
12月公開予定の「アベンジャーズ:ドゥームズデイ」を心待ちにするファンに、2026年7月、大きな衝撃が走りました。サンディエゴ・コミコンにて「ゴーストライダー」のMCU映画の参戦が発表されて世界中で話題となったのです。
気になる主演はライアン・ゴズリング。自身がゴーストライダーのファンということでマーベル・スタジオ側に熱烈アピールし、それが叶った形です。監督はショーン・レヴィで公開予定は2028年。もともとゴーストライダーは、髑髏フェイスの「復讐の精霊」が、愛車の「ヘルバイク」を復讐の炎で燃やしながら、チェーンで戦うロックなダークヒーローでした。
その見た目はさながらアメコミ版の仮面ライダーです。もっとも仮面ライダー自体、初期案は「スカルマン」と呼ばれる髑髏のヒーローでしたから、なにかと共通点があり日本でもファンが多い作品でした。
8月6日にリリースしたばかりの対戦格闘ゲーム『MARVEL Tōkon: Fighting Souls』にも、ちょうど参戦していたのでご存知の方も多いはず。本稿ではそのゴーストライダーの過去の実写作品とお勧めゲームを紹介しつつキャラクターの魅力に迫りたいと思います。
◆実写映画といえばニコラス・ケイジ版!
ゴーストライダーがマーベルコミックに登場したのは1972年のこと。その後、複数の主人公がさまざまな形でゴーストライダーを継承しました。
もっとも有名なのはジョニー・ブレイズの初代ゴーストライダーでしょう。サーカスのスタントマンだったジョニーは、養父の病を治すためにメフィストと取り引きして“復讐の精霊”ゴーストライダーとなり、地獄の炎を宿した「ヘルバイク」で悪人を粛清していきました。
次に有名なのが2014年にゴーストライダーになったロビー・レイエスです。整備士として弟のゲイブと平穏に暮らしていた彼は、ギャングに襲われたことがきっかけでゴーストライダーになります。特徴は、他のゴーストライダーと違いバイクではなくマッスルカーに乗っていること。もちろんマッスルカーも炎が宿った地獄バージョンです。『MARVEL Tōkon: Fighting Souls』に登場したのもロビー版なので、今はそちらの方がなじみ深い人もいることでしょう。

実写作品はこれまで3本ありますが、そのどちらもジョニー版もしくはレイエス版でした。
2007年に公開した「ゴーストライダー」と、2012年に公開された「ゴーストライダー2」はどちらもニコラス・ケイジが主演したジョニー版。まだMCU参入前の、ソニー・ピクチャーズの映画です。
サム・ライミ監督の「スパイダーマン」(2002年)からはじまったアメコミ映画ブームが下火になった時に公開されたこともあって評判は芳しくありませんでしたが、初の実写作品であり、オリジンを描いた映画として筆者はとても楽しめました。やはりヘルバイクを使ったアクションはゴーストライダーならではであり、チェーンを用いたバトルシーンも独特でおもしろく劇場鑑賞しました。
また終盤に登場する先代ゴーストライダーことファントムライダーも燃えたポイントです。
実は「ゴーストライダー」はもともと別の出版社のコミック作品でしたが、その出版社が倒産したことからマーベルコミックが同作の権利を取得。そこで生まれたのがジョニー版であり、買収前に活躍していた“先代”が、映画にもゲスト登場したカウボーイ版のゴーストライダーだったのです。
ほんの一瞬のシーンではあったものの、並走する2人のゴーストライダーは映画1作目の大きな見どころとしてファンを喜ばせました。

MCUのドラマシリーズ「エージェント・オブ・シールド」(シーズン4)に登場したのはロビー版のゴーストライダーです。当時は単独ドラマ化企画があったことからゲスト出演したのですが、その後、ドラマ企画が頓挫してしまいゲスト出演が唯一のドラマ版となりました。
はたしてライアン・ゴズリングが演じるのはどちらのゴーストライダーなのか? ジョニー版が有力視されていますが、そちらはスパイダーマンと同じソニー・ピクチャーズの領域なので、もしかしたら『MARVEL Tōkon: Fighting Souls』でも推しているロビー版になるかもしれません。

◆『MARVEL ULTIMATE ALLIANCE 3: The Black Order』
それではゴーストライダーが登場したゲームはどうでしょうか。
ゴーストライダーが登場するゲームで現在もプレイ可能といえば、最新作『MARVEL Tōkon: Fighting Souls』か『マーベル ミッドナイト・サンズ』または『MARVEL ULTIMATE ALLIANCE 3: The Black Order』あたりでしょう。
『MARVEL ULTIMATE ALLIANCE 3: The Black Order』(2019年)はTeam NINJAが開発した、ニンテンドースイッチ用のアクションRPGです。プレイアブルキャラはDLCを含むと全52人。その中から4名をチームアップさせ、インフィニティ・ジェムをめぐる壮大なバトルを繰り広げます。(グルートとロケットはひとりでカウント)
映画「アベンジャーズ/エンドゲーム」の公開が2019年ですから、それを意識したようなストーリーでありつつ、当時はMCUではなかったX-MENやファンタスティック・フォーに加え、インヒューマンズも一部登場するという夢のお祭りゲームでした。

