
大画面でゲームがプレイできるって至福ですよね!
ZOWIEやMOBIUZといったゲーミングブランドを展開するBenQは、ゲーマー向けや一般向けなどさまざまなプロジェクターも展開しています。モニターでのゲームプレイが一般的ではある中、プロジェクターでのゲームプレイやエンタメ鑑賞もプレミアムな体験としてゲーマーの支持を伸ばしている分野でもあります。
本稿では、「X Series」で最もハイスペックなゲーミングプロジェクターの最新機種「X3100i」、AndroidTVを搭載し、狭い部屋でも大画面を実現するスマートホームプロジェクター「TK705STi」、持ち運びが可能なフルHDの天井モバイルプロジェクター「GV50」という個性豊かな3機種の魅力をお届けします。
※本レビューは、筆者個人の感想・意見に基づくものです。

BenQが展開するゲーミングプロジェクター「X Series」は、ゲーム体験を押し上げる機能を搭載しつつも4K解像度かつ高品質な映像を投写できる4LED式であったりと、どれも高いゲーミング性能と高品質な視聴環境を同居させていることもあって、世界中のゲーマーに支持されています。
デザイン的にも優れており、国内最大級のオーディオビジュアルアワード「VGP2024 SUMMER」でも、『X3100i』『X500i』『X300G』の3製品が賞を受賞、今回紹介する「X3100i」「GV50」もグッドデザイン賞も受賞するなど高い評価を得ています。
「X3100i」商品サイトはこちら「TK705STi」商品サイトはこちら「GV50」商品サイトはこちらゲーマー必須の機能全てを搭載したハイスペックプロジェクター「X3100i」

ゲーマーが求めている機能の全てを搭載していると言っても過言ではないのがこの「X3100i」です。DCI-P3色域を完全に表現し、前機種のX3000iからさらにアップした3300ANSIルーメンという明るさを誇る4LED方式の4Kゲーミングプロジェクターです。最速4.2msというFPSや格闘ゲームのマルチプレイでも実用的な応答速度を誇ります。
後述する「TK705STi」には短焦点で引けを取りますが、20%の垂直レンズシフトと1.3倍ズームが可能なので、置く場所を選ばないのも特徴の一つです。
高リフレッシュレートに対応しているため、PCであれば240fps、PS5であれば120fpsでのゲームプレイも可能。競技性の高いFPSから壮大なオープンワールドRPGまで大画面で迫力のある映像体験をもたらしてくれます。

ゲーミングプロジェクターだけあって「ゲームモード」を搭載。RPG、スポーツゲーム、FPS、レーシングゲームに適したモードに切り替えてさまざまなジャンルに最適化された環境が用意されているのは嬉しいところ。
SettingXchangeというソフトウェアを使えば、PCが必要にはなりますが、ゲームタイトルごとのおすすめ設定を読み込むことができます。これは同社のゲーミングモニターに搭載されているColor Shuttleと似た機能ですね。
また、Android TVのドングルが内蔵されているので、本体だけでNetflixやAmazonプライムビデオといったエンターテイメントも堪能できます。Android搭載のスマートフォンを持っているなら、写真や映像など端末内のコンテンツも無線で投射できます。






スペック
「X3100i」
光源: 4LED
明るさ(ANSIルーメン): 3300
解像度: 4K UHD (3840×2160)
DCI-P3 カバー率: 100%
Rec. 709 カバー率: 95%
投写方式: DLP方式
コントラスト比: 600,000:1
ゲームモード: FPS/RPG/SPG(スポーツゲーム)/RCG(レーシングゲーム)
スピーカー: 5W チャンバー x2
入力遅延: 4K/60Hz動作時: 16.7ms
フルHD/60Hz動作時: 16.7ms
フルHD/120Hz動作時: 8.3ms
WQHD/120Hz動作時*: 8.3ms
フルHD/240Hz動作時: 4.2ms
*WQHD/120Hz信号入力時は、フルHDにダウンスケーリングされます

PS5Proを「X3100i」に繋いで『モンスターハンターワイルズ』をプレイしてみました。
接続はUSBでつなぐのみ。両方の電源を入れるだけで大画面かつハイクオリティな音に包まれるゲーム体験がはじまります。

