Alliance Artsは9月10日、上海アリス幻樂団と上海アリスRepriseが手掛ける弾幕シューティング『東方紅魔郷:New Classic ~ the Embodiment of Scarlet Devil.』の配信を開始しました。
「東方Project」公式シューティング初のコンシューマ展開
本作は、2002年に頒布されたWindows向け「東方Project」第1作『東方紅魔郷』のリメイク作品です。巫女の博麗霊夢と魔法使いの霧雨魔理沙を操作し、画面を埋め尽くす弾幕を避けながら異変の解決を目指す縦型弾幕シューティングとなっています。
原作はソースコードが失われているうえ、現行のWindowsでは過度なフレームレートが出て正常に動作しないという問題を抱えていました。そんな中、同人サークル「AQUA STYLE」に所属するプログラマーが独自に原作を解析し、ニンテンドースイッチで動くものを組み上げたことが本作の出発点。これをZUN氏に見せたところ「凄い、普通に遊べる」との反応を得て、ZUN氏によるBGMアレンジや同人サークル「黄昏フロンティア」のグラフィッカーらによるリファインを経て、リメイクとして結実しました。

制作にあたっては、ZUN氏の自宅からWindows向け「東方」作品のデータをバックアップしたDVDが発掘され、立ち絵イラスト作成の大きな参考になったとのこと。また、自機の当たり判定表示やボスの画面下部マーカーといった要素は、ZUN氏が現行作品で用いている方法ではなく、本作のプログラマーによる“目コピ”で実装されたとのことです。
なお、「東方Project」の公式シューティングとしては、本作がコンシューマ機での初リリースかつ日本語以外の言語に初対応した作品となります。
高解像度化と全曲アレンジBGM、新規モードも実装
今回のリメイクでは「New Classic」版と、当時をできるだけ再現した「Classic」版が存在。「New Classic」版は1080pへの高解像度化が図られ、ファンからの人気も高いBGMをZUN氏自身が全曲アレンジ。立ち絵イラストも4K解像度に対応した複数パターンが新規に作成されており、「どこまでがZUN絵風として認められるか」といったチェックも行われたといいます。
上海アリスReprise代表のJYUNYA氏によればゲームの発表後に、キャラクターのドット絵とステージテクスチャを除くアセットをすべて作り直し、ネイティブ4Kに対応したとのこと。同氏自身も4K環境を導入して確認したところ「ちょっとビックリした」と述べており、対応環境を持つプレイヤーにはぜひ4Kで見てほしいと呼びかけています。
新機能としては、オリジナルの『東方紅魔郷』にはなかったスペルプラクティスモードを実装。苦手な敵だけを繰り返し練習しやすくなりました。さらに、ライフを無限にして挑戦できる新規モードも用意されており、弾幕シューティングに不慣れなプレイヤーでも最後まで到達しやすい構成となっています。
「Classic」版は別アプリで付属、原作からのデータ引き継ぎにも対応
先述したように、2002年当時のゲームを可能な限り再現した「Classic」版も付属します。両バージョンは別々のアプリとして提供され、どのプラットフォームでも「Classic」版のみを単体で購入することはできません。Steam/PS5では通常版・デラックス版ともに2バージョンをまとめたバンドルでの販売となり、ニンテンドースイッチ/スイッチ2では「New Classic」版の購入者に「Classic」版が無料で付与されます。
JYUNYA氏によれば、企画当初は2つのバージョンをゲーム内で切り替える方式が想定されていたものの、従来の内容を維持する「Classic」版と、令和最新タイトルとして調整を行う「New Classic」版の両立が難しいと判明。ZUN氏と相談したうえで、別アプリとして制作する形に落ち着いたとしています。
さらに同氏は9月9日、「Classic」版が原作『東方紅魔郷』ver1.02hからリプレイやセーブデータをすべて引き継げることを明かしました。加えて、リプレイの高速化機能や、キーコンフィグでの決定ボタン選択も追加されているとのことです。
Steam版のキーボード操作は公式Xで案内
JYUNYA氏は、Steam版「New Classic」「Classic」のキーボード操作についても画像付きで案内しています。ゲーム内マニュアル機能が現状用意されていないため、取り急ぎXで共有したとのこと。従来の『紅魔郷』で使えたキーはそのまま対応しつつ、操作キーが追加されています。
説明が漏れていたというポーズ中の操作についても後から補足されており、Qキーが「タイトルに戻る」(Classic/New Classic共通)、Rキーが「ステージ1からやりなおす」(New Classicのみ)に割り当てられています。
実況・配信を考えている人はガイドラインの確認を
上海アリスRepriseは発売に先立ち、「動画配信サービスへの投稿に関するガイドライン」および「東方Projectの二次創作ガイドライン」を改めて告知しています。本作の発売にともなう内容変更はないものの、二次創作のガイドラインでは「原作ゲームのエンディングを公開する行為」が禁止事項に挙げられている点に注意が必要です。
実況プレイの投稿・配信を予定している場合は、エンディング部分を配信に映さない、あるいは編集でカットするといった配慮が求められます。

『東方紅魔郷:New Classic ~ the Embodiment of Scarlet Devil.』は、PC(Steam)/PS5/ニンテンドースイッチ/スイッチ2向けに発売中。価格は通常版が1,990円、デジタルサウンドプレイヤーアプリが付属するデラックス版が2,966円です。
デラックス版には、2002年当時の楽曲と新アレンジを合わせた30曲以上を収録したサウンドトラックが付属します。














