
2026年12月公開予定の「アベンジャーズ/ドゥームズデイ」は、7年ぶりのアベンジャーズ映画であるとともに、トニー・スターク(アイアンマン)を演じたロバート・ダウニー・Jr.が人気ヴィラン「ドクター・ドゥーム」役でMCUにカムバックする作品として注目を集めています。
しかもクリス・エヴァンスもスティーブ・ロジャース(キャプテン・アメリカ)役で7年ぶりにMCUに復帰。20世紀FOXが育てた「X-MEN」シリーズもオリジナルキャストで再集結することが明かされ、それが発表された2024年のサンディエゴ・コミコンでは全世界が湧きました。
そんな中、今後のMCUプロジェクトとしてミッドナイト・サンズも映画化が噂されることに……。ミッドナイト・サンズとは魔術・吸血鬼・悪魔などを扱うオカルト系キャラクターのチームアップ作品で、最先端科学でメンバーをサポートするアベンジャーズとは正反対の存在です。噂では、ブレイド、ブラックナイト、ゴーストライダー、ウォン、ムーンナイト、ウェアウルフ・バイ・ナイト、エルサ・ブラッドストーン、マンシングの8名が集合すると言われていました。
なおいずれもMCUでデビュー済み、あるいは今後映画化が予定されているキャラクターばかりです。
そこで本稿では、原作コミックをベースにして2022年にリリースされたストラテジーRPG『マーベル ミッドナイト・サンズ』に大注目!! 実際にプレイして「ここが最高!!」と感じたポイントを紹介したいと思います。
◆コスチュームも選べる! 自分だけのキャラで参戦!!
マーベル・コミック原作のゲームといえば、そのほとんどが既存のヒーローが主役です。しかしこう思ったことはありませんか?「今度は自分がヒーローになってマーベルキャラと交流したい!!」と。本作はその願いを叶える数少ないゲームであり、しかも顔と髪型についてはある程度、自由にキャラクリできるワクワクの作品でもあります。ゲームを進めればコスチュームが増えますし、各コスチュームにはカラーパターンが用意されていますから、自分の好みに合わせたヒーロー衣装を着ることもできます。ここがまず「最高!」です。
もちろん見た目は男性、女性どちらのボディタイプもあり、好きな方でこの物語に飛び込みましょう!



それでは実際どのような物語が展開され、どのようなシステムで遊べるのでしょうか?
発端は、ヒドラが「悪魔の母」と呼ばれるリリスを復活させたこと。リリスは本作のラスボスであり、強大なパワーを持つ相手です。そこでミッドナイト・サンズは、かつてリリスを倒したことがあるという伝説の戦士「ハンター」を300年ぶりに甦らせることにしました。

プレイヤーの分身となるのは、まさにそのハンターです。作中では初代ミッドナイト・サンズのメンバーであり、現メンバーをスカウトした司令塔「ケアテイカー」の仲間でもあった人物でした。そこへアベンジャーズたちも加わり、共同生活を送りながらリリス打倒に乗り出すというわけです。
当初はたった4人のミッドナイト・サンズでしたが、アイアンマンらアベンジャーズがゲストとしてその拠点「大聖院」で共同生活するようになり、やがてひとつのチームとしてまとまっていく姿は「これぞ夢のチームアップ!」とテンションが上がるポイント。若手中心で結成されたミッドナイト・サンズは、当初はアベンジャーズの下部組織のような扱いをされて不満でしたが、やがて実力を示し、「ともに戦う仲間」として肩を並べる存在になっていきます。

◆マーベルキャラとの共同生活に「こんな姿見せちゃうの?」
ゲームスタート時のミッドナイト・サンズは、ケアテイカーを司令塔に、ニコ・ミノル、マジック(イリアナ・ラスプーチン)、ゴーストライダー(ロビー・レイエス)、ブレイドの4名で構成されていました。そこへアベンジャーズなどさまざまキャラクターたちが加わり、最終的にプレイアブルキャラ17名という大所帯になっていきます。
なお最終的なメンバーは、ニコ、マジック、ゴーストライダー、ブレイド、ハンターに加え、アイアンマン、キャプテン・アメリカ、ハルク、キャプテン・マーベル、スカーレット・ウィッチ、ドクター・ストレンジ、ウルヴァリン、ストーム、スパイダーマン、ヴェノム、デッドプール、モービウスとなります。
注目ポイントはやはり、彼らと送る共同生活でしょう。ここが2番目の「最高!」ポイントです。




