「日本のゲームセンターでハマったクレーンゲームから生まれた」異色のローグライク『ダンジョンクロウラー 幸運ウサギと魔法の爪』開発者インタビュー | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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「日本のゲームセンターでハマったクレーンゲームから生まれた」異色のローグライク『ダンジョンクロウラー 幸運ウサギと魔法の爪』開発者インタビュー

個性的なアイデアの原点や今後のアップデートについて聞いています。

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「日本のゲームセンターでハマったクレーンゲームから生まれた」異色のローグライク『ダンジョンクロウラー 幸運ウサギと魔法の爪』開発者インタビュー
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クレーンゲームで武器やアイテムを掴み、それを使って敵と戦う異色のローグライク『ダンジョンクロウラー 幸運ウサギと魔法の爪』

今回、本作のゲームデザイナー兼プログラマーであり、Stray Fawn Studioの共同創設者でもあるMicha Stettler氏に、本作の開発経緯やゲームデザイン、今後のアップデートについてメールインタビューを実施しました。


――まずは自己紹介をお願いします。Stray Fawn Studioではこれまでどのような作品を手掛けてきたのか、本作に関わったチームについても教えてください。

Micha Stettler氏:こんにちは。Micha Stettlerです。『ダンジョンクロウラー 幸運ウサギと魔法の爪』のゲームデザイナー兼プログラマーで、Stray Fawn Studioの共同創設者でもあります。私たちのスタジオは今年11月で設立10周年を迎えます。

これまでに『Niche - a genetics survival game』『Nimbatus - The Space Drone Constructor』『The Wandering Village』、そして『ダンジョンクロウラー 幸運ウサギと魔法の爪』の4作品を手掛けてきました。

『ダンジョンクロウラー 幸運ウサギと魔法の爪』は、私とLarissa Wildによる2人のコアチームで開発しました。そのほか、音楽やサウンドデザイン、マーケティングについてはスタジオの他メンバーからサポートを受けています。

――本作を開発するうえで影響を受けたゲームや作品はありますか。

Micha Stettler氏:『ダンジョンクロウラー 幸運ウサギと魔法の爪』は『Peglin』から影響を受けています。『Peglin』は、パチンコのような仕組みを使って強力な攻撃を生み出すローグライクゲームです。私たちはそのシステムを参考にしつつ、クレーンゲームとして機能するようにアレンジしました。

また、『Slay the Spire』のシンプルながらも巧妙なカードメカニクスからも影響を受けています。

日本のゲームセンターでクレーンゲームに夢中になったことが開発のきっかけ

――本作はクレーンゲームとローグライクを組み合わせた非常にユニークな作品です。このアイデアはどのように生まれたのでしょうか。

Micha Stettler氏:前作『The Wandering Village』のリリースを祝うため、スタジオメンバー全員で日本へ旅行に行きました。東京でしばらく過ごしているうちに、私たちはゲームセンターのクレーンゲームにすっかり夢中になってしまったんです。

スイスに戻ってから、その体験をローグライクゲームに活かそうと決めました。

――クレーンゲームという題材を、戦闘システムの中心に据えた理由を教えてください。

Micha Stettler氏:ゲームセンターで遊んでいると、景品を取る時にはスキルと運が面白い形で混ざり合っていると感じました。その感覚を、戦闘システムとして再現したかったんです。

クレーンゲームならではの仕組みを入れるようにしたゲームデザイン

――本作では、アイテムの効果の強さだけでなく、掴みやすさや、ほかのアイテムを巻き込めるかといったクレーンゲームならではの視点も重要です。設計で特に意識した点はありますか。

Micha Stettler氏:基本的なデザイン方針は、本物のクレーンゲームと同じくらい簡単に操作できるようにすることでした。プレイヤーは、クレーンを左右に動かし、落とすタイミングを選ぶだけです。複雑さはクレーンの操作ではなく、どのタイミングでどのアイテムを掴むべきかという判断に持たせたいと考えていました。

