過去のシリーズの設定を見直して仕切り直す“リブート”が多くなったのは2010年前後からで、『Prince of Persia』、『Medal of Honor』、『Mortal Kombat』などが登場。そして『Tomb Raider』のヒットによって、次々とリブートが始まります。以降、『XCOM: Enemy Unknown』、『SimCity』、『Killer Instinct』、『DmC: Devil May Cry』、『Thief』、『Need for Speed』、『STAR WARS Battlefront』、『Mirror's Edge Catalyst』、『DOOM』といったリブートが行われました。
リブートの成功例『Tomb Raider』
これらの中ではリブートが成功して新たなシリーズに繋がったものもあれば、ファンに受け入れられなかったものもあります。長年のファンが喜ぶだけでなく、新たなファンも獲得するには開発側のセンスも問われますね。
様々な問題でユーザーから批判を受けてしまったリブート版『SimCity』
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オープンワールドサバイバルゲームはゾンビサバイバルゲームを発展させた『DayZ』(Mod版)の登場によって2012年頃からブームに火がつき、その後は『Don't Starve』、『State of Decay』(発表自体は2011年)、『Rust』、『Unturned』、『ARK: Survival Evolved』、『No Man's Sky』など多種多様なゲームが乱立しました。
『Arma 2』のModとして登場した『DayZ』
毎月3~4本はリリースされているような気もするオープンワールドサバイバルゲームですが、こちらもサンドボックスゲームと同様に早期アクセスが多く、そのクオリティも玉石混交。数あるゲームの中から自分にあったものを探すのがある種の楽しみかもしれません。
色々な意味で注目を集めた『No Man's Sky』
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e-Sportsの歴史は古く、海外では大きな大会が何度も開催されていますが、ここ数年で認知度がより高まってきたのではないでしょうか。最近はゲーム自体にe-Sports向けの機能が搭載されることも増えてきました。
『オーバーウォッチ』公式eスポーツリーグ「オーバーウォッチリーグ」
また、『Overwatch』、『Battleborn』、『Paladins』、『Paragon』、『Battlerite』など、e-Sportsでは定番のMOBAジャンルの要素を取り入れたアクション寄りのゲームも増えてきており、プレイヤー層の拡大が進められています。
『オーバーウォッチ』ともよく比較される『Paladins』
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ゲームジャンルの中でシミュレーターといえば現実の現象や物体の動作などを再現するものですが、2013年に『Surgeon Simulator 2013』がリリースされたことで定義が曖昧に。同作は手術シミュレーターを謳っているものの、その手順は明らかに非現実的でゲーマーに「シミュレーターとは一体なんだろう」という疑問を抱かせました。そして、2014年の『Goat Simulator』の登場で、シミュレーターの定義は一変してしまいました。
ジャンルの定義を変えた『Goat Simulator』
より柔軟で自由な発想が可能になったシミュレーションジャンルでは、『Farming Simulator』、『Euro Truck Simulator/American Truck Simulator』、『グランツーリスモ』、『Forza Motorsport』といった正統派だけでなく、『Mountain』や『I am Bread』のようにお馬鹿なもの、『Papers, Please』や『Car Mechanic Simulator』のように対象ユーザーをより絞ったものなど、様々なタイプのゲームが面白い形で進化を続けています。今後はVRとの融合でさらに面白くなるのではないでしょうか。
そのアイデアと表現で世界を驚かせた入国審査シム『Papers, Please』
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2012年、若干19歳のパーマー・ラッキー氏が開発したVRヘッドセット「Oculus Rift」が、Kickstarterで240万ドルを集めたことでVRブームが始まりました。これまで非常に高価で職業訓練やアミューズメント施設での利用が中心だったVRが個人でも手が届くようになったことは非常に衝撃で、Valveやソニーを含む多くの企業がVRに参入することとなります。
近年のVRブームはここから始まった
今現在ブームの真っ只中で技術の進化も相まってVRの可能性はますます広がっており、ゲーム業界に与える影響は多大なものとなるでしょう。
VRヘッドセットの次なる目標はワイヤレス化
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いかがでしたでしょうか。こうして並べてみるといくつかのブームは繋がりが見えてきます。また、多くの人や企業がブームに乗っかるほど新たな発想が生まれやすくなるということで、今後も様々なブームを期待しましょう。