本作は任務に出てバトルをすることでストーリーを進めるのですが、その合間は拠点となる大聖院で日々を送りながら、周囲を探索したり、仲間たちと交流して友情を育んだり、施設を発展および拡張しながら戦力を整えていきます。そのあたりの詳細は後述するとして、やはりまず「おもしろい!」と感じた共同生活から紹介しましょう。
アベンジャーズが合流してからの大聖院はさまざまな近代設備が取り入れられ、ただのシェアハウスからたちまちアベンジャーズの臨時拠点のような存在へとアップグレードします。もとからあったのは、各人の個室(兵舎)、談話室、バーカウンター、訓練場、図書室、そこへトニー・スタークの臨時ラボ、ドクター・ストレンジの魔法研究室、キャロル・ダンバース(キャプテン・マーベル)が常駐する戦略室などが加わるイメージです。
なお庭園には池もあって、マーベルヒーローたちが水着でくつろぐ姿も!
そこで交流を重ねることでお互いの好感度を上げ(場合によっては下がってしまう!)、特別な衣装などをアンロックしたり各ヒーローを強化したりしていくこととなります。
トランプをしたり、一緒にビデオゲームをしたり、読書クラブに参加したり……。専用SNSの「スーパーリンク」はイベント発生のきっかけになるほか、普段のやり取りでも“ただの人間”としてじゃれあう姿が楽しめます。まさかあのトニー・スタークが、あんなにも怖がりだったなんて!



そもそも大聖院は、魔女裁判で有名なセーラムの、次元の裂け目に存在するような特殊な施設です。院の周囲の広大な土地には、忌まわしい伝説の舞台となったスポットをはじめ、探索すると面白い要素が盛りだくさん。そんな“不気味な立地”にあるということで、夜な夜な人の気配がしたり、鏡が見つめ返してきたりするような怪現象に見舞われるそうです。(トニー談)
トニーは合理的ではないものに拒否反応を示すと言っていましたが、確かにオカルトの聖地セーラム(大聖院)は、どんな怪奇現象が発生しても不思議ではありません。トニーが震え上がるのも無理はないというもの。
ちなみにトニーの吹替えボイスは、MCUでトニーを担当した藤原啓治さんに寄せたキャスティングになっていて、そこも「好き!」となったポイントでした。ちなみにフルボイスです。
そのほかモービウスにスポットを当てたエピソードでは、ヴィランの姿しか描かれないゲーム作品の中では珍しく孤独な側面が掘り下げられていてお気に入りのキャラになったほど。そういった共同生活が本作ならではの「ここ最高!」ポイントでした。

◆プレイアブルキャラのMCU参戦状況をおさらい!
それでは遅ればせながら、各キャラの紹介とMCU参戦状況です。
アイアンマン、キャプテン・アメリカ、ハルク、キャプテン・マーベル、スカーレット・ウィッチ、ドクター・ストレンジ、ウルヴァリン、ストーム、スパイダーマン、ヴェノム、デッドプールはおなじみだと思うので、ニコ・ミノル、マジック、ゴーストライダー、ブレイド、モービウスの5名について紹介しましょう。

まず本作のミッドナイト・サンズでは、最年少ながらリーダーとして活躍するニコ・ミノルについて。
ニコはランナウェイズというチームに所属後、ケアテイカーに拾われてミッドナイト・サンズに加入しました。ランナウェイズとは、親がヴィランという少年少女たちが結成した若手ヒーローチームのこと。そのような家庭環境から逃れた者同士で結成したことから「ランナウェイズ」と命名しました。
ポジションは魔術を扱う「魔法少女」です。ちなみに日系キャラです。最年少ながら気配り上手で、年長者であるブレイドもそんな彼女を評価してチームリーダーを託しました。なお実写作品としてはMCUのドラマシリーズ「ランナウェイズ」(2017年)に登場しています。


イリアナ・ラスプーチンことマジックはコロッサス(X-MEN)の妹であり、テレポート能力を扱うミュータント。メフィストに誘拐され、天国と地獄の間にあるという異空間「リンボ界」に幽閉された過去を持つ孤独な少女です。魔術と剣を扱うことから、本作でもテレポーターの特殊スキルを活かした変則的な戦い方をしました。
実写作品としては、20世紀FOX時代の「X-MEN」シリーズのスピンオフ映画「ニュー・ミュータント」(2020年)に登場。イリアナの所属チーム「ニュー・ミュータンツ」のオリジンを描く作品であると同時に、ホラーテイストの強い特殊な作風が楽しい映画でした。

ゴーストライダーは、2026年のサンディエゴ・コミコンでライアン・ゴズリング主演映画が発表されたばかりの注目キャラ。これまでニコラス・ケイジ主演のソニー・ピクチャーズ映画が2本、ドラマ「エージェント・オブ・シールド」シーズン4にも実写版が登場しました。
しかし同じ“ゴーストライダー”ながら、ニコラス・ケイジ版はジョニー・ブレイズが変身する“初代”ゴーストライダー、ドラマ版はロビー・レイエスが変身する「ゴーストライダーを継承した人物」という別人設定です。大きな違いは“初代”がバイクを駆っていたのに対し、ロビー版はマッスルカーに乗っていること。ただしどちらも復讐の精霊と化した、同じ“地獄の使者”であることに変わりはありません。
本作に登場するのはロビー・レイエスの方で、弟思いの気のいい青年として描かれていました。大聖院にWi-Fiを設定したのも彼の功績。大聖院の近くには彼のガレージもあって、ピーター・パーカーとともに発明クラブのようなサークルを結成しました。

