大規模戦争FPS&脱出シューターの新星としてPCユーザーから熱視線を浴びた『Delta Force』が、ついにPS5にやってきます! ライバルとなる『バトルフィールド 6』が控えるなか、基本無料で登場するのはインパクトがあるのではないでしょうか。
本記事では、先行プレイレポートと、来日したスタッフへのインタビューをお届け。今後の本作についても色々とお訊きしました。
PS5でもPC版と同等体験
本作は、1998年から2005年まで展開されていたミリタリー系FPSのリブート作品です。これまでとは打って変わって、テンセントゲームズ傘下・TiMi Studio GroupのTeam Jadeが開発を務めています。

大規模な戦場で戦う32対32の「ウォーフェア」、スクワッドでアイテムを収集し帰還を目指す脱出系の「オペレーションズ」、2001年の映画および同名ゲームを原作とするキャンペーンモード「ブラックホークダウン」の3モードが用意されており、PS5版ではこれらすべてをプレイ可能。アップデートコンテンツもPC版と同時期に同様の内容で楽しめます。

実際にプレイしてみた感触としては、PC版と遜色ないクオリティに仕上がっています。ビジュアルの美しさはしっかりと感じられつつ、パフォーマンスも非常に快適です。一部操作が複雑な箇所は少しだけ気になったものの、次に遊ぶ対戦シューターの選択肢として十分に満足できるものに仕上がっていると感じました。
日本のプレイヤーはレベルが高い!

ここからは、Publishing & Operations Directorのジェシカ氏、Lead Engineerのライム氏、Production Managerのマーチ氏にお話を伺います。
――PC版とモバイル版に続き、いよいよコンソール進出ですね。いまの心境を教えてください。
ジェシカ:コンソール版は最後のピースとなりますので、この日が来るのを長く待ち望んでいました。Team Jadeにとっても初めてのコンソール版なので、全力でこの新たな挑戦に臨んでいます。
――PS5とXbox Series X|Sでリリースされますが、ニンテンドースイッチ2版への興味はありますか。
ジェシカ:今のところまだ予定にはありませんが、我々はかなりスイッチのファンなので、検討していきたいです。ただ、まずはPS5/XSX|S版をちゃんと仕上げて、ユーザーの反応を見ることに重点を置きます。
――PC版のリリースから半年以上経ちましたが、いまのところの感触はいかがでしょうか。
ジェシカ:我々のモチベーションは非常に高いです。新シーズン「ウォールブレイク」ではSteamの同時接続プレイヤー数が最高記録を突破しまして、もうすぐで20万人を突破する勢いです。
モバイル版も展開してユーザーも増える中、今後も高品質かつボリュームのあるコンテンツを提供できるようにいろいろ頑張っていきます。ちなみに、日本語ボイスも準備中ですよ!

――嬉しい情報をありがとうございます! Steam版のレビューは現在、賛否両論となっています。これは認識していますか。
ジェシカ:はい。Steamも含めてユーザーのフィードバックは非常に大事にしており、しっかり向き合って対応しています。特に日本のユーザーさんからいただく声としては、2つあります。
ひとつは、ウォーフェアのバランス調整です。これはアップデートで毎回調整していますし、新マップもバランスを考慮しながら開発していますので、全力で応えていきたい所存です。
もうひとつ多く頂いているのが、チーター問題です。本作に限らず、すべてのFPSでよくある課題ではありますが、我々は専属チームを持っておりまして、ほぼフルタイムで監視しながら対応しています。今後もさらに体制を強化し、公平性を保てるように頑張っていきます。
――日本のプレイヤーの特徴はありますか。
ジェシカ:平均年齢が他の地域と比べると若いことと、ウォーフェアのユーザーが多く、レベルも高い人が多いです。Asian Champions League 2025では4ヶ国の対抗戦がありましたが、日本の選手はかなり強く、チーム力も高かったですね。

