オーストラリアのスタートアップ企業Cortical Labsは、マイクロチップ上に培養した約20万個のヒトニューロンによる『DOOM』の操作実験に関する解説映像を公開しました。
マイクロチップ上に構成された「生体コンピュータ」が『DOOM』をプレイ!

今回の実験では、マルチ電極アレイ(MEA)と呼ばれるマイクロチップ上に約20万個の生きたヒトニューロンを配置したバイオコンピュータ「CL1」を使用。研究チームは、Cortical Labsが提供するPythonベースのAPIを用い、ゲーム内のデジタル情報をニューロンが理解できる「電気信号」に翻訳して伝達しています。

具体的には、ゲームのビデオフィードを電気的な刺激パターンに変換。画面左側に敵が現れると、ニューロン培養物の左側にある特定の領域を刺激し、それに対するニューロンの反応を運動コマンドとして解釈します。特定のパターンで発火した場合には「射撃」、別のパターンでは「右移動」といった操作がゲーム内で実行される仕組みです。

同社は以前、1972年の古典的タイトル『Pong』のプレイを実証していましたが、3D環境や敵との遭遇がある『DOOM』は、より複雑な挑戦であるとしています。研究チームは現在のプレイ精度について「コンピュータを見たことがない初心者のような動き」であると分析。敵を認識して射撃したり旋回したりする様子は確認されているものの、現時点では頻繁にゲームオーバーになる状況であると報告しています。

1993年の発売以来、多くのデバイスに移植されてきた『DOOM』ですが、今回は「生体コンピュータ」がプレイヤーとなる特殊な事例。今後は、人間や動物の学習と同様に、適切なフィードバックや報酬を与えるシステムを改善し、ニューロンのパフォーマンスを向上させる研究を継続するとしています。