ブレイドはハーフバンパイアとして誕生したバンパイア・ハンターです。誰よりも警戒心が強くハンターに対してもなかなか心を開きませんが、ミッドナイト・サンズの若者たちには全幅の信頼を置いており、彼らの後ろ盾として背中を守っていました。
MCUに参戦予定があるブレイドですが、実写作品と言えば、やはり有名なのがウェズリー・スナイプス主演の同名映画3部作です。2024年公開の「デッドプール&ウルヴァリン」では、マルチバースのブレイドとして約20年ぶりにウェズリー・スナイプスが同役でスクリーンに復帰し、衰えないアクションを魅せてくれました。

モービウスはスパイダーマンの宿敵であり戦友というキャラクターです。実写版は2022年にソニー・ピクチャーズのSSU(ソニー・スパイダーマン・ユニバース)にて登場済み。王道のダークヒーローものであり、ヴァンパイア系のアクションホラー映画として話題になりました。世間的なリアクションはMCUほどではなかったものの、堅実な作りとなっていて筆者的には好きな作品です。
またモービウスは原作のミッドナイト・サンズでリーダーを務めたことがある人物で、もし順調にミッドナイト・サンズの実写化が進んでいれば、いずれ合流したのかな?と思わせてくれる存在であるところもポイントです。
なにしろディズニープラスで配信中の「ウェアウルフ・バイ・ナイト」には、やはり原作版ミッドナイト・サンズの、エルサ・ブラッドストーン、ウェアウルフ・バイ・ナイト、マンシングの3名も登場しており、マーベルスタジオがずっとミッドナイト・サンズをやりたがっていたことは明らかでした。映画「モービウス」はスパイダーマンと同じソニー・ピクチャーズの領域なので簡単には行かないことも考えられますが、それでも夢が広がる映画だったことに変わりはありませんでした。

そのほかサブキャラとして登場するアガサ・ハークネスは、アストラル体で存在する魔女。実写ではドラマ「ワンダヴィジョン」に登場後、単独作「アガサ・オール・アロング」では主役を務めました。そちらもミステリー成分多めでオススメの作品です。

ミッドナイト・サンズの司令塔であるケアテイカーは、ハンターの育ての親であり叔母にあたる存在。実写作品としてはニコラス・ケイジ主演の「ゴーストライダー」に登場しましたが、そちらは先代ゴーストライダー(ジョニー・ブレイズ版の前身となる西部劇キャラ)との兼役だったこともあり、ほぼ名義だけの存在でした。
なお筆者の推しは、ここ最近、知名度が上がりつつあるイリアナ(マジック)です。ひねくれた回答ばかりしていたせいか、「あんたは褒めても素直に受け取ってくれない」とすねられ、ちょっと「申し訳ない……」となりつつ各キャラとの関係構築を楽しみました。

◆やみつきになるバトルシステム
本作の開発を手がけたのは『XCOM』シリーズのFiraxis Games。カードゲームの要素を取り入れたストラテジー系のシミュレーションRPGとなっており、その手触りがやみつきになりました。ここが3番目の「最高!」ポイントです。
バトルでは3人ひと組で出撃した後、手札のカードを切ることで攻撃や各種効果を発動します。おもなアクションはノックバックを利用したビリヤード。ノックバック効果のあるカードを切り、どの敵をどの方向に弾き飛ばすかを決めて攻撃します。
蹴り飛ばしたエネミーが別のエネミーにぶつかってダブルダメージを食らわせたり、障害物にぶつけることで追加ダメージを発生させたり、あるいはノックバック先にいる味方キャラに殴ってもらって連携攻撃につなげたり……。
1ターンごと行動を3回決められるのですが、「敵をノックアウトさせたら行動回数が消費されない」などのカードもあり、手札が続く限り何度も攻撃することが可能です。うまくやれば、1度のターンですべての敵を倒すことも! バトルの目的も「敵を一掃する」「デバイスを回収する」「一般人を救助する」などさまざまあって、パズル感覚で楽しめるというわけです。



また大聖院周辺の探索では、閉ざされた道の解放、コレクションの収集、秘められたストーリーなどもあり、共同生活を送りながらのプレイはやることが多く飽きません。ゲームの難易度も簡単なものから究極レベルのものまで多彩ですし、高難易度にチャレンジしたい人、ストーリーを楽しみたい人、それぞれの力量に合わせた難易度でいつでも変更可能です。
ただバトルするだけではなく交流が楽しめる本作。未体験のかたは、ぜひ12月公開の映画「アベンジャーズ/ドゥームズデイ」前にプレイしてみてください!


『マーベル ミッドナイト・サンズ』は、PC(Steam/Epic Gamesストア)/PS5/Xbox Series X|S向けに発売中です。












