ネクソンが考えるインディー投資戦略、必要なのは「独創的で面白いゲーム」―TIFパネルレポ | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

ハードコアゲーマーのためのWebメディア

ネクソンが考えるインディー投資戦略、必要なのは「独創的で面白いゲーム」―TIFパネルレポ

秋葉原UDXで開催されたインディーゲームイベント「東京インディーフェス 2015」。ゴールドスポンサーとしてブース出展しているネクソンは、インディースタジオやベンチャー企業を対象としたパブリッシング及び投資戦略を説明するパネルディスカッションを実施。

ニュース ゲーム業界
ネクソンが考えるインディー投資戦略、必要なのは「独創的で面白いゲーム」―TIFパネルレポ
  • ネクソンが考えるインディー投資戦略、必要なのは「独創的で面白いゲーム」―TIFパネルレポ
  • ネクソンが考えるインディー投資戦略、必要なのは「独創的で面白いゲーム」―TIFパネルレポ
  • ネクソンが考えるインディー投資戦略、必要なのは「独創的で面白いゲーム」―TIFパネルレポ
  • ネクソンが考えるインディー投資戦略、必要なのは「独創的で面白いゲーム」―TIFパネルレポ
  • ネクソンが考えるインディー投資戦略、必要なのは「独創的で面白いゲーム」―TIFパネルレポ
  • ネクソンが考えるインディー投資戦略、必要なのは「独創的で面白いゲーム」―TIFパネルレポ
  • ネクソンが考えるインディー投資戦略、必要なのは「独創的で面白いゲーム」―TIFパネルレポ
  • ネクソンが考えるインディー投資戦略、必要なのは「独創的で面白いゲーム」―TIFパネルレポ

ネクソン経営企画室長 熊谷峻平氏

2015年5月8日~5月10日かけて、秋葉原UDXで開催されたインディーゲームイベント「東京インディーフェス 2015(TIF 2015)」。インディーデベロッパーのタイトル出展だけでなく、ハードメーカー、ミドルウェアメーカー、パブリッシャーなど業界関係者によるパネルセッションを通して、国内インディーゲーム市場の未来を見据えた議論や交流が活発に行われました。

TIFにゴールドスポンサーとしてブース出展しているネクソン(Nexon)は、イベント初日、インディースタジオやベンチャー企業を対象としたパブリッシング及び投資戦略を説明するパネルディスカッションを実施。オンラインゲーム事業の大手として知られる同社が、インディーゲームシーンにどう関わろうとしているのか、注目していた関係者も少なくないはずです。

■ オンラインゲーム・F2Pの老舗、時代に合わせてシフト

まずは経営企画室長の熊谷峻平氏による、簡単な会社説明から。1994年に設立されたネクソンは、アジア市場を中心に、長年にわたりPC向けオンラインゲーム事業に携わり、とりわけFree-to-Play(基本プレイ無料)モデルのノウハウや運営に関しては業界をリードしていると自負しています。ひとつのタイトルを息長く運営しているのも特徴で、なかには20年近くサービスが継続しているタイトルもあるといいます。


業界の流れにあわせて最近ではスマホタイトルにも注力していて、全体収益の20%にまで成長。これまでメインターゲットだった中国・韓国市場だけでなく、日本・欧米のゲームメーカーとのパートナーシップやM&Aを通じて、グローバルなタイトル展開へとシフトしています。2012年のgloops買収、2014年のクリフ・ブレジンスキーBoss Key Productionとのパートナーシップが記憶に新しいところ。特に米国市場ではモバイル向け開発を行う新鋭スタジオと積極的にタッグを組んでいます。

■ 韓国ではインディーデベロッパーにオフィスを提供

さて、気になるインディーデベロッパーの支援について、運用本部長をつとめる朴慶桓(パク・キョンファン)氏がいくつかの事例を紹介。韓国のネクソンでは、インディーデベロッパーやベンチャー企業が入居可能な、NPC(ネクソン&パートナーセンター)と呼ばれるインキュベーションオフィススペースを提供。入居費用はネクソン側が負担し、クラウドなどの設備も利用できるそうです。


2012年からスタートしたNPC。現在韓国で3箇所が存在

朴氏によると、このNPCによるサポートは、かつてはネクソンもベンチャー企業としてスタートし、従業員がいっしょに仕事できるスペースや設備の重要性を理解しているため、導入に至ったのだとか。残念ながら現段階では韓国でしか導入事例がないものの、将来的に日本のインディーデベロッパーへの提供も望まれるところです。

