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【TGS2014】『モンケン』スタッフによる新しい挑戦

ゲーム業界のベテランたちがクラウドファンディングに挑戦したことで話題になった『モンケン』。200万円の目標支援額を達成するもその後の制作は難航していました。TGS2014のインディーゲームコーナーでは、『モンケン』の最新版とともに新たなゲームが公開されています。

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ゲーム業界のベテランたちがクラウドファンディングに挑戦したことで話題になった『モンケン』。200万円の目標支援額を達成するもその後の制作は難航していました。TGS2014のインディーゲームコーナーでは、『モンケン』の最新版とともに新たなゲームが公開されています。

『水没都市』と名付けられた作品は、Oculus Rift向けのタイトル。プレイヤーはゴーグルのようにHMDをかぶり、水没した都市の中を散策します。3つのボールを探すという簡単な目的はあるものの、自由に海を探索するのが一番の特徴になっています。海上と海中では重力や移動の挙動が異なり、実際に海の中で移動している感じがします。誰一人いない海底都市は不気味さと崇高さが入り混じり、不思議と癒やされてきます。


今回、本作の開発グループに簡単なインタビューを行いました。『モンケン』を手がけてきたデザイナーの飯田和敏氏、サウンドの中村隆之氏、イラストレーターの納口龍司氏といういつものメンバーに加え、プログラマーとして島田卓也氏が参加しております。

◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆

――まず今回の出展品について教えて下さい。

中村:『水没都市』と『モンケン』です。

――『モンケン』はこれで完成ということですか?

中村:まだベータ版です。

飯田:完全な完成はないです!ガウディの建築みたいなもので……。

中村:それは誤解が生じる(笑)。予定としては今回は無料でWebで遊べるベータ版を出しました。これでいろいろ問題点を指摘してもらい、さらにアイデアをつのり、完成したものをスマートフォンでリリースします。

飯田:それで今回のイチオシはこっちの『水没都市』。

――なるほど。では『水没都市』について簡単に説明してください。

飯田:簡単にいうと「さぶーん」。

――(笑)。これはOculus Rift向け何ですか?

飯田:Oculus Riftオンリーですね。もともとは島田さんが趣味で作っていたものです。

中村:OpenStreetMap(OSM)という地図データのオープンソースがあるんです。そのオープンソースからUnityにデータを引っ張ってきて、ステージを構築するというシステムを島田さんが作ったんです。

飯田:それを僕がある人から知って、そんな面白いものならゲームにしようじゃないかと。

――島田さんはもともとプログラマーなのですか?

島田:プログラマーなんてとても言えないですね。本業では日本科学未来館の展示などを作っています。

中村:今回のチームは日本科学未来館の常設展示「アナグラのうた」を作ったメンバーなんです。

――水没というアイデアはいつ出てきたんですか?

飯田:思想的な話になるんですが、OSMはグーグルのような私企業がビッグデータで独占していることへのカウンターなんです。僕はカウンターには無条件で乗っちゃうクセがあるんで(笑)、それは応援したい。一方ではグーグルが提供しているIngresにドはまりしているんですけど。そのOSMをもっとオープンにして多くの人に知ってもらうために、コンテンツとして面白いものを作ろうと思っていたのです。

なぜ水没にしたかというと、海外線の描画が今のやり方だと難しいんです。実際には潮の満ち引きで変貌するし、複雑な地形でもあるし、誰が計測してどう保管するかが問題になるのです。いちおうブーリアンやフラクタルを利用して擬似的な海岸線を作ることはできるにはできるんですが、でもそれは違うだろうと。リアルなデータをリアルに出すのがOSMで、そこで補完するのはあんまりイケてないよな。では全部沈めてしまったら海岸線を書かなくてもいいんじゃないかと!

島田:「それだ!」って感じでした(笑)。

中村:あとは飯田さんが海行かないのに海が好きだというのもあります。

飯田:さんざん海のゲーム作ってきた男だから(笑)。

――納口さんはビジュアルを担当しているのですか?

納口:ほんのおかずですよ。ビルのテクスチャをちょっと書いているだけです。

中村:今回は納口さんのブースの絵が一番すごいですね。これは今日来て描いたものですが、海外の方はよく写真を撮っていきます。


――中村さんは当然、サウンドを担当しているんですね。

中村:そうですね。水の中の音をちょっと変えたりしています。

納口:水に沈めたのは大成功ですね。

――それだけで世界ががらっとかわりますからね。

飯田:世界が3つあるように感じます。Oculus Riftをかぶる前とその後、それから水の中。その3ステップでより深いところにイけるという感じ。

――Oculus Riftのゲームの中でもけっこう不思議な感触がしますよね。

飯田:まったり系なんですよ。まったりダウナー系の電子ドラッグを目指しています(笑。

中村:また書きにくいことを言う(笑)。

――今回はデモということですが、今後はどういう展開にしていく予定ですか?

飯田:ひとつはOSMのことを周知するために、このOSMのシステムをUnityのアセットストアで無料で公開します。みんなに自由に使ってもらいたい。シューティングゲームの背景とかでも利用できます。

中村:FPSでもステージとして利用できますね。

飯田:そういう形で無料で使ってもらいたい。相変わらず収益のこと考えてないんですが(笑)。

納口:今日プレイして思ったのは、水嫌いの人に克服してもらうツールとしてはどうかな。本当の水なら怖いけど、慣れるんじゃないかなと。

――まだまだいろいろな可能性があるということですね。

飯田:最終的な僕の夢はHMDをスキューバのゴーグルに見立てて、水着の女の子に装着してもらいたい。水着の女の子がOculus Riftをつけてゲームで遊んでいる風景が見たいんです。

中村:今日プレイした人も結構面白い姿勢やポーズになっていましたね。海で泳いでいるような格好とか。

飯田:みんな異なった反応するから面白いよね。ぜひとも体験してみてほしいです。
《Shin Imai》

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