Game*Sparkレビュー:『Halo: Campaign Evolved』忠実な再現と的確な現代化を両立した良質リメイク | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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Game*Sparkレビュー:『Halo: Campaign Evolved』忠実な再現と的確な現代化を両立した良質リメイク

久しぶりにこういうFPSを遊んだ気がする

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Game*Sparkレビュー:『Halo: Campaign Evolved』忠実な再現と的確な現代化を両立した良質リメイク
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2001年に発売され、今なお絶大な人気を誇るシリーズの原点『Halo: Combat Evolved』(以下、『Halo 1』)。そのキャンペーンモードをリメイクした『Halo: Campaign Evolved』が、7月29日に発売を迎えます(なお、プレミアムエディションには5日間のアーリーアクセスが付属しています)。

筆者自身はXBOX 360の『Halo 3』からシリーズに熱中し、そこから遡る形で初代『Halo 1』をプレイしたのですが、それでも当時としては広く雄大なマップの探索要素に感動したことをいまも新鮮に覚えています。当時のゲーム業界はまさに日進月歩の進化を遂げており、コンソール機でフレンドと手軽にFPSのマルチプレイが楽しめるようになってきた過渡期でもありました。筆者にとっての『Halo』シリーズは、「本格的に遊び込んだ初めての大型FPSシリーズ」として、強く印象に残っています。

公式からは「キャンペーンモードを忠実に再現しつつ、現代風にアレンジしたリメイク版」と紹介されている本作ですが、果たして25年前のゲームプレイは現代においても色褪せずに面白いのでしょうか? 本記事では、筆者が先行アクセスで本作を遊んできた感想をもとに、詳しくレビューしていきます。

細部が改善され遊びやすくなったゲームプレイ

本作のレビューにあたり、筆者は予習として過去のリマスター版である『Halo: Combat Evolved Anniversary』を少し遊び直してみました。そのうえで本作に触れると、グラフィックの大幅な刷新はもちろんのこと、ゲーム体験全体に細やかかつ的確な「現代化」が施されていることに驚かされます。

たとえば、ゲームパッドでのデフォルト操作系統が現代のFPSのスタンダードに準拠したものへと調整されています。筆者の中で『Halo』といえば「パッドで遊ぶタイトル」という印象が根強いため、今回は全編を通してXBOX準拠のゲームパッドでプレイしました。もともとは左トリガー(LT)でグレネードを投げる、というような操作だったのが(現代のゲームではほとんど見ない操作ですよね)左トリガーはエイム用のボタンとなり、グレネードは左肩ボタン(LB)になりました。

他にも元々右肩ボタン(RB)だった近接攻撃が、右スティック押し込みとなるなど、他のFPSが一般的に採用しているものに近しい操作となっています。もちろんオプションで過去作の操作に戻すことも可能ですので、誰も悲しくならない、利便性の高い「現代化」だなと感じました。また、詳しくは後述しますが演出面もグッと進化し、ストーリーがわかりやすくなっています。

こうした細やかな配慮のおかげで、本作をプレイしていて「25年前の古いゲームを遊んでいる」と感じる瞬間はほとんどありません。というか、現代に発売された新作FPSとして違和感なく成立しています。それでいて「初代のプレイ体験を忠実に再現する」という命題も絶妙な塩梅で達成しており、リメイク作品として神がかったバランスに仕上がっていると感じました。

画面上のUI情報もより見やすく整理されたほか、新たに「ダッシュ」機能が追加されたことで、現代のプレイヤーがストレスを感じないテンポ感になっています。その一方で、ゲームを通じて主人公であるマスターチーフの「強化要素」が一切登場しない点には、「最近のシングルプレイFPSで、こうした成長要素のないタイトルは本当に減ったな……」と、どこか感慨深い気持ちにさせられました。ストーリー主導のキャンペーンモードでありながら、トレハン要素やスキルツリーといったシステムが一切存在しないストイックな作りは、現代のトレンドから見ると逆に新鮮にすら映ります。

本作は、現代の基準で遊んでも面白いタイトルです。しかし、「古臭い」とはまた別の意味、「今のゲームデザインならこうは作らないだろうな」と感じさせる部分もあって、25年間におけるFPSというジャンルの進化に思いを馳せることができる、非常に味わい深い一作となっています。

