今回は、Nagai Industriesが贈る『inKONBINI: One Store. Many Stories』のPC版をプレイ!本作は、90年代の小さなコンビニを舞台に、アルバイト店員として接客や品出しをこなしながら、さまざまな客たちとの交流を深める日常系シミュレーションゲームです。
コンビニのバイトって、「高校生が最初にやる定番のバイト」みたいなイメージがありますよね。でも実際は、レジ業務だけでも覚えることが多いうえに、宅配便の受付や公共料金の支払い、チケット発券など、対応業務はかなり幅広い。さらに、ホットスナックの調理や品出し、立地によっては相手をするのが大変な客の対応まで、求められることもあります。

同じ小売業でも、僕が働いていた100均ショップは、レジや品出し、お客さんからの個別注文くらいしか覚えることがなく、人生で一番楽なバイトでした。
◆90年代日本っぽいコンビニバイト!

大学生の真琴は叔母が経営するコンビニで、一週間だけの短期バイトをすることになった。
本作は、単にコンビニを舞台にしたアドベンチャーではなく、実際にレジ打ちや品出し、商品の発注といったコンビニ業務もリアルに行っていく。

現在時刻は朝の5時。オープン前に、棚の商品を補充しておこう。バックヤードの棚から商品をカゴに入れ、売り場に移動する。

ドリンクコーナーやカップ麺コーナーなど、商品の置き場所はそれぞれ決まっている。売り場がいっぱいだからといって、ジャンル違いの商品を置くとお客が混乱してしまうだろう。

入口の札をOPENに替え、いよいよ営業開始だ。いきなりお客さんが来たな!

最初のお客さんは修行僧かな?でっかい数珠みたいなのを首から下げており、いかにも怪しいおじさんなんだけど、この店の10年来の常連らしいのでホッとした。
品出しも終わらせているし、あとは怪しいおじさんこと親分さんが商品をレジに持ってくるのを待っていればいい……というわけではない。

商品を探すお客さんに付き添いながら、会話を楽しめるのも本作の醍醐味だ……って、パンを置く場所を間違えてた!

会話の流れで商品の場所を尋ねられることもある。親分は、グリーンピース配合のキャットフードを探しているので、棚の商品の説明をしっかり読み、該当する物を渡そう。

レジ打ちは、商品を回転させてバーコードを正面に向けると自動でピッとスキャンしてくれる。

合計金額も自動で計算してくれるので、紙幣と硬貨を組み合わせてお釣りを渡せば接客完了だ。

他にお客さんもいないし、やることもないので、会計後は親分のお見送りだ。「地平線が深紅色に光っている。熟したリンゴの色だ」なんてシャレたことを言うんだな、親分。
◆品出し・レジ打ち・接客、あとは在庫の整理も!

一日目は品出しと親分の接客をしただけで終了した。二日目はどんなお客さんがやってくるのだろう。

他の店員さんと一緒になることはないが、掲示板に貼られた付箋を通じて交流が行える。

付箋によると、美咲ちゃんという店員さんがアイスクリームを大量に誤発注してしまい、「とりあえず冷蔵庫に詰め込んじゃえ!」と押し込んだ結果、売り場がめちゃくちゃになっているかもしれないらしい。

大量の誤発注か。近年、スーパーやコンビニで大量の商品を誤発注してしまった店員が「助けてください!」とSNSに投稿するケースをよく見かける。最初は「大変そう!助けてあげなきゃ」と素直に思っていたものだが、似たような事例を見すぎたせいで、今では「はいはい、在庫整理の手法でしょ」と、やさぐれた目で見てしまうようになったな。

この日のお客さんは、やけに無口な謎の人物だ。何かを探して困っているようなので声をかけてあげよう。

向こうからは何も喋ってくれないので、「調理済みの商品を探している?」「それは海鮮系ですか?」と質問しながら、何を探しているのかを推理していく。なんだかランプの魔人みたいだな。

結局は希望する物とは別の商品を渡しちゃったんだけど、納得してくれたので良かった。

レジ前にはセール商品の棚があるので、会計に来たお客さんへ勧めてみよう。「原宿ソーダ」なる怪しげな商品が棚いっぱいに並べられている。怪しげだから売れてないんだろうな。

お客さんから「あの商品ってないの?」と聞かれることもあり、在庫がなければ電話で発注をする。

コンビニには、さまざまな業種のお客さんが訪れる。さっきの謎の男は謎だけど、こちらのお姉さんは新聞記者らしい。

こちらの少年はサトシくん。近所のおばあちゃんのために、商品を代理購入して宅配まで行うビジネスをやっているそうだ。すげえ12歳だ。

そんな大人びたサトシくんも、カプセルトイに夢中になる可愛い一面もある。最近のカプセルトイって、大人でも夢中になる商品が多いよね。僕が子どもの頃は、バネの玩具や南京錠、当たりが入ってない“当たり付き”カプセルトイなど、しょーもない物ばかりだった。それでも夢中になって回していたなあ。

サトシくんのお買い物も終わったのでお見送り……って、12歳で原付ノーヘルかよ!大人の階段登りすぎ!

新規のお客さん以外にも、リピーターになってくれる人もいる。親分さん、今日も来てくれてありがとう!前に勧めてあげたラーメンが気に入ったらしい。今日は店内のイートインスペースで食べていくようだ。

常連さんと楽しくおしゃべりしながら過ごすひととき。仕事中とは思えない、のんびりした時間が流れていく。現実だと、店員さんに話しかけまくるお客さんってまあまあな迷惑客だけど、閑散とした田舎のコンビニでは、店員側にとっても時間つぶしになるので良いお客さんなのかもしれないな。
その後、ラーメンを食べ終えた親分さんを見送って店内に戻ると……。

イートインスペースにラーメンの食べカスがそのまま放置されていた。店にはちゃんとゴミ箱も設置されているのに。クソ親分さん、やはり迷惑客だったのだろうか。
6時間ほどでサクッとクリアできました。行動や選択によって、お客さんとの会話内容が分岐していくので、クリア後も周回プレイが楽しめます。
90年代の日本をイメージして作られているということで、あの頃は今ほどコンビニの数も多くなく、本作に登場するこのコンビニも、どちらかというと個人商店のような懐かしさがありました。ただ、日本をイメージしたと言いつつも、キャラクターの名前以外、ポスターや商品の文字などは謎言語になっていたので、日本感はそこまでありませんでしたね。
コンビニ経営シミュレーションというよりは、ストーリーを読み進めるアドベンチャー要素が強めでした。『コーヒートーク』や『VA-11 Hall-A』のような、会話を中心に進むタイプの作品に近いです。難易度的に難しいポイントはないので、懐かしい空気を感じながらまったりしたい方におすすめです!
『inKONBINI: One Store. Many Stories』はPC(Steam)/PS5/Xbox Series X|S/ニンテンドースイッチ2/ニンテンドースイッチ向けに発売中です。













