気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Fireproof Games開発、PC向けに11月13日リリースされた脱出パズルアドベンチャー『The Room Three』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、洋館からの脱出を図るパズルアドベンチャー。『Room』シリーズ3作目として2015年にモバイル版がリリースされ、満を辞してのPC版登場となります。プレイヤーは孤島の洋館から脱出するため、謎の人物から出される様々なパズルを解かなくてはいけません。記事執筆時点では日本語未対応。
『The Room Three』は620円で配信中。
――まずは自己紹介をお願いします。
Barry Meade氏(以下Meade氏):Fireproof GamesでディレクターをしているBarry Meadeです。私たちはモバイル/PC/スイッチ向けのゲームシリーズ『The Room』を開発しています。イギリス・ギルフォードを拠点とする小さなインディーゲーム会社で、私たちのチームはこれまで15年以上にわたってゲーム開発を行なってきました。ゲーム開発で生計を立てられるということをとても幸運に感じています。
――本作の開発はいつどのようにして始まったのでしょうか?
Meade氏:『The Room』シリーズはこれまでに4作出ています。一作目は2012年に発売され、これはスマートフォンのタッチスクリーンを活用するものを作りたかったためです。中国や日本文化で有名なパズル箱(秘密箱)をデジタルで新たに創り出したいと思い、3Dの箱のピースをタッチスクリーンで動かすというものになりました。開発が進むにつれ箱はどんどん複雑になっていき、ロック、キー、からくり、歯車などと言った、リアルな物理演算で作動するものが追加されていきました。そして、私たちは『バイオハザード』のような不気味なゲームが大好きなので、似たようなミステリアスな雰囲気を採用することとなりました。
――本作の特徴を教えてください。
Meade氏:本作において多くのプレイヤーの方に気に入っていただけている点は、そのパズルと雰囲気です。全ての『Room』作品はプレイヤーがシンプルなものを開けるところから始まります。そしてそれがより複雑なものやパズルに繋がっていくのです。プレイヤーは古い館のような大きな空間を動き回ることとなり、パズルを一つ一つ解いていくことで、ミステリーを一つ一つ解明していくことになります。プレイヤーの皆さんには私たちの作り出す世界に入り込んでいただきたいので、面白くありながらも不気味な雰囲気を作り出すように努力しています。
――本作が影響を受けた作品はありますか?
Meade氏:直接的に影響を受けているものはありませんが、H・ P・ラヴクラフトのホラー小説や、一般的なゲーム、音楽、映画から影響を受けています。プレイヤーの方からはよく本作を「『バイオハザード』と『MYST』のミックスみたい」という声を聞きます。本作における緊張感とワクワク感を実現するため、そして奇妙なものやデザインを作り出すため、たくさんのホラー映画を参考にしています。プレイヤーの皆さんとも、私たちのこう言ったものへの愛を共有できればいいなと思います。
――本作の日本語対応予定はありますか?
Meade氏:申し訳ございません。PC版は日本語に対応しておりません。これはSteamでのみ販売していることに起因しており、主なマーケットが欧米だからです。将来的にこの状況が変わる可能性もありますが、現時点で予定はありません。お力になれず、申し訳ありません。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Meade氏:クリエイターとして、日本の皆さんへの一番のメッセージは私たちの作品そのものでしょうから、ぜひ遊んでいただき、楽しんでいただければ嬉しいです。そしてぜひ感想を聞かせてください!ゲームというのは人々や国々がそれぞれの違い、そして人間としての同一性を共有する方法の一つです。ゲームはすべての人に通用する文化だと思っていますし、音楽と同様、同じものを誰もが楽しむことができるのです。
――ありがとうございました。
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