――そもそもの話になるのですが、『Delta Force』というハードコアなシリーズをリブートしようとしたのはなぜなのでしょうか。
ジェシカ:開発チームのメンバーは『Delta Force』の大ファンで、昔からたくさんプレイしていました。中国のゲームシーンとしても2000年代に高い人気を集めて、ネットカフェなどでよく遊ばれていました。初めて遊んだPCゲームが『Delta Force』シリーズという方も多いんです。
実はいま、この新生『Delta Force』でもその状況が再現できていて、中国のネットカフェでたくさんの方にプレイしていただいています。
デバイス差問題にはどう対処?
――コンソール版を作るにあたり、意識したポイントはありますか。
ライム:コンソール版に限りませんが、本作で一番重要なのはパフォーマンスだと考えています。フレームレートは60fpsを目指して開発しており、グラフィックは現状PS5版が2K解像度、Xbox Series Sも1080pまで対応しています。また、フレームレートは今後120fpsを目指して開発を進めています。
――PCとコンソールのクロスプレイにあたり、エイムのしやすさでデバイスに差が出ると思います。このあたりに対策は打っていますか。
マーチ:はい。まずエイムアシストは搭載していますし、すべての武器はコンソール向けにしっかりチューニングされています。クロスプレイは強制ではなく、メニューからON/OFFが切り替えできるので、ご安心ください。
――キャンペーンモードの「ブラックホークダウン」についてお訊きします。非常に難しくハードコアな、シビれる体験に仕上がっていました。ウォーフェアとはシューターとしての感触がまったく異なっていましたが、どのように設計しましたか。
ジェシカ:このモードはコアでリアルな体験を追求しました。ただ、最初は難しすぎるというお声をいただいたので、没入感を担保しながら、楽しめるものとしていろいろな調整も入れています。コンソール版でももちろんプレイできるので、楽しんでいただけるような調整も行います。

――今後もPvEのキャンペーンモードには期待できるのでしょうか。
ジェシカ:現時点で確定していることはありませんが、開発チームとしては真剣に検討しています。
『アークナイツ』コラボのきっかけは…プロデューサーが仲良しだったから!?
――『アークナイツ』コラボについてお聞かせください。このコラボはどういったきっかけで実現したのでしょうか。
ジェシカ:我々はコミュニティをよく見ているのですが、実はコラボ前から『Delta Force』と『アークナイツ』をかけ合わせたコメントやファンアートが多く上がっていました。「オペレーター」など共通する要素もありますし、親和性は高いと感じていました。
それとは別に実現した理由があるんですが……実は『Delta Force』のプロデューサーと『アークナイツ』のプロデューサーが友達だったんです(笑)。そこで意気投合して、今回のコラボを実現できました。
――なんと、そうだったのですね(笑)。 今後、本作のライバルとなりうる『バトルフィールド6』の発売や、『Escape from Tarkov』の正式リリースなどが控えています。ゲーム業界でどのように生き残っていきますか。
ジェシカ:開発の最初から最も大事にしているのは、基本プレイ無料でも高品質でボリュームのある体験を提供することです。今後の長期運営を見据えて、開発チームは数年、数十年と続ける気満々ですし、今後大規模なコンテンツアップデートやユーザーの反応に応えた改善を続けていきます。
また、なんといってもチーター対策はしっかり行っていきます。e-Sports大会もありますし、各地域のプロモーションも強化していきたいと考えているので、今後さらに高い品質のものを提供していきたいです。
――今後の追加コンテンツの方針はどのようなものでしょうか。
ジェシカ:今後は新しいマップ、モード、オペレーター、武器などを出していき、年に4~5シーズンというペースでコンテンツを増やします。最適化はこのペースに限らず、ユーザーの反応をいただきながら随時行っていきます。また、e-Sportsを含めたコミュニティづくりも強化していきます。

――最後に、日本のユーザーにメッセージをお願いします。
ジェシカ:日本のプレイヤー様には、昨年12月のオープンベータからたくさん応援していただいています。改めて感謝申し上げます。ここから、e-Sport化や日本語ボイスなどさらに進化していくので、ぜひ引き続きご注目ください!
――ありがとうございました!
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(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)