アイテムについては、ほかのデッキビルダーではできない、クレーンゲームならではの仕組みを入れるようにしました。たとえば、マシン内を水で満たしたり、金属製のアイテムが磁石に引き寄せられたりといった要素です。多くのアイテムが互いに作用し合うことで生まれる、混沌とした面白さを積極的に取り入れています。

――本作には多くのキャラクターが登場し、それぞれ違った個性やビルドの方向性があります。キャラクターの能力を考えるうえで、特に大切にしていたことを教えてください。

Micha Stettler氏:特定のプレイスタイルに縛られることなく、様々なプレイスタイルやシナジーを活用できるようなキャラクターデザインを目指しました。これにより、各キャラクターを一つのプレイスタイルだけでなく、様々な方法で遊べるため、リプレイ性が向上しています。

――開発中に「このキャラクターは強すぎる」「このアイテムの組み合わせは壊れている」と感じた印象的な調整エピソードはありますか。

Micha Stettler氏:以前のバージョンには、すべてのサービス価格を下げる、重ねがけ可能なクーポンがありました。

十分な数のクーポンを集めると、ゲーム内のあらゆるものが無料になってしまいました。報酬のリロールも無料になるため、プレイヤーは無限に報酬をリロールして、欲しいアイテムを自由に手に入れられるようになってしまったんです。これはあまりにも強力すぎました。

――本作のビジュアルは可愛らしくポップですが、物語は主人公がギャンブルで片腕を失うという、少しダークな導入から始まります。世界観やキャラクターデザインでは、どのような雰囲気を目指したのでしょうか。

Micha Stettler氏:私たちは、暗くミステリアスでありながら、共感でき、ユーモラスなキャラクターで溢れた世界をデザインしたいと考えました。

また、ギャンブルを美化するつもりはなかったので、よりダークなストーリーを選びました。

早期アクセス版でのフィードバックをしっかりと反映。無料アップデートも開発中

――早期アクセス期間から正式リリースまでの間に、プレイヤーからのフィードバックによって大きく変わった要素はありますか。

Micha Stettler氏:早期アクセス期間中の変更点のほとんどは、プレイヤーからのフィードバックによるものです。ゲーム開発の方向性を固定していなかったため、プレイヤーからたくさんの楽しいアイデアをいただき、ゲームに取り入れました

――今後のアップデートや新コンテンツの予定はありますか。

Micha Stettler氏:はい。すでに次の無料アップデートに取り組んでいます。

――最後に、すでに本作を遊んでいるプレイヤー、そしてこれから『ダンジョンクロウラー 幸運ウサギと魔法の爪』を始める日本のプレイヤーに向けてメッセージをお願いします。

Micha Stettler氏:すでに本作を遊んでくださった皆さん、本当にありがとうございます!皆さんのサポートに心から感謝していますし、楽しんでいただけていることを願っています。

特に、多くの日本の方々が本作を遊んでくれていることをとても嬉しく思っています。これからも日本でさらに多くのファンに出会えることを願っています。

もしかしたら、運が良ければ、いつか地元のゲームセンターに『ダンジョンクロウラー 幸運ウサギと魔法の爪』のクレーンゲームが登場するかもしれませんね(笑)。

――ありがとうございました!


『ダンジョンクロウラー 幸運ウサギと魔法の爪』、その出発点には、日本のゲームセンターで開発チームが実際にクレーンゲームへ夢中になった体験がありました。

無料アップデートを開発中とのことなので、今後も注目していきたい作品になっています。いつものローグライクデッキビルダーとはひと味違った作品を探している人はぜひ、一度遊んでみてはいかがでしょうか?

ライター:タケダだいゆう,編集:みお

ライター/ドット絵描きライター タケダだいゆう

ドット絵を描いてゲームを作るライター。趣味が増えすぎてゲーム制作の手が止まることが悩み

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編集/Game*Spark共同編集長 みお

ゲーム文化と70年代の日本語の音楽大好き。人生ベストは『街 ~運命の交差点~』。2025年ベストは『Earthion』。 2021年3月からフリーライターを始め、2025年4月にGame*Spark編集部入り。2026年1月に共同編集長になりました。

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