任天堂は、9月12日に放送した「Nintendo Direct」にて、伝説の立体視ゲームハードの復刻『バーチャルボーイ Nintendo Classics』を発表しました。そこでは15タイトルの収録が発表されましたが、逆に「現状収録されていないタイトル」は何なのでしょうか?本記事でチェックしましょう。
幻のハードが復刻!ほぼ全ソフト制覇
バーチャルボーイは、任天堂が1995年に発売した立体視が特徴のゲームハードです。赤と黒という特徴的なカラーリングで、立体的な映像のゲームを楽しめます。「任天堂のあまり売れなかったハード」としても有名で、最終的な日本の発売タイトルは全19タイトル。ほかにも多数のソフトが発表されていましたが、未発売におわりました。

今回復刻が発表されたのは、全部で15タイトル。うち、海外限定のタイトルが1本。つまり、国内で発売されたほとんどのソフトを収録していることになります。では、収録されていないタイトルは何なのでしょうか?

『とびだせ!ぱにボン』(ハドソン)
バーチャルボーイのローンチタイトルのひとつ。『ボンバーマン』の落ちものパズルである『ぱにっくボンバー』のVB向け作品です。ハドソン作品は現在KONAMIが権利を保有しており、他のNintendo Classics向けにはハドソン作品も提供しています。そのため、リリース後のアップデートで追加される可能性はあります。
『バーチャルプロ野球'95』(ケムコ)
立体視を活かした野球ゲーム。ケムコ自体は現在も活動しており、Nintendo ClassicsにもGBタイトル『セレクション 選ばれしもの』を提供していますが、本作は実在の球団や選手を使用していることから、復刻が難しいかもしれません。
『スペーススカッシュ』(ココナッツジャパンエンターテイメント)
宇宙を舞台とした奥行きのあるテニスのようなゲームです。ココナッツジャパンエンターテイメントは倒産済みで、復刻例も多くありません。現在権利を保有している企業などもはっきりしていないため、復刻の難易度は高いかもしれません。
『バーチャルLAB』(J・ウイング)
落ちてくる「ミュー」という生物をつなぎ、開口部を塞ぐことで消えるというルールの落ちものパズル。画面右の女の子の胸揺れ表現が特徴です。J・ウイングは倒産済みで、復刻例もありません。
タイトル画面に書かれている「NACOTY」は海外サイトにてインタビューが残されており、2021年8月に「めぐたん」なる人物の開発レーベル名義であったと記載されています。ただし、この人物はもうゲーム業界を去っているようです。
『SDガンダム DIMENSION WAR』(バンダイ)
バーチャルボーイ最後のタイトルのひとつ(もう一つは収録される『バーチャルボウリング』)。SDガンダムを原作とした、シミュレーション&シューティングゲームとなっています。
権利はバンダイナムコエンターテインメントにあると考えられますが、やはり「SDガンダム」という既存の版権をベースとしたゲームであることが収録されていない理由と考えられます。『ゴールデンアイ007』という特例もあるため、こちらの復刻も期待したいところです。
『Nester's Funky Bowling』(任天堂)※北米のみ
VB末期に北米オンリーで発売されたボウリングゲーム。開発は米国のゲーム開発スタジオ・Saffire(廃業済み)。
米国任天堂の公式雑誌「Nintendo Power」に登場していたNesterというキャラクターが主人公であるという特殊な経緯から復刻に至っていないのかもしれません。ちなみに、Nesterは『パイロットウィングス64』のパイロットのひとり「ラーク」のモデルにもなっているそうです。
『Waterworld』(Ocean Software)※北米のみ
海上で生きる主人公・Marinerを操作し、敵を倒したり住民を守って救出したりするという内容の3Dアクションシューティング。ケビン・コスナー主演の同名映画が原作であることが復刻に至っていない原因と考えられます。
開発・販売のOcean Softwareは現在、AtariやInfogramesなどを経て英国バンダイナムコの子会社となっているようです。
『バーチャルボーイ Nintendo Classics』は、2026年2月17日にNintendo Switch Online + 追加パック加入者向けに配信予定。プレイに必要な周辺機器は当時のハード再現モデルが9,980円、安価なペーパーモデルが2,980円で予約受付中です。







