AMDは、最新のRDNA 4アーキテクチャを採用したRadeon RX 9000シリーズGPU向けの新技術群「FSR “Redstone”」を正式に発表しました。
AIを活用した4つのコア技術で構成される「FSR “Redstone”」
「FSR “Redstone”」は、機械学習を活用し、従来のアップスケーリングに加えてフレーム生成やレイトレーシングの高速化技術を統合。対応ゲームにおいて、画質を維持したままパフォーマンスを大幅に向上させるとしています。
AMDの公式サイトでは、パフォーマンスと没入感を高めるための、以下の4つの主要な機械学習活用機能で構成されるセットであると説明されています。
FSR Upscaling (旧称 FSR 4)
低解像度のフレームから、機械学習によって高品質な映像を再構築するアップスケーリング技術。AMDによると、各機能を明確に区別するために「FSR 4」から改名されました。

FSR Frame Generation
レンダリングされたフレームの間に新しいフレームを予測・挿入し、フレームレートを向上させ、より滑らかなゲーム体験を提供します。


FSR Ray Regeneration
ごくわずかなサンプルから、機械学習が本来あるべき高品質なレイトレーシングのディテールを推論・復元。描画負荷を削減しつつ、ノイズのないシャープな映像を実現します。


FSR Radiance Caching
シーン内の光の動きをニューラルネットワークが動的に学習・予測することで、リアルタイムのグローバルイルミネーションを効率的に処理します。


Radeon RX 9000シリーズで最大4.7倍の性能向上
またAMDが公開したデータによると、「FSR “Redstone”」はRadeon RX 9000シリーズに特化しており、そのパフォーマンス向上は非常に大きいようです。

同社のテストでは、Radeon RX 9070 XTで「FSR “Redstone”」を有効にした場合、パフォーマンスはネイティブ4K解像度と比較して平均で3.5倍向上。特に『Call of Duty: Black Ops 7』や『サイバーパンク2077』では最大4.7倍、『F1 25』では3.3倍のフレームレート向上を達成したとしています。
また、公式サイトでは対応ゲームのリストも公開されており、『ゴースト・オブ・ツシマ』『ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク』『Stellar Blade』といった人気作を含む、多数のゲームで現在および将来的なサポートが予定されています。
AMD「FSR “Redstone”」は、AMD Radeon RX 9000シリーズ以降のグラフィックスカードを対象とし、対応ドライバーおよび各ゲームのアップデートを通じて順次提供されます。『Call of Duty: Black Ops 7』や『F1 25』などで一部機能がすでに利用可能です。












