2025年11月27日、さまざまなハードの改造・実験を行っているYouTubeチャンネルBringus Studiosは「レシートプリンター」上でゲームを動かすまでの過程を記録した約55分の映像を公開しました。
そこに電子機器があれば『DOOM』を動かしたくなるのは海外技術屋の宿命なのか


今回の被害者……もとい実験機材は、何の変哲もないエプソン製の「レシートプリンター」です。

しかし、PCをいじる人には見慣れた端子が出揃った機器背面に目をつけられたのが運の尽き。「実はこのレシートプリンター、PCが内蔵されてるんじゃないか?」と動画制作者は推測しました。

機器を分解していくと、内部にハードディスクやUSBケーブルやヒートシンクなど、PC機材が多数仕込まれていました。動画制作者の推測は正しかったようです。


再度組み立てたレシートプリンターに、キーボードと今や希少なD-sub15ピン出力に対応したモニターを準備(それ以外の映像端子は出力されなかったとのこと)、そして電源から24Vの電圧を確保することで、BIOSを起動させることに成功しました。

そして無事、内蔵されていたWindows7も起動しました。

ここから一旦内部HDDをクローンしたSSDに換装、外部出力のHDMIを有効化、電源コードを純正のものに変更するなどの改造を経て、「レシートプリンター」から画像の印刷を試してみるも……何故かPC部分の電源が落ち失敗。

おそらく原因は電源不足だろうということで、プリンター部分とPC部分に別途電源を補給することで、レシートに画像を印刷することに成功しました。

その後、Linuxをインストールしてゲームを動かすのに成功したものの、グラフィック部分がWindowsでないと正常動作しないことに気が付いて今度は64bit版Windows7やVistaを試したが、対応するはずのグラフィックドライバーがどうしても入らない……ということで、デフォルトインストールのWindows7に戻ってきた動画制作者。『Half-Life』や『Counter-Strike 2』などを用意して、これらのゲームが動作するかどうかを確かめます。


『Half-Life』は何故か描画がクラッシュしていたものの、『Half-Life 2』は起動でき、『Counter-Strike 2』もドライバーの入れ替えなどを駆使して低FPSながら動かすことができました。

ここまででこのレシートプリンターでゲームを動かせることが証明されたので、いよいよ「プリンターでゲーム画面を印刷してゲームを動かす」フェーズに入ります。動画制作者はこのために「一定時間ごとにゲーム画面をキャプチャーし、プリンターに印刷キューを発行する」独自のプログラムを制作しました。


このプログラムによっていったんはゲーム画面の印刷に成功するものの、プリンターの印刷は感熱紙であり、黒を多数印刷するとプリンターが過熱されていき、ハード側のセキュリティで自動停止してしまうという問題が発生しました。そのためにプログラムに明るさ調整機能を導入し、出来るだけ黒が印刷されないよう調整します。


そうして準備が整ったところで、いよいよ『DOOM』を導入し起動!ゲームのスタート画面を無事にプリントすることに成功しました……が、起動後わずかな時間で印刷が停止してしまいます。

理由がプリンターの過熱にあると推測した動画制作者は、サーバー用の冷却ファンをプリンターに取りつけて再びゲームを開始します。

なんということでしょう!あの『DOOM』が、レシートプリンター上で動いたではありませんか!!

かくして、『DOOM』や『Half-Life』をレシートプリンター上で楽しんだ動画制作者。その顔は安らかな満足さに包まれていました。
こうして本来ゲームを動かすものではないハード上で、試行錯誤を繰り返しつつゲームを動かそうとした今回の動画。改めて、海外ゲーマーの「あらゆる電子機器で『DOOM』を動かす」という熱意には驚かされるばかりです。











