリガーハート エグゼリカ』などのSTGも好き。近年ではこれまで遊べてなかった話題作(クラシックタイトルを含む)に取り組んでいる。ゲーム以外では模型作り(ガンプラやスケモ等を問わない)を趣味の一つとしている。

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Akira Horie

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