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「本作を例えるなら、自転車版の『バーンアウト パラダイス』」自転車オープンワールドADV『Wheel World』【開発者インタビュー】

気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Messhof開発、PC/Linux/PS5/Xbox Series X|S向けに7月24日にリリースされた自転車オープンワールドアドベンチャー『Wheel World』開発者へのミニインタビューをお届けします。

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気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Messhof開発、PC/Linux/PS5/Xbox Series X|S向けに7月24日にリリースされた自転車オープンワールドアドベンチャー『Wheel World』開発者へのミニインタビューをお届けします。

本作は、自転車で駆け抜けるオープンワールド・サイクリングアドベンチャー。舞台は、宇宙の運命が自転車に委ねられた世界「ホイールワールド」。プレイヤーは若き自転車乗りの「カット」となり、崩壊の危機に瀕した世界を救う使命に挑みます。美しい景色や隠された秘密にあふれるセミオープンワールドを自由に探索し、ライバルたちと競うハイスピードなレースに挑戦していきます。日本語にも対応済み。

『Wheel World』は、2,350円で配信中


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?

Markこんにちは、Mark Essenです。Messhofのクリエイティブディレクターをしています。

お気に入りのゲームをひとつに絞るのは難しいですね。なぜなら、多くのゲームはその時に一緒に遊んだ仲間との思い出によって特別な存在になるからです。そう考えると、この1年で一番好きなゲームはおそらく『PEAK』です。友人たちと協力ゲームを遊ぶのはとても楽しくて、実際にゲームをするよりもおしゃべりを楽しむことの方が大きな目的だったりするのですが、このゲームはそれ自体がとても魅力的で、また遊びたくなるというのが嬉しいおまけでした!まだ「ツル」のテクニックについてはほんの少ししか出来ていない気がします。

――本作の特徴を教えてください。また、そのアイデアはどのように思いついたのでしょうか?

Mark本作は特別なゲームです。それは、他に似たようなゲームがないからです!オープンワールドのレースゲームで、自転車に乗ってレースをし、さらに自転車をカスタマイズできます。例えるなら、自転車版の『バーンアウト パラダイス』、あるいは『Forza』と『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』の雰囲気を組み合わせたようなゲームです。

プレイヤーは伝説の自転車を操り、盗まれた伝説のパーツを取り戻すためにトラモントの地を旅します。その道中で、自転車用のさまざまなパーツを集めることができ、ホイール、ドライブトレイン、フレーム、ハンドルバー、サドルなどを自由に交換できます。それぞれのパーツはRPGの装備品のように、自転車全体のステータスに影響を与えます。

さらに、各パーツには特性が付くことがあり、乗り方に大きな変化をもたらします。例えば、ある特性は茂みなどを突き進むことでブーストゲージを増やせるようにしたり、別の特性はコーナーでドリフトするたびにブーストが発生する、まるで『マリオカート』のような効果を持っています。

私は実際に自転車に乗ることや、そのパーツを交換したり、新しい自転車を組み立てたりすることが大好きで、その感覚をゲームでも味わえるようにしたかったのです。また、自転車に乗ってレースをすることを主題にしたゲームはほとんどなく、現実世界で基本的に走る場所である道路を舞台にしたものもほぼありませんでした。

本作はプロの自転車競技に近い感覚を持たせつつ、チーム戦略の細かい部分に深入りはしていません。プロ競技で使われる戦術、例えばスリップストリームの活用やエネルギーの温存などからインスピレーションを得て、これをブーストシステムで表現しました。

――本作の開発にあたって影響を受けた作品はありますか?

Mark「クイックシルバー」という素晴らしい映画があります。ケビン・ベーコンが主演で、精神的に疲れ切ったウォール街の株式ブローカーが、固定ギアの自転車を使った自転車便を始めると言う話です。この映画は、ごく普通の生活から、自転車がすべての世界に飛び込むとはどういうことかを学ぶ内容になっています。特に印象的なのは、彼が自転車の上で踊って恋人を誘惑するシーンです。

また、「A Sunday in Hell」というドキュメンタリーも素晴らしい作品です。パリ~ルーベの自転車レースを扱っており、ユニークなルートが魅力です。田園地帯や狭い街路を通り、さらに荒れた石畳の長い区間を走るという特徴があります。自転車レースは常に選手たちの意志の戦いで、体力の限界まで挑むものですが、観客として見る場合、それだけでは十分ではありません。このレースは非常に独特なルートを走るため、観ているだけでも手に汗握ります。

先ほど『バーンアウト』や『Forza』に似ていると述べましたが、開発中に実際にプレイしたゲームとしてこれらも挙げられます。最初の段階では、『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』や『A Short Hike』の方が、私たちが目指した雰囲気を形作る上でより大きな影響を与えていました。

――本作の開発中に一番印象深かったエピソードを一つ教えてください。

Mark本作では、プレイヤーはいつでも自転車を降りて歩き回ることができます。これは、狭い場所を移動したり、NPCと会話したりするのに便利です。

以前、ある条件下で少し歩いた後に自転車に乗ると、突然空高く飛んでいってしまうバグがありました!発生するのは非常に稀でしたが、起こるといつも面白いサプライズになっていました。

――リリース後のユーザーのフィードバックはどのようなものがありましたか?特に印象深いものを教えてください。

Mark一部のプレイヤーは、ゲーム内のすべての自転車パーツを集めることをとても楽しんでいました。そのためには、レースや自転車パーツの箱を探すだけでなく、移動する「ローンウルフ」を見つけて倒し、ショップをすべて買い占めるのに必要なクーポンを集める必要があります。

ローンウルフは、決まったルートを走る孤独なライダーたちです。レースを挑むには、ルートが交差する場所でベルを鳴らさなければなりません。現在では、すべてのレース、パーツ箱、ローンウルフを見つける方法をまとめたガイドを作り、ゲームマップ上にローンウルフの全ルートまで描いたプレイヤーもいます!それを目にしたときは、本当に素晴らしいと思いました。

――ユーザーからのフィードバックも踏まえて、今後のアップデートの方針について教えてください。

Mark私たちのアップデートは、安定性とパフォーマンスの向上に重点を置いています。一部の不具合修正に加えて、次回のパッチではSteam Deckでのパフォーマンスが大幅に改善されます。

――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?

Markはい。

――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。

Markしまなみ海道の自転車ルートを整備してくださり、ありがとうございます!本当に素晴らしいサイクリングコースで、次回訪れるときには各島のコースをもっとじっくり探索したいと思います。ジューシーフルーツ(注:瀬戸田サンセットビーチ近くにあるペンション)にも感謝です!

――ありがとうございました。

◆「注目インディーミニ問答」について

本連載は、リリース直後インディーデベロッパーメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に700を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。

ライター:Chandler,編集:Akira Horie》

ライター/バイク乗り Chandler

ゲームと風をこよなく愛する暇人。趣味は多い方だったはずが、最近は家でぼーっとしている時間が増えてきた気がしている

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Akira Horie

編集/『ウィザードリィ外伝 五つの試練』Steam/Nintendo Switch好評発売中! Akira Horie

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