
2026年6月13日(土)、東京都立産業貿易センター 浜松町館にて、ゲーム業界を目指す学生に向けた就活イベント「キャリアクエスト」が開催されました。
本イベントは、「4Gamer.net」を運営するAetasと、「Game*Spark」を運営するイードがタッグを組んで開催するゲーム業界特化型の就活イベントであり、今回で第4回目を迎えます。会場には業界を牽引する名だたる企業10社が集結し、開場直後から多くの学生たちが詰めかけ、かつてない熱気に包まれていました。
本稿では、各出展企業の説明会やステージイベントの様子など、当日の模様をお届けします。

来場者は1,000人超!現場のリアルを知る出展ブース
今回の「キャリアクエスト」の来場者はなんと1,008人!会場には以下の業界を牽引する名だたる企業10社が出展し、開場直後から多くの学生たちが詰めかけました。
【出展企業(※順不同)】
・アークシステムワークス株式会社
・株式会社アトラス
・株式会社コーエーテクモゲームス
・コナミグループ
・株式会社サイバーエージェント
・株式会社シフォン
・株式会社セガ
・株式会社マーベラス
・株式会社ラセングル
・株式会社Aiming
各企業のブースでは、会社説明会だけではなく、質疑応答や職業別相談会など、様々なイベントが行われていました。
アークシステムワークス株式会社

会社説明会に加え、学生の疑問に直接答える質疑応答の時間がしっかりと設けられていました。



株式会社アトラス

会社説明会に加え、学生が個別に悩みを打ち明けられる質問・相談会が実施されていました。



株式会社コーエーテクモゲームス

会社紹介やイベント紹介を中心に、学生からの疑問に応える丁寧な質疑応答が行われていました。



コナミグループ

エンジニア、プランナー&プロデュース、CGデザイン全般と、職種ごとに細分化された解説と質問会が実施され、より専門的な情報が提供されていました。



株式会社サイバーエージェント

会社説明会と合わせて、業種別に学生がフランクに話を聞ける相談会が複数回にわたって設けられていました。



株式会社シフォン

会社説明に加え、「選考でそれは危険行為!?」や「パーティ後衛のお仕事紹介」「メンテ中みんな何してんの?」など、非常にユニークで具体的な切り口のセッションが多数展開されていました。



株式会社セガ

会社説明と職種紹介という構成で、セガならではのグローバル戦略&ビジネス職種紹介も行われていました。



株式会社マーベラス

職種説明に加えて「なんでも質問&相談コーナー」が設けられ、学生が気軽に疑問をぶつけられるコーナーもありました。



株式会社ラセングル

「若手が挑戦&成長できる現場とは?」というテーマでの説明会や、「開発現場の社員が直接答える!」相談会など、現場のリアルな声が聞ける内容となっていました。



株式会社Aiming

会社説明会や職種紹介が行われ、同社ならではのIPを扱ったタイトルが目を惹くブース展開でした。



どのブースにも多くの参加者が集まっており、真剣な表情でメモを取っていました。


ゲームづくりの原理に触れる!2つの特別ステージイベント

会場では、各企業のブース展開に加えて、「ゲームづくりの原理に触れる」と題した特別ステージイベントも実施されました。
ステージ第1部:ゲームはなぜ面白いのか?ーゲームデザインの基本原理ー

第1部(12:55~13:40)に登壇したのは、ゲームデザイナー/プロデューサーであり、ボードゲームメーカー「ドロッセルマイヤーズ」代表を務める渡辺範明氏です 。
本セッションでは、コンシューマゲームやスマホゲームからアナログゲームまで、多様化するゲームにおける「面白さ」の共通原理について語られました。渡辺氏はゲームを「ルールによって面白さが生まれている全ての遊び」と定義し 、「ジャンケンはゲームなのか?」という身近な問いから、ゲームデザインの核心に迫りました。

例えば、ただのジャンケンは運任せの勝敗決定ツールですが 、「グーで勝つと1点、パーで勝つと5点」と情報の偏り(リスクとリターン)を持たせるだけで、そこには「パーを出したいが、相手はチョキを出してくるかもしれない」という駆け引き(ゲーム性)が生まれます 。渡辺氏は、こうした「環境情報(偏り)を読み、対応しようとする人間の本能」こそがゲームを動かす原理であると説明しました。


さらに、プレイヤーが「こうなりたい(欲望)」と考え、「その為にはこうしたら良いのでは?(仮説)」と行動し、「やってみた(実証)」「うまくいった(結果)」というループを回す「欲望のエンジン」の仕組みや、失敗した時に「もういいや」と心が折れないための適切なヒント設計の重要性なども語られました 。人間の心理を熟知し、それを娯楽として再構築するゲームデザインの奥深さに、多くの学生が熱心に耳を傾け、メモを取る姿が見られました。


ステージ第2部:ゲームの面白さと、ゲームづくりの面白さ
第2部(16:05~17:05)では、渡辺範明氏に加えて、特別ゲストとして「パズドラ」シリーズプロデューサーの山本大介氏が登壇。本セッションでは「ゲームづくりの醍醐味」について深く語り合われました。

山本氏は、ゲームづくりの面白さを「答え合わせ」と表現。頭の中で「こうすれば面白くなるはずだ」と考えたアイデア(仮説)を実際にプロトタイプとしてづくり、試行錯誤を繰り返す中で「思い描いていた面白さ(バラ色)」や「予想外の面白さ(茶色)」に辿り着いた瞬間こそが、ゲーム開発における最大の快感であると語りました。
渡辺氏も「最初から面白いものはできず、まずはクソゲーができあがる。そこから何が邪魔をしているのかを解析し、改善していく過程が本当のクリエイティブである」と共感し、現場のリアルな泥臭さと、それを乗り越えた時の喜びを学生たちに伝えていました。

また、就職活動における本質的なアドバイスも飛び出しました。山本氏は「学歴や技術力だけでなく、会社との『相性』を見ている。面接で落ちたとしても、それは相性が合わなかっただけで気にする必要はない」と学生たちを激励。渡辺氏も自身の就職氷河期時代の苦労話を交えながら「オーバースペックに見せる必要はなく、情熱が一番大事。情熱があれば未熟な部分も後から伸びる」とエールを送りました。お二人の温かくも力強い言葉に、勇気づけられた学生は多かったはずです。

カオスな時代だからこそ、情熱を
現在のゲーム業界は、テクノロジーの進化やプラットフォームの多様化により、大きな変革の時を迎えています。しかし、ステージで両氏が語った「自分が面白いと思ったことの答え合わせをしていく」「情熱が一番大事」という言葉の通り、モノづくりの根本的な面白さや求められる熱量は、いつの時代も変わりません。
会場全体を歩き回って最も強く感じたのは、そんな業界の最前線に飛び込もうとする学生たちの「真剣な熱気」でした。各ブースで食い入るように現役クリエイターの声に耳を傾け、ひたむきにメモを取る彼らの姿からは、単なる就職活動という枠を超えた、ゲームづくりに対する切実なまでの本気度が伝わってきました。
私自身、次世代のゲーム業界を担う若者たちのただならぬ熱にあてられ、思わず身の引き締まる思いがしたほどです。もし少しでもゲーム業界に興味がある人は、ぜひ“装備”を整えて、このクエストに参加してみてください。












