ソニー・インタラクティブエンタテインメント(以下、SIE)は2026年7月、「2028年1月をもってPlayStationコンソール向け新作ゲームのディスク生産を終了」すると発表し、全世界で大きな話題を呼んでいます。
何を隠そう、今なおゲームは極力パッケージで購入している「まだパッケージ版買っているライター」である筆者も「ついに来たか」と発表を受け止めましたが、やっぱり寂しいものは寂しいと言わざるを得ません。
不安になった筆者は、周囲の同じような人々はどんな心境でその変化を受け止めようとしているのかと、Game*Sparkライター陣から「まだパッケージ版買っているライター」を募り、座談会を実施することに。
パッケージを愛する3名のライターが廃止の是非を問うたりはせず、しみじみ、そしてゆるゆると思い出トークに花を咲かせながらパッケージの魅力と「これから」について考えました。
我々は何故パッケージ版を買い続けるのか
ハル飯田:発起人のハル飯田と申します。今日はお集まりいただきありがとうございます。
自分は子供の頃からコンシューマゲーム中心だったこともあり、パッケージ版をやめるタイミングもなく今まで生きてきました。ついにPSコンソールではパッケージが出なくなると聞いて不安になり、皆さんとの座談会で気持ちを整理していきたいと思っています。まずは、簡単な自己紹介をお願いします。
タカロク:タカロクと申します。普段はゲーム会社でシナリオライターとして雇っていただいている身ですので、好きなゲームもストーリーが面白い作品ならなんでも、という感じですね。
私も幼い頃からファミコン、スーパーファミコンのパッケージを買って育ったので、SIEさんの発表には「うーん、時代だな」とショックも感じていまして、ここで思い出話をさせていただければと。
Skollfang:Skollfang(スコルファング)です。好きなゲームは“大作系”と言いますか、『ファイナルファンタジー(以下、FF)』シリーズなど、国内主要メーカーのビッグタイトルが好きで、パッケージもそういった作品を中心に集めています。

ハル飯田:今回は、この3人でパッケージの魅力や思い出を語らっていきたいと思います。まずは、この便利なDL版全盛期に「なぜまだパッケージ版を買いたいのか」をテーマに、その魅力を紐解いていきましょう。
自分は「何もかも物理版派だから」未だにDL版に移行できないのかなとも思っていたのですが、昨年から漫画を電子書籍で買うようになったら、便利すぎてもう戻れなくなりました。ただ、それでもゲームはまだパッケージが欲しいと思えるので、独特の良さがあるんですよね。
タカロク:私も紙の本は好きなんですが、漫画は電子に移行しています。同じく置く場所の限界が来ていて、特に漫画は100巻を超えちゃう作品もあるから仕方ないのかなと。
自分でもはっきりとした違いまでは言語化できませんが、ゲームは何十巻、何百巻と続く訳ではないから、まだパッケージを買いたいと思える要素もあるかもしれません。
Skollfang:自分は発売前から楽しみにしているものは必ずパッケージで買って、後からチェックする作品はDL版を買うという使い分けをしています。セールも含めてデジタルの方に利があるのは間違いないんですけれど、パッケージはやっぱり入手するまでの過程で思い入れも醸成されるのが魅力ですよね。
ショップに行く時間をちゃんと作って、買って帰ってきて、身の回りを片付けて「よし起動」っていうワクワクを高めていく流れがありますし、自分としてはそこも大作タイトルを嗜む上でのひとつの要素になっています。
ハル飯田:パッケージそのものだけではなく、購入する過程までも魅力に入っているという考え方ですね。
Skollfang:かつては『ドラゴンクエスト』の発売日にゲームショップに行列ができたというエピソードも有名ですが、あれには一度参加してみたかったですね。
ハル飯田:私は通販を多用するようになって、その過程は少し薄まってしまったなと感じます。単純に収集欲が満たされるのも嬉しいですが、皆さんはゲーム以外で何か収集しているものってありますか?
Skollfang:ゲーム関連ではありますが、サウンドトラックですね。自分の中で20年、30年、一生と溜めていくライブラリーとしては「聞けなくなる」可能性があるため、デジタル配布はやはりデメリットだと思って、物理で集めています。

ハル飯田:やはり物理媒体の「所有」は強みですよね。DL版しかリリースされないゲームもありますし、その便利さもよく分かるのですが、パッケージ版を買う理由を「所有」や「収集癖」だけで終わらせてしまうのも勿体ない気がします。
タカロク:ゲームを開発する側の人間としては、パッケージ版はある意味で墓標と言えるくらい特別なものなんですよね。エンドロールに自分の名前が載っているゲームソフトは「自分の生きた証」と言いますか、それくらい特別な思い入れがあります。
ハル飯田:開発側でもある方の意見は貴重ですね。
タカロク:あと、私はパッケージで買ったゲームでも面白ければ、お布施感覚でDL版を追加購入することもあります。これは最近の「推しに課金する」文化に近いと思うんですが、気に入ったゲームに対してもっとお金を払いたい気持ちがあって。特にインディーズとかはそうですね。
ハル飯田:なるほど。僕も時には「配信で全編見た」ゲームが生まれてしまうことがあり、それが面白かった場合にはお礼の気持ちを込めてソフトを買っているのですが、DL版セールの時が多いです。ちょっとタカロクさんのケースとイコールではないんですが(笑)。
タカロク:そのケースも分かります。DL版の手軽さや便利さには私たちもお世話になっていますね。
パッケージだからこそ持つ魅力