プレイは編集部の会議室の100インチスクリーンで実施しましたが、本機は3300ANSIルーメンの明るさかつ発色が綺麗なLED式であるため、日中の多少の日が入り込む室内でもはっきりくっきりとした映像となっています。

PS5Proなら『モンスターハンターワイルズ』は「バランスモード」でレイトレーシング有りの綺麗なグラフィックを40fpsでプレイできるので、「X3100i」の4Kモードとの愛称は非常によく感じます。応答速度も早いので大型モンスターとの戦闘も快適です。
よりタイトなアクションを体験したいなら、ゲームを「パフォーマンスモード」、プロジェクターを120Hzモードや240Hzモードにすると、さらに速い応答速度でのプレイも可能です。

ゲームプレイは、100インチがもたらす映像の迫力はもちろん、「X3100i」に搭載されたスピーカーのサウンドが非常に高品質で、ゲームへの没入感も高いです。広がりがあり低音もそこそこ効くサウンドは『モンスターハンターワイルズ』の壮大な曲や激しいアクションのSEとも非常に相性がよく感じます。
サウンドをさらにこだわりたい人には、HDMI ARCでのeARC(オーディオリターンチャンネル)にも対応しているので、Dolby Atmosや7.1chオーディオを求めるゲーマーには対応スピーカーへのパススルー出力が可能となっています。
ゲムスパでは過去にも「X3100i」のハンズオン記事を掲載していますのであわせてご覧ください。
「X3100i」商品サイトはこちら
コスパに優れ、日本の部屋事情ともマッチする「TK705STi」

続いて紹介するのは「TK705STi」。
「TK705STi」は、ゲーミング特化ではないものの、20万円前半の価格帯という高いコスパでエンタメもゲームもオールマイティに堪能できる4Kプロジェクターとなっています。

本機の特徴は、短焦点で投写距離をそこまで必要とせずに大画面を映し出せるので日本の部屋事情にマッチしていること、そして自動で台形補正やフォーカス調整などを行ってくれる「スマート調整機能」を搭載していることです。
これまでのプロジェクターは設置位置を移動すると、その都度台形補正やフォーカス合わせを手動で行う必要がありましたが、「TK705STi」は場所を移動してもすぐに自動で補正してくれて、手をかけずに一番快適に見れる状態にしてくれます。
投影される映像は3000ANSIルーメンという「3100i」と同等の明るさ。色再現やスピーカーは「3100i」から僅かに劣るものの、並べて比較しないとわからないレベルなので十分に美しい映像&サウンドだと感じるはずです。

BenQらしく「TK705STi」にもゲームの体験を向上させるさまざまな機能が盛り込まれています。
4K60Hz/5msの応答速度や、RPGやFPSなどジャンル別のHDRモード、USB Type-C(30W出力)ポートでSteam Deckのようなハンドヘルド機やスマホなどを充電しながら投影できる仕様はゲーマーフレンドリーです。
ホーム画面はAndroid TVのホームが基準となっているので、起動すればすぐにエンタメコンテンツにアクセスできます。接続したPS5Proが起動すると、本体側で察知して切り替わるので便利です。






スペック
「TK705STi」
光源: 4LED
明るさ(ANSIルーメン): 3000
解像度: 4K UHD (3840×2160)
Rec. 709 カバー率: 98%
投写方式: DLP方式
コントラスト比: 600,000:1
スピーカー: 8W x2
入力遅延: 4K 60Hz動作時:5ms
2K60Hz(output to 1080P 60Hz)動作時:5ms
フルHD/60Hz動作時: 5 ms

実際に「TK705STi」で『モンスターハンターワイルズ』をプレイしてみましたが、大画面でのプレイフィールは「X3100i」と遜色がありません。60fp以上のゲームプレイに必要な高リフレッシュレートには対応していませんが、応答速度は「X3100i」よりも優れているので、格闘ゲームなど60fpsでプレイするユーザーには最適な選択となりそうです。
内蔵スピーカーは「X3100i」のサウンドを聞いた後だと物足りなく感じるものの、ゲームやエンタメを体験するために必要十分な性能になっていると感じます。
本機は6畳間でも余裕で100インチ以上の大画面を映し出せるので、まさに日本のゲーマー向けの製品とも言えるかもしれません。

