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【E3 2016】『ウォッチドッグス2』は現実の社会問題への提議―開発者インタビュー

北米発売が11月15日に決定したUbisoft Entertainmentのシリーズ新作『Watch Dogs 2』。米ロサンゼルスで開催されたE3会場にて、前作に引き続きクリエイティブ・ディレクターを務めるJonathan Morin氏に本作の見どころについてうかがってきました。

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北米発売が11月15日に決定したUbisoft Entertainmentのシリーズ新作『Watch Dogs 2(ウォッチドッグス2)』。米ロサンゼルスで開催されたE3会場にて、前作に引き続きクリエイティブ・ディレクターを務めるUbiモントリオールのJonathan Morin氏に本作の見どころをうかがってきました。

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――前作との違いについて。

Jonathan Morin氏(以下Morin): 『Watch Dogs 2』の開発がスタートしたときに、私たちがまず考えたのが舞台となる都市を変えることでした。登場人物や車による移動という要素が活かせるのがサンフランシスコだったのです。現地を取材して、人種差別をはじめとしたサンフランシスコの社会問題を取り入れることにしました。このゲームは実際の問題への提議となっているのです。主人公のマーカスは、都市の再開発に伴う不公平な裁判によってサンフランシスコの先にあるオークランドへと移住を強いられています。彼はプログラミングをマスターし、ハッカー集団「DEDSEC(デッドセック)」として社会の不条理と戦っていくことになります。


――なぜアフリカ系アメリカ人の若者を主人公に?

Morin: 私たちがサンフランシスコを調べていく中で知ったのが、再開発によってオークランドに追いやられたほとんどがアフリカ系アメリカ人コミュニティだったことです。それを参考にキャラクターを作り上げていきました。

――トレーラーでは最近の若者文化や最新技術が多く登場しているようですが。

Morin: サンフランシスコのベイエリア自体が最先端テクノロジーそのものだからです。私たちゲーム開発者にとってもなくてはならないものばかりです。感情的な陽動を行うソーシャルメディア、AIの向上、犯罪のプロファイリングといった最先端技術の多くを『Watch Dogs 2』では参考にしてます。また、前作は「監視」がテーマでしたが、今作では「ビッグデータ」に焦点を当てています。企業のビッグデータは私たちが生きる上でいつ分析されどのような影響を与えているのか。DEDSECはそれらの技術に隠された真実を暴き、白日の下に晒すことを目的に動いているのです。


――DEDSECは前作にも登場していましたよね。

Morin: DEDSECというグループは、ハッキングカルチャーの象徴です。マーカスや他のキャラクターは皆、個人的な理由からグループに参加しています。例えばフリンジというキャラクターは芸術と理想のためにあるシステムを破壊することに躍起になっていたりと。また、グループの仲間との話し合いを通してシナジー(相乗効果)を作り出すことが、ゲームのストーリーを進める上で重要な要素となってきます。新しいエリアに進んだり、新しい能力を得るためにはDEDSECと組織的に協力しあう必要があります。

――オンラインCo-opはどのようなシステムになるのでしょう。

Morin: この要素についてはゲームの世界で不自然なものにならないように、通常のゲームモードから他のプレイヤーの元にボタンひとつでシームレスに移動し、ミッションを開始することができます。特殊なミッションでは、1人でもプレイできますが難易度がぐんと上がってしまうので仲間と挑むのがベストですね。重要なミッションを仲間と一緒にクリアしたなら、単独で同じ内容のミッションを受ける必要はないので時間を無駄にすることもありません。


――今作には多くの衣服が登場しますがDLCとして展開されるのでしょうか。また、有料DLCの計画はあるのでしょうか。

Morin: 基本的にはゲームの中で完結できるようになっていますが、DLCの計画はあります。有料コンテンツについては計画はしていません。

――DEDSECが開発したスマホアプリのスクリーンは非常にカッコいいデザインですが、どのような使い方がされるのでしょうか。

Morin: 主に、クエストのログやアビリティ等のステータス管理、DEDSECの支持者がわかるようになっています。

――実際のスマホで使えるコンパニオンアプリとしてリリースする予定はあるのでしょうか。

Morin: 残念ながらその計画はないですね。

――本日はありがとうございました。

『Watch Dogs 2』は、PS4/Xbox One/PCで北米では11月15日に発売予定、国内の発売日は未定です。
《Daisuke Sato》
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