気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Johan Peitz氏開発、PC/Mac向けに3月16日にリリースされたローポリ3Dモデリングソフト『picoCAD 2』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、レトロなローポリゴンモデルに特化した3DCGモデリングソフト。高評価だった『picoCAD』の後継製品であり、1から作り直すことで新機能などが多数搭載されています。簡単なアニメーションを制作できるモーションツールや、GIFアニメ化、glTFおよびOBJ/MTLファイル書き出し、スプライトシート書き出し機能なども特徴。記事執筆時点では日本語未対応です。
『picoCAD 2』は、1,700円で配信中。


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?
Johanこんにちは!『picoCAD 2』の開発者、Johan Peitzです。長年にわたり、ゲームやツールを開発し続けてきました。私の作るゲームは、低解像度のピクセルアートを特徴としているものが多くなっています。
私の好きなゲームTOP3は、『スーパーマリオブラザーズ3』、『どうぶつの森』シリーズ、そして『バイオハザード4(GC版)』です。最近では、『Öoo』という作品をプレイし、非常によくできていて楽しいゲームだと思いました。
――本作の特徴を教えてください。また、そのアイデアはどのように思いついたのでしょうか?
Johan『picoCAD 2』は、独特の見た目と操作感で、一般的な3Dモデラーというよりも、ゲーム的な感覚で3Dモデリングにアプローチしているツールです。本作はあえて制限を設けたデザインとなっており、ユーザーが自分なりの工夫でデザイン上の問題を解決していくことを促しています。そうしたプロセス自体が、とても満足感のある体験になるのです。
私は何年も前に自分で3Dゲームを作ろうとしていたのですが、その時ちょっとした問題を解決するための小さなエディタが必要となり、それで作り始めたのが本作です。しかし開発を続けるうちにプロジェクトはどんどん大きくなり、最終的には本格的な3Dモデリングツールへと成長しました。
――本作の開発にあたって影響を受けた作品はありますか?
Johan『picoCAD 2』を作った理由は、自分のニーズに合う3Dモデラーが見つからなかったからです。試した他のソフトはどれも機能が多すぎて重く、複雑すぎると感じました。
その結果、「それなら自分で作ろう」と思ったのです。ですので、ある意味、他のソフトに影響を受けたというよりも、それらへの反発(アンチ的な発想)から生まれたものと言えるかもしれません。

――本作の開発中に一番印象深かったエピソードを一つ教えてください。
Johan『picoCAD 2』の開発中、いくつか解決方法が分からない技術的な課題が当時はありました。その一つが、奥行き(Depth)のソートを効率的に行う方法です。当初はポリゴンの面単位(Face単位)でのソートしかできませんでしたが、後にピクセル単位でのソートを実現することができました。異なる形状が互いに重なり合いながら前後に動く様子がとても自然に表現されるようになり、それを目にした時にはとてもクールだと感じたのをよく覚えています。
――リリース後のユーザーのフィードバックはどのようなものがありましたか?特に印象深いものを教えてください。
Johan多くのフィードバックをいただいています!そのほとんどがポジティブなもので、とても嬉しく思っています。
多くの人が、『picoCAD 2』でローポリモデルを作るクリエイティブな体験そのものを楽しんでくれているようです。この作品は意図的にツールの数を制限しているため、「これもできるようにしてほしい」「あれも欲しい」といった要望も多く寄せられています。
特に、たくさん使ってくれているユーザーほど、より良い体験にするための素晴らしい改善アイデアを持っていて、とても参考になりますね。そういったフィードバックは、私にとってもとてもありがたいものです。
――ユーザーからのフィードバックも踏まえて、今後のアップデートの方針について教えてください。
Johanつい先日、パレットの操作性を改善するアップデートをリリースしたところ、非常に好評をいただいています。次のアップデートでは、アニメーションツールの改善に取り組む予定で、例えばテクスチャアニメーションなどの機能を追加したいと考えています。
その後については、ユーザーから最も多く寄せられる要望をもとに、方向性を決めていく予定です。
――本作の日本語対応予定はありますか?有志翻訳は可能ですか?
Johan残念ながら、現時点では翻訳や他のフォントには対応していません。将来的には対応できればと考えています。
とはいえ、本作におけるテキスト量はそれほど多くないため、比較的理解しやすくはなっていると思います。
――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?
Johanはい、もちろんです。『picoCAD 2』を使っている様子を共有したり、他の人をサポートしている姿を見るのはとても嬉しいです。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Johan日本の皆さんが『picoCAD 2』や、本作で作れる作品を気に入ってくれていることを、とても嬉しく思っています。もしローポリモデリングを学びたいのなら、『picoCAD 2』はとても良いスタート地点となるでしょう。基本的な概念を自然に学ぶことができ、基礎をしっかり身につけることができますよ。
そして何より、作ったものが自然とめちゃくちゃ可愛く見えちゃいます!
――ありがとうございました。


◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に900を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。