特にゲーム中盤から後半にかけては、展開の反復が多くなる点に留意が必要です。似たような構造の部屋を何度も通過させられたり、扉が開くのを延々と待機させられたり、あるいは一度クリアしたステージをそのまま逆走させられたりと、当時はボリュームを担保するための“苦肉の策”だったと思われるレベルデザインが忠実に残されています。このあたりは、現代の洗練されたゲームに慣れた身からすると、正直ややフラストレーションを感じる瞬間もありました。

とはいえ、『Halo 1』のキャンペーンモードのリメイクを謳う以上、こうした行程を安易に削るわけにはいかないのも事実でしょう。「昔のFPSってこうだったよな……」などと考えながら遊ぶのがいいんじゃないでしょうか。本作でシリーズ初プレイとなるプレイヤーは、ややうんざりしてしまうかもしれません。

強化されたストーリー演出

ムービーシーンもすべて新しいものとなっており、やや直感的でなく難解に感じる部分もあった初代のストーリーを、見事に「語り直し」ています。本作は『Campaign Evolved』というタイトルの通り、PvPモードを実装せずキャンペーンに特化したリメイクです。その恩恵もあってか、物語の魅力が非常に上手くリファインされ、より深い没入感が得られるようになりました。会話シーンなども追加され、キャラクターにより感情移入できますし、ストーリーの理解もかなりしやすくなっています。

原作のストーリーや世界観を熟知しているコアなファンから見れば、この変更に対してまた違った意見や評価もあるかもしれません。が、あくまでカジュアルにシリーズを楽しんできた筆者の目線としては、今回の再構築は適切であり、大いに満足できる仕上がりだと感じています。本作から『Halo』シリーズに入門するプレイヤーであったとしても、「ハラハラして楽しめるストーリー」だと感じられる出来になっているのではないでしょうか。

爆発や炎、そしてコヴナント(本作における敵対勢力)の武器特有の青い電撃っぽい光というような各種エフェクトも素晴らしく詳細に描き込まれており、戦闘の臨場感は格段に向上しています。さらに、本作のもう一つの主役とも言える、宇宙に浮かぶ巨大な環状構造物「Halo」に広がる雄大な自然環境もしっかりとブラッシュアップされており、思わず手を止めて見入ってしまうような、息を呑むほどの美しさがありました。

また、各種武器のアニメーションが精巧になったことで、「撃っている感覚」や「敵に当たっている手応え」も大幅に向上している点も嬉しいです。こうしたグラフィックや演出面の進化は、単に見た目が良くなるだけの効果を超えて、ゲームそのものの面白さをしっかりと底上げしてくれています。

特にゲーム中盤、第三勢力である「フラッド」が登場する一連のパートは必見です。もともとホラーテイストの強い展開ではありましたが、演出の進化によってそのおどろおどろしさは一層際立ち、より壮絶なものになりました。現代のライティング技術で描かれる明暗のメリハリも相まって、本格的なホラーゲームさながらの恐ろしさに仕上がっており、非常に素晴らしいと感じました。

グロテスクであったり不気味であったりする描写こそ、グラフィックの進化が最もダイレクトに見て取れる部分でもあります。そういった意味でも、このフラッドとの遭遇パートは、本作における演出面の白眉と言っても差し支えないでしょう。

その他の要素や不満点など

なかなか満足度の高いキャンペーン本編のリメイクに加えて、本作にはシリーズの人気キャラクター(?)であるジョンソンをフィーチャーした新規ミッションが追加されています。こちらは物語の「前日譚」的な立ち位置となっており、バックグラウンドの理解がより深まるのはもちろんのこと、本編には登場しないバトルライフルといった武器が使用できるのも楽しいポイントです。手放しで面白いと絶賛するような性質のモードではないかもしれませんが、ファンにとって「あって嬉しい」ボーナスコンテンツであることは間違いありません。

また、本作はキャンペーン特化のタイトルでありながら、リプレイ性の高さもしっかりと担保されています。ステージ内に隠された収集要素であり、オンにすることでゲーム体験そのものを変化させる「スカル」の存在や、細かな難易度設定、そして最大4人までの協力(Co-op)プレイなど、長く遊べる仕組みや工夫が目白押しです。

