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20年前の3月11日に『奏(騒)楽都市OSAKA』と『キャプテン・ラヴ』が発売! プレステ時代の“濃さ”を垣間見る

ハードの性能が上がるにつれ、ゲームの開発費は高騰しがち。そのため、売り上げが見込める続編や、安定した人気を持つシリーズ作などに注力されやすい傾向にあります。

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ハードの性能が上がるにつれ、ゲームの開発費は高騰しがち。そのため、売り上げが見込める続編や、安定した人気を持つシリーズ作などに注力されやすい傾向にあります。

もちろん、フルプライスでも様々な新作が出ていますし、開発費を抑えると共に価格も手ごろなラインに収めるダウンロード専用ソフトなどもあり、ゲームジャンルの広がり自体は今も多彩と言えます。

ですが、ダウンロード販売が始まる以前の流通は、ほぼパッケージのみでした。そのため店舗には、大作、続編、新作、そして個性的な作品も含め、全てがパッケージソフトとして並び、そのバラエティ豊かなラインナップがゲームファンの視線を釘付けにしていました。

ユニークな作品はいつの時代も登場していますが、プレイステーション(初代)の時代は、特に意欲的な作品が目立っており、プレイしたユーザーの記憶に残る唯一無二のタイトルが数多くありました。今からちょうど20年前となる1999年3月11日には、『奏(騒)楽都市OSAKA』と『キャプテン・ラヴ』という2作品が登場。いずれも個性が光る作品で、この2作品が同時に発売されたプレイステーションというハードの懐の深さを、改めて感じさせてくれます。

今回は、この20周年というアニバーサリーを記念し、『奏(騒)楽都市OSAKA』と『キャプテン・ラヴ』の魅力や、プレステのラインナップの“濃さ”を振り返ってみたいと思います。

◆ゲーム版『奏(騒)楽都市OSAKA』は、小説版のゲーム化・・・ではない!



「終わりのクロニクル」シリーズや「境界線上のホライゾン」シリーズなど、数多くの代表作を持つ川上稔氏。「パンツァーポリス1935」から始まる「都市」シリーズも有名ですが、そのシリーズの4作目に「奏(騒)楽都市OSAKA」があり、ゲーム版『奏(騒)楽都市OSAKA』のベースとなっています。

ただし、『奏(騒)楽都市OSAKA』は小説版の純粋なゲーム化ではなく、主人公からストーリーまで全く違っており、小説版を読んだ方でも新鮮な気持ちで楽しめる作品です。小説由来のゲームは数多くありますが、ここまでオリジナリティに富んだゲーム化はかなり稀有な例と言えます。


また、小説ベースのゲーム化といえばADVを想像しやすいのですが、本作はネットニュースを制作する組織を運営するというSLG的な要素が色濃く、その上で物語面のボリュームもたっぷり。しっかりとゲームでありながら、小説版のファンも裏切らないストーリーを盛り込み、その両立に成功しています。

小説に限らず、アニメや映画などのゲーム化は多数ありますが、中にはゲームとして見るとがっかりする作品も少なくありません。ですが、『奏(騒)楽都市OSAKA』は、小説版のゲーム化とも大きく異なっており、小説版とゲーム版が共に並び立つ作品と考えてもおかしくない出来映え。「都市」シリーズファン以外にも勧められる一作です。

◆愛を得るため、貫き、戦え! 様々な愛の形を知る『キャプテン・ラヴ』



メインヒロインである永堀愛美とのエンディングを目指す『キャプテン・ラヴ』。しかしその途中には、様々な障害が主人公・・・つまり、プレイヤーの前に立ちはだかります。

障害となる明確な敵は、“愛の共産化”を目指す「ラブラブ党」の存在。平等の愛を謳う彼らは、個人的な恋愛感情を否定する主張を掲げています。元々主人公は、この「ラブラブ党」に属していましたが、愛美との愛を知り、「ラブラブ党」との戦いの日々が始まります。

この“戦い”ですが、いずれも異なる立場ながらも、中心になるのは「愛」。そのため、暴力的な手段は講じず、愛について語り合う「論撃バトル」で勝敗が決まります。互いの愛をぶつけ合い、反論を交え、真の愛を論じきることが、本作の重要な(そして他に類を見ない)魅力のひとつです。

そして、もうひとつ外せないのが、サブヒロインたちです。本作は、恋愛ADVとしては珍しく、話数形式で進行。そして各話では、その話のメインとなるサブヒロインが登場します。もちろん、ただ登場するだけではなく、様々な形で主人公に好意を持ち、その気持ちをぶつけてきます。

その想いに応えることはもちろん可能です。しかし、その代償として、愛美とのエンディングを迎えることはできません。一般的なADVならば、好感度を上げなければ他のヒロインと仲良くなることはなく、初志貫徹がしやすいもの。ですが本作は、話が変わるたびに新たなサブヒロインが登場し、主人公の前に“愛という名の誘惑”を突きつけてきます。そう、これがプレイヤーに立ちはだかる、もうひとつの壁なのです!

愛美と無事結ばれるためには、サブヒロインたちの猛攻を振り切るのみ。あらゆる相手にいい顔をするなんて、都合のいい話は許されません。愛とは何なのか、様々な面から深く考えさせられる作品です。

◆1999年3月11日のプレステソフトは、この2作品だけじゃない! そして、両作品を今遊ぶには・・・



いずれも非常に個性的で、似たようなケースや近い構造の作品もほとんど見当たらない『奏(騒)楽都市OSAKA』と『キャプテン・ラヴ』。この両作が同時に発売されるプレステーションは、実に偉大で包容力の高いハードでした。

しかも、1999年3月11日に発売されたのは、この2本だけではありません。『火魅子伝 ~恋解~』『ATHENA ~Awakening from the ordinary life~』なども発売されたほか、プレステ版となる『NOeL 3 mission on the line』『ファイナルファンタジーVI』もリリース。これだけでも、プレステ時代の“濃さ”が窺えます。

ちなみに、この時にたまたま集中していたわけではなく、20年前の3月18日には『ウンジャマ・ラミー』『電車でGO!2 高速編』『チョコボレーシング ~幻界へのロード~』などが登場。また、今もプレミア化している『わくぷよダンジョン決定盤』も同日発売されました。


プレステは“濃い”。ある程度遊んだ当時のユーザーならば、同じ意見の方も少なくないでしょう。そんな時代の一端を担った『奏(騒)楽都市OSAKA』と『キャプテン・ラヴ』ですが、現時点で遊べる環境に関しては大きな違いがあります。『奏(騒)楽都市OSAKA』はゲームアーカイブス化されており、PS3やPSP、PS Vitaでプレイ可能。一時はプレミア化もしていた『奏(騒)楽都市OSAKA』が、617円で遊べるのは非常に嬉しい話です。

しかし『キャプテン・ラヴ』は、オリジナル版と廉価版が出たのみで、ゲームアーカイブスにもありません。今遊ぶには現物を入手するしか方法がないので、新たな手段が確立される新展開が望まれます。

個性的な作品は、他にはない輝きを放つ一方で、その輝きが手の届かない高みに至ってしまう場合も少なくありません。今後の展開に期待すると共に、今手が届くものはしっかりとつなぎ止めておくことをお勧めします。



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《臥待 弦》

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