
5月21日に発売した、シティコネクションとグランゼーラの共同プロジェクトである横スクロールシューティングゲーム『FZ: Formation Z』。本作の限定版に付属する1/250スケールの「ABX-01 イクスペル1・イノセンス」プラモデルをシティコネクションよりいただきました。本キットのGame*Sparkレビューをお届けします。
ゲーム付属の限定プラモデルは、組んでしまうと元の状態に戻せない不可逆的なグッズであることから制作レポやレビューは多く存在しません。今回は、1/250スケールという珍しいスケールのキットがどんなものであるかを、塗装を含めてレビューします。
ランナー3枚の小規模スケール
本キットは1/250という珍しいスケールのプラモデルです。全高は約8cmで、一般的なガンプラの半分ほどというサイズで、箱の大きさも相対的に小さく、SDガンダム系プラモデルとほぼ同じ大きさです。

箱には3枚のランナーと組み立て説明書、そしてシールが収められており、単体で見てみるとパーツ数も含めて内容物は多くありません。ランナーにまとめられたパーツを見てみると、個々のパーツのクオリティは一般的なロボ系プラモと大きく差が無いように感じます。一方で、組み立て説明書自体には、アクションポーズ例やシールの貼り付け位置、カラーガイド、登場作品・機体説明が掲載されるなど一般的なロボ系プラモデルとほぼ同じ内容です。

ここからパーツの組み立てに入りましょう。組み立て順は頭部→胸部→右腕・左腕→頸部→右脚→左脚→全ての部位を合体→スタンド→本体とスタンドを取り付けて完成です。個々のパーツのクオリティは、小さいながらも必要最低限のディテールが掘られており、エアインテークと予測される溝なども再現されています。


パーツ分割自体もかなり省略されており、肩や武器パーツ、そして手は1つだけですし、脚パーツも前後の2パーツを組み合わせるだけで完成します。しかし、パーツの接続ピンがタイト気味で穴にハマりきらなかったり、可動部を動かすとねじ切れてしまうのではないかと心配になってしまうほどです。



各パーツを取り付けて完成した本体の印象は、想像以上に小さいというものでした。しかし小型ながら機体の特徴はしっかり再現されており、シールを貼っていない状態でも十分にそれらしく見えます。では実際に可動させて、素組み状態での完成度を確認してみましょう。

素組みでもクオリティの高さがわかる1/250 イクスペル・イノセンス
素組み状態でスタンドに固定してみると、小型キットながら各部のディテールがしっかり確認できます。なかでも頭部の造形は細かく、小さなアンテナまで潰れず再現されている点に好印象を受けました。



可動範囲は肩が360度、腕が90度、膝が120度、開脚幅は45度、脚は前後に180度ほど動きます。また腕の関節はロール軸を兼ね備えた一軸で、脚は前後に動くもののロール軸がありません。


実際にポージングしてみると、前述の可動域から想像する以上によく動き、さまざまなポーズを取らせられます。一方で脚はロール軸が無いことから動きを付けにくく、可動範囲に関して上半身との差がかなり大きいです。



1/250 イクスペル・イノセンスは小さいながらも楽しめるというのが素組みの印象でした。続いては合わせ目消しと全塗装です。
マスキングと筆塗りを多用する塗装
本キットには合わせ目やパーティングラインが腕部や脚部に多数あり、本体サイズも小さいことから塗装すると分割ラインが強く目立ちます。そのため、まず合わせ目とパーティングライン消しを行いました。パーツが小さいためにこの作業がとても難しかったものの慎重に作業を進めました。また肩パーツには大きな肉抜き穴があったため、ジェルタイプの瞬間接着剤で埋めて整形しました。

関節部にあたるパーツは黒サフ→ガンメタサフの順番で塗装します。また、組み立て後に隙間からプラスチック地が見えないよう、ピンを受ける側のパーツ裏も黒く塗りました。その後、関節部をマスキングしたうえで全体にグレーサーフェイサー1500を吹きました。
マスキングには一部シールも活用しています。粘着剤が残る場合はあるものの、複雑な形状に合わせてテープを切り出す手間を省けるためです。サーフェイサーを吹いた後は、全体にシャドウ吹きを行いました。




塗装は白部分をMSホワイト、青部分をMSライトブルー、黄色部分をMSイエロー、黒部分をガンメタサフです。頭部のセンサー部分はN26デイトナグリーンを、ビームガンのシルバー部分はタミヤアクリルのクロームシルバーを、細かな黒部分はN28メタルブラックを筆で塗りました。パーツごとに色分けしながら塗装を進め、全てのパーツの塗装を終えました。そして、溝にスミ入れを行い残りの細かい部分に塗装を施したら完成です。

造形の良さがより分かる全塗装
全塗装した1/250 イクスペル・イノセンスを見てみましょう。色が塗られることで細かなディテールと青と白で整えられた本キットの特徴が強く現れたように思えます。手のパーツは握り手だけでなく、平手があることで四肢を動かしたダイナミックなポーズができるのがとても良いと言えます。





武器はビームガンだけでなくビームナイフも2本付属しており、装備に合わせてポーズを変えられるのが嬉しいポイントです。またスタンド自体に余った手やビームナイフを収納できるのが良く、ポージングの補助だけでない使い道もあるのをこうして飾ってみるとわかります。






ポージングしてみると塗装の影響が大きく、細かな部位が強調されて非常に見栄えが良くなります。リアル等身かつ小サイズでここまで動かせるキットは他にないことが、本キットの強みであるようにも思えました。
豪華版付属キットとして小さくも楽しいプラモデル
本キットはランナー3枚で構成された小さいプラモデルですが、上半身の可動範囲の広さや造形の良さから素組みだけでなく塗装を施してもカッコよさが光るキットです。

内容物のボリュームという点では、戦闘機形態への変形機構や戦闘機状態を再現するためのオプションが用意されていないこともあり、単体商品として考えるとやや物足りなさを感じます。とはいえ、今回のように限定版にだけ付属するという形であれば作りやすく飾りやすい、良い大きさのプラモデルであることは間違いありません。
一方で脚のロール軸が無いことでポージングに制限がかかってしまっていることが明確な欠点です。ここさえ回転すれば様々なポーズを取らせられるために惜しさを感じてしまいます。
小さいながらもプロポーションを含めた造形の良さや、上半身の可動範囲の良さに感動できるキットです。『FZ: Formation Z』の豪華版を購入したユーザーであれば、実際に組み立てることで付属特典以上の満足感を味わえるでしょう。
Game*Spark レビュー『FZ Formation Z』1/250 ABX-01 イクスペル1・イノセンス プラモデル 発売日: 2026年5月21日
豪華版付属の小型キットだが造形の良さは見劣りしない
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GOOD
- 小さくも造形が良く、組み立てた時の満足度が高い
- 付属のスタンドに余りパーツを取り付けられる
- 組み立て説明書とシールの内容も十分
BAD
- 脚部にロール軸がなくポージングに幅が無い