フレンドと一緒に最高難易度でワチャワチャと騒ぎながら遊ぶもよし、一人でスカルなどの収集要素をコツコツと集めるもよし、あるいはストイックに自身のプレイスキルの限界に挑戦するもよしと、プレイヤーごとのスタイルに合わせた多彩な楽しみ方ができる、非常に盛りだくさんな内容に仕上がっています。

ただ、不満点として、少なくとも筆者がプレイした7月25日時点のバージョンでは進行に関するバグが存在しており、プレイフィールを大きく損なっている点については言及しておかねばなりません。

筆者はプレイ中、脱出不可能な穴に落下してしまった際、その落下地点でチェックポイントが上書き保存されてしまい、結果としてチャプターを最初からやり直さざるを得ない状況に陥りました。

また、本作のチェックポイントのセーブ判定はかなり不可解な挙動を見せることがあります。死亡した際にかなり大きく巻き戻されてしまうことがあったかと思えば、逆に「敵に完全に包囲され、なおかつ相手のグレネードが爆発する寸前」という絶体絶命のタイミングでセーブが入り、ロード直後にまた死んでしまうという事態も発生しました。駆け抜けることでなんとか難を逃れましたが、人や状況によってはデスループ的な状況に陥ってしまうのではないでしょうか。

こうした進行不能系のバグや理不尽なチェックポイントの仕様は、せっかくの没入感や良好なゲーム体験に著しく水を差すため、今後のアップデートによる早急な改善と修正が待たれるところです。

総評

本作は、原作の持ち味を忠実に再現しつつ、現代のプレイヤーに合わせて的確なアップグレードが施された良質なリメイク作品であり、シリーズのファンにとっては間違いなく嬉しい一作となっています。筆者個人としても、「かつて夢中になった、成長要素を持たないFPSのキャンペーンモード」が、現代においても十分に楽しめるのだという、嬉しい再発見がありました。

その一方で、中盤以降の展開の反復や水増し感といった原作特有の問題点がそのまま残されている点(忠実なリメイクである以上、致し方ない部分ではありますが)や、前述した進行に関わる厄介なバグの存在などを考慮すると、現状において手放しで「完璧な作品である」と断言できないのも事実です。

とはいえ、これから『Halo』シリーズの世界に触れてみたいと考える新規プレイヤーにとって、本作が最適な入門編となることは疑いようがありません。また、長年FPSを愛好してきたゲーマーにとっても、四半世紀におけるゲームデザインの進化やジャンルの発展について深く考えることができる、非常に有意義な体験となるはずです。

Game*Spark レビュー 『Halo: Campaign Evolved』PlayStation 5、 XBOX Series X/S、Microsoft Windows 2026年7月29日リリース

基本的に良質なリメイク作だが、無視できない不満点もある

GOOD

  • 原作のイメージを壊さない忠実なリメイク
  • 細部が現代的に遊びやすくなっている
  • 演出の進化でストーリーの没入感が上がっている

BAD

  • チェックポイント周りのバグ
  • 繰り返しが多く、飽きてくる


ライター:文章書く彦,編集:みお

ライター/「ラジオ善意X」聴いてね 文章書く彦

好きなガンダムは∀ガンダム、好きなマンガはレベルE、好きな映画監督はポール・トーマス・アンダーソン、好きなゲームジャンルはオープンワールドものとローグライク(ローグライト)、好きな昆虫はカマキリ、好きなバンドはFUGAZI、好きな作曲家は浜渦正志、好きな小説家はカート・ヴォネガット・ジュニアと舞城王太郎、好きなラッパーはポチョムキン、好きな焼酎は鳥飼、好きなルフィが言ってない言葉は「何が嫌いかより何が好きかで自分を語れよ!(ドン)」、好きな笑い男が書いてた言葉は「or should I?(だが、ならざるべきか?)」。

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編集/Game*Spark共同編集長 みお

ゲーム文化と70年代の日本語の音楽大好き。人生ベストは『街 ~運命の交差点~』。2025年ベストは『Earthion』。 2021年3月からフリーライターを始め、2025年4月にGame*Spark編集部入り。2026年1月に共同編集長になりました。

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