■ モバイル事業の取り組み、必要なのは“質の高いゲーム”

モバイル事業部長 金奉石(キム・ボンソク)氏からは、スマホ用タイトルのパブリッシング事例が挙げられました。韓国をはじめとする海外産のスマホゲームが日本のストアで成功するのは困難な中、同社はローカライズ面のノウハウをいかし、それまであまり定着していなかったアクションRPGというジャンルで『ソウルスラッシュサガ』を成功に導きます。


左: モバイル部長 金奉石氏 / 右: 運用本部長 朴慶桓氏

さらに、日本のキャラクターIPを活用したゲーム開発においても、日本市場だけをターゲットにした『クレヨンしんちゃん 夢みる!カスカベ大合戦』、動物園RPG『けものフレンズ』のケロロ軍曹コラボといった、ユニークな事例が紹介。

こうしたモバイルタイトルのパブリッシングについても、パートナーシップ/M&Aの対象に選ぶタイトルについても、ネクソンが最も重要視するのは、ゲームとしての「クオリティーの高さ」「面白さ」「ユニークさ」だと朴慶桓氏は説明。日本のインディーデベロッパーに向けて、本当に面白いゲームを世界に向けて配信したいなら、ネクソンとチームを組んでいっしょに仕事をさせてください、などとメッセージを送りました。



TIFのネクソンブースに展示されたモバイル新作タイトル

余談ですが、講演後の質疑応答で、最近話題になった任天堂とDeNAの資本・業務提携について意見を求められた熊谷氏。「他社の契約内容にはコメントできない」とした上で、いちユーザーとしては非常に興味がある、伝統的なコンソールメーカーとのビジネスアライアンスという意味ではスマホ版『FFXI』でネクソンにも前例があると述べていました。
《Rio Tani》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめの記事

特集

ニュース アクセスランキング

  1. 【PC版無料配布開始】マルチプレイパーティゲーム『Jackboxパーティーパック 4』&探偵ADV『The Darkside Detective』Epic  Gamesストアにて12月11日まで

    【PC版無料配布開始】マルチプレイパーティゲーム『Jackboxパーティーパック 4』&探偵ADV『The Darkside Detective』Epic Gamesストアにて12月11日まで

  2. 全て最安値を更新!『風来のシレン6』3,000円、『DREDGE』1,028円、STG『コットン』シリーズ2作品が各214円に【eショップのお勧めセール】

    全て最安値を更新!『風来のシレン6』3,000円、『DREDGE』1,028円、STG『コットン』シリーズ2作品が各214円に【eショップのお勧めセール】

  3. Steam“AI使用ラベル”巡り業界意見真っ二つ―Epic GamesのCEOティム・スウィーニー氏ら削除主張にValveスタッフ“食品成分表示”なぞらえ反論

    Steam“AI使用ラベル”巡り業界意見真っ二つ―Epic GamesのCEOティム・スウィーニー氏ら削除主張にValveスタッフ“食品成分表示”なぞらえ反論

  4. 「ハラスメント行為に対する声明」を発表―RTA in Japan運営、今後は報告手順の整備や体制を強化する方針

  5. 存続の瀬戸際か…『ショベルナイト』開発元、6年かけた新作延期し資金も使い果たした状況

  6. 『Mouthwashing』『Core Keeper』など日本語対応高評価ゲーム15本が入手できるチャリティバンドル販売中!

  7. 年6万円が年320万円以上に…1人で使うなら年間費用「53倍以上」の衝撃、有名フォントの商用ゲーム組み込み向けライセンス更新終了に大きな波紋―見慣れたゲームの見た目変わるかも

  8. 「にゃるら氏を外さないとアニメを中止する」『NEEDY GIRL OVERDOSE』アニメ発表直前にプロモーションから外されたにゃるら氏が声明【UPDATE】

  9. Valveの新型PC「Steam Machine」価格はいくらになる?部品コストから将来性まで徹底分析

  10. Netflix、ワーナー・ブラザース買収に向け独占交渉へ。『ホグワーツ・レガシー』や『バットマン アーカム』シリーズなどのIPがNetflix傘下となる可能性

アクセスランキングをもっと見る

page top