本機は、スマートフォンアプリ「SmartRemote for BenQ Projector」に登録すれば、本体の操作自体をスマホで行えるようになるなど便利な機能が多く搭載されています。
「TK705STi」商品サイトはこちら意外とゲーマーに向いているかも?天井モバイルプロジェクター「GV50」

最後に紹介するのは、持ち運び可能なフルHDの天井モバイルプロジェクター「GV50」。独自の回転機構を搭載しており、気軽に天井に投影することができます。もちろん角度を変えれば正面のスクリーンにも投写できるのでバッテリー駆動の普通のモバイルプロジェクターとしての運用もできます。

バッテリーでの駆動時間は動画再生で2時間半駆動し、ACアダプターに接続すれば据え置きのプロジェクターと同じ使い方もできます。モバイルバッテリーからUSB経由で給電ができるので、外でも長時間の投写が可能となっています。

「GV50」にも「TK705STi」と同じく自動で台形補正など投写される画面を正しい形に調整する機能が搭載されています。据え置きの「TK705STi」と異なり、持ち運びがメインの「GV50」はこの機能がかなり便利です。投写中にちょっと移動してもすぐに自動で補正してくれるので、これまであったプロジェクターを設置する際の煩わしさを完全に解放してくれます。








スペック
「GV50」
光源: レーザー
明るさ(ANSIルーメン): 500
解像度: 1080P (1920x1080)
Rec. 709 カバー率: 92%
投写方式: DLP方式
コントラスト比: 100,000:1
スピーカー: 4W x2
ウーファー: 10W チャンバー
入力遅延: フルHD/60Hz動作時: 22.4ms

「GV50」もAndroud TVが搭載されているため、何も接続していなくてもWiFiさえあれば動画配信サービスのコンテンツがどこでも楽しめます。実際にベッドルームに持ち込んで天井に投写してみましたが、500ANSIルーメンという強すぎない明るさが目にやさしく、リラックスして動画を観ることができました。


また、本体のUSB CポートがDisplayPort 出力 (DP Alt モード)に対応しているので、DP Alt Mode対応のUSB-Cケーブルを使うことで、ドック不要でニンテンドースイッチのTVモードを楽しむこともできます。寝ながらのプレイは思った以上にゲームが捗ります。

個人的なイチオシポイントは、スピーカーの音がかなりクリアかつ音量も大きいということ。ウーファーを搭載しているため低音もそれなりに出ており、持ち運びができるサイズ感のプロジェクターにここまで品質のよいスピーカーが搭載されているのかと驚かされました。これはぜひ店頭などで実際に聞いて確かめて欲しいです。

本稿で紹介した他2機種に比べるとスペックは控えめですが、バッテリー駆動で持ち運ぶことができ、角度を変えてどこでも投写できるため、さまざまな使い方ができるデバイスだと感じました。小さいモニターしか持っていない友人の家に持っていって大画面で対戦/協力プレイしたり、WiFiルーターなどを活用すればどこでも大画面で映画を観たりすることだってできます。

本機もスマートフォンアプリ「SmartRemote for BenQ Projector」に登録すれば、本体の操作自体をスマホで行えるようになります。
「GV50」は多くの可能性を秘めた新しいアプローチのプロジェクターとなっていました。キャリングケースも別売りですが用意されているので、持ち運んでいろんな場所で使ってみてはいかがでしょうか。
「GV50」商品サイトはこちら
ゲーマーに向けた機能が盛り沢山で映像とサウンドともに非常に優れた「X3100i」、控えめな価格でありながら最上位機に引けを取らない機能を盛り込んだ「TK705STi」、バッテリー式で持ち運べるからこそ大きな可能性を小さな筐体に詰めることができた「GV50」。どの製品も、独自の魅力と強烈な個性をもったプロジェクターに仕上がっていると感じました。
自分の思い描くライフスタイルに合うプロジェクターをぜひ選んでみてください。
「X3100i」商品サイトはこちら「TK705STi」商品サイトはこちら「GV50」商品サイトはこちら『モンスターハンターワイルズ』
対応機種:PlayStation®5 / Xbox Series X|S / Steam
好評発売中【2025年2月28日(金)発売】
※商品情報の詳細は公式サイトをご覧ください。
『モンスターハンターワイルズ』公式サイト
https://www.monsterhunter.com/wilds/
『モンスターハンターワイルズ』公式Xアカウント
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