プレイヤーは4人のキャラクターを自由に切り替えたり連携技を繰り出したりしながらマップの先へと進み、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」パート、「X-MEN」パート、「インヒューマンズ」パートと、中心となるキャラクターたちを軸にした各章をクリアして、最終的にサノスに挑むこととなります。



登場するゴーストライダーはジョニー・ブレイズ版の初代。弱攻撃と強攻撃でチェーンを振り回しつつ、スキル技の「ヘルサイクル」発動時に限り、ヘルバイクを乗り回すことができます。
1対多数で取り囲まれるケースが多い中、ゴーストライダーで使い勝手が良く感じたのは、炎を宿した鎖を振り回す「ヘルファイアーチェーン」と、3方向に炎を吐く「レイジングインフェルノ」でした。キャラクターを自由に動かしながらエネミーをなぎ倒していくタイプのゲームでゴーストライダーが登場するのは、おそらく今のところ本作のみ。他の「推し」を引き連れながらバトルをする楽しみが味わえます。
なお筆者のお気に入りは回転パンチが強いミズ・マーベル。パートナーには、コスチュームがきわどいサイロック(X-MEN)、見た目がかわいいクリスタル(インヒューマンズ)、動きがどことなくセクシーなスパイダー・グウェン(スパイダーバース)あたりをよく選びます。




◆『マーベル ミッドナイト・サンズ』
『マーベル ミッドナイト・サンズ』は『XCOM』シリーズを開発したFiraxis Gamesによる2023年のストラテジーSRPGです。カードゲームの要素のある独特のバトルシステムがやみつきになるタイトルでした。




プレイヤーは300年の眠りから覚めた伝説のヒーロー「ハンター」となり、マーベルのオカルト系チーム「ミッドナイト・サンズ」と、それに合流したアベンジャーズほか総勢17名のキャラクターとともにラスボスである悪魔の女王リリスに立ち向かうことになります。

特筆すべきはまず、主人公が既存のマーベルキャラではなくプレイヤー自身だということ。見た目や性別に加え、ヒーロー衣装もいくつかある中から選べたりカラーパレットを自由に選択したりすることができます。プレイヤーはそのオリジナルキャラを操作し、拠点となる大聖院を歩き回ったり周辺地域を探索したりしつつ、バトルの受注でストーリーを進めていくのです。

また前述したバトルシステムも特徴的です。たとえば手札から攻撃手段を選んだ後、その攻撃対象をノックバックさせて他のエネミーにぶつけるなどして連鎖的にヒットさせていきます。つまりビリヤードの要領でエネミーをダウンさせていくわけです。
交代制のターンバトルなのですが、自分のターンで取れる行動は3回まで。しかしカードの中には、一定条件で行動回数が1回戻ってくるものもあり、うまく攻撃を連鎖していけば1回のターンで相手を全滅させることも可能に。そのあたりのパズル要素がやみつきになる部分でした。
また任務以外は、基本的に拠点となる大聖院で過ごすのですが、共同生活を送るヒーローたちは、ビデオゲームに興じたり、バーカウンターでくつろいだり、読書クラブの集まりでディスカッションしたりして、知られざるプライベートもたっぷり楽しませてくれます。その交流部分が本作の“もうひとつの醍醐味”となっていました。


本作に登場するゴーストライダーは、もともとミッドナイト・サンズとして活動していた若手ヒーロー4人組のひとり「ロビー・レイエス」です。少なくとも築300年は経っているだろう大聖院にWi-Fiを設置してチームメンバーのニコ・ミノルやイリアナ・ラスプーチンを喜ばせたり、チームに加わったピーター・パーカーとも打ち解けてサークル活動をはじめたりしました。

マーベルコミックのゲームとしては珍しくキャラクターとの交流に重点を置いており、ヒーローではない素のロビーの魅力が伝わってくるのもオススメしたいポイントでした。

いかがですか? サンディエゴ・コミコンでゴーストライダーに興味を持った人に対しては、実写映画も良いですが、やはりプレイ体験という何物にも代えがたい楽しみが味わえるゲームタイトルをオススメしたいところ。『マーベル ミッドナイト・サンズ』についてはミッドナイト・サンズの実写化も予定されていると噂されていますから、ここで新たな「推し」を見つけるとともにゴースライダーに触れてみてはいかがでしょうか。














