このイベントは今回で4回目を迎え、イベント名が「BRAVE&BOLD」と正式に付けられた。ライブペイントを披露することがメインだったが、2016年は様々なジャンルのアーティストが競演する内容になっている。前売り券は完売し、開場前から当日券の列が並んでいた。
会場に入ると、ライブペイント用のステージと、それぞれの作家のブースが並んでいた。ブースは14つあり、21人の漫画家、イラストレーター、アニメーターたちが集まった。それぞれのブースでは作家が書籍や同人誌、生原稿、色紙などを販売したり、その場でコミッションやスケッチも行っていた。日本でも広まりつつある「コミッション」だが、これは作家に金銭を支払って依頼し、イラストを描いてもらうことである。そのため、長い列ができるブースや、一時間たたないうちに既に予約が埋まっている人もいた。
今回のイベントでは、海外からは『Uncanny X-men』を執筆しているカナダのケン・ラッシュリーをはじめ、スペインからラファ・サンドバル、デビッド・バルデオン、インドネシアからサミ・バスリ、バーナビー・バゲンダ、アメリカからマット・フランク、アダム・ミリチェヴィッチ、台湾から常勝が参加している。日本からは針生謙一、西川伸司、西位輝実、平林知子、桃桃子、有田満弘、館尾冽、SEN、姫川明輝、佐々木淳子、米良春威 a.k.a. 白井影二、横田守、羽山淳一が参加した。アメコミ作家はもちろん、イラストレーターやアニメーター、漫画家など色々なジャンルの作家が集まり、見ているだけで楽しい空間が広がっていた。
ブースではほとんどの人がイラストを描いていたが、その描き方やスピードなどに驚いた。人によっては、下書きをせず最初からペンを入れたり、色を先行で塗ったり、その塗り方や影の付け方も様々だ。特に驚いたのは、『ゴジラ』のデザインワークなどに数多く参加している西川伸司さんの描くスピードだった。下絵もなくゴジラや怪獣が描かれる様子は魔法のようで、頼んだ人も自分の注文したキャラクターが出来ていく様子をじっと見つめていた。どこのブースでもそれは同じだ。そして完成したイラストを受け取って、嬉しそうに御礼を言う姿も印象的だった。
会場は常に盛況で、回っていると作家同士の交流も目に付いた。他にはイラストを受け取る時に手が震えてしまっているファンも見かけた。ファンと作家の交流のある貴重なイベントだと感じた。次回の開催も決定し、2017年のゴールデンウィークを予定しているそうだ。今後のこうしたイベントの動きにも注目したい。
プロが集結「BRAVE&BOLD」漫画家、アニメーター、イラストレーターたちの夢の空間
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