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戦うメイドが主人公のローグライクカードゲーム『Phantom Rose』プレイレポート!可愛いキャラクターと高難度なゲーム内容

戦うメイド「レイナ」を操り、ご主人様を探すためにファントムの巣食う屋敷を探索する高難度なローグライクカードゲーム『Phantom Rose』のプレイレポートをお届けします。

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戦うメイド「レイナ」を操り、ご主人様を探すためにファントムの巣食う屋敷を探索する高難度なローグライクカードゲーム『Phantom Rose』のプレイレポートをお届けします。

本作はサンフランシスコ在住のUIデザイナー兼ホビーイラストレーターのmakaroll氏が開発し、氏のワンマンスタジオであるStudio Makaと、中国のMaple Whispering(上海聴楓語数字伝媒科技有限公司)によって8月8日にSteamで配信されました(ちなみに中国でのタイトルは『薔薇的夜宴』)。ローグライクカードゲーム『Slay the Spire』のヒットにより、「ローグライク」と「DBG(デッキビルディングゲーム)」の相性が良いことから『NEOVERSE』、『Card Monsters: Dungeon』、『Fate Hunters』などの中毒性の高いフォロワーゲームが登場し、今現在においてもこれらのゲームが筆者の時間を奪っています。

DBGはボードゲーム「ドミニオン」のヒットから世界的に流行していきました。弱い初期デッキからスタートし、ゲーム中にカードを増やしていく(もしくはデッキ圧縮のために減らしていく)ことで自分のデッキを強化していきます。この要素をローグライクに取り入れることにより、「シングルプレイでDBGを楽しめる」という、ボードゲームファンにとっては嬉しいゲームジャンルが出来上がりました。

ただ、ローグライクカードゲームはそのカードの種類の多さや、ステージが進むにつれて敵を強くしていかなくてはならないことから、ゲームバランスの調整が難しくなります。他のRPGゲームと違い、プレイヤーがどの地点でどれだけ強くなっているかの推測が付けにくいからです。この手のゲームで「難度がやたらと高い」というのは「運要素が強い」ということ、すなわち「プレイヤーが頭を使ってゲームに介入する余地があまりない」ということにもなり、ゲームとしてはつまらなくなってしまう可能性もあります(一瞬で勝負の決まるギャンブルならそれでもいいのですが)。

『Phantom Rose』ティザートレイラー

逆にクリアが簡単すぎても面白くないので(「強すぎるカードがある」「開発者が予期していなかった即死コンボがある」など)、ゲームバランスを取るのは本当に困難かと思います。このようなことから開発側だけでのバランス調整では難しいため、ユーザーのフィードバックを受けながら頻繁にアップデートを繰り返していくというスタイルが定着してきています。

例えば『NEOVERSE』はアップデートによってバランスだけでなくゲームシステム自体もいくつか変更されており、リプレイ性の高いゲームに仕上がってきています。本作も配信後に何度かパッチが当たり、本レポート執筆時はパッチ1.2.0(開発者の表現では「スーパーパッチ1.2.0」)でバランス調整もされました。

本作のゲーム内容ですが、プレイヤーは戦闘メイド「レイナ」となり、自分のデッキを強化しながら悪鬼「ファントム」たちが徘徊する屋敷を探索し、ご主人様を探し出すのが目的です。DBGながら「使ったカードは消費されてしまう(デッキから消える)」というゲームシステムを採用し、『Slay the Spire』など先行ゲームとの差別化を図っています。これだけ聞くと「デッキビルドできないのでは。そもそもカードが足りなくなってゲームとして成り立たないのでは」といろいろ疑問点が湧いてきます。いったいどのようなゲームなのでしょうか。さっそくプレイしていきましょう。

使ったカードはデッキから消える!永遠に!



ゲームスタートすると、猫耳の「不思議な少女」が登場。本作の遊び方について教えてくれます。ゲーム全般的には、黒をモチーフとした画面と寂しげなピアノ曲によって、ダークなゴシック世界のイメージを醸し出しています。


スタート地点は、猫耳少女のすぐ右に見えるマップの赤い部屋からです。そこから右へ行くか下へ行くかを選べます。マップの一番右下の赤い階段マークまでたどり着ければステージクリア。猫耳少女は「もっと詳しく説明するのもできるけど、めんどいからまず戦ってみよう!」とアバウトな感じです。まあ、実際自分で動かした方が分かりやすいですね。右の部屋に行きましょう。


「RPGのザコ敵」でお馴染みのスライムとの戦闘が始まりました。画面中央(フィールド)にカードが5枚並んでいますが、これがこのターン内で行われるアクションです。赤いカードはプレイヤー、青いカードは敵(スライム)のものです。


フィールド一番右の「バトルボタン」(白い菱形のボタン)を押すと戦闘が始まり、左のカードから処理が行われていきます(ここでは「プレイヤー防御」→「敵防御」→「プレイヤー攻撃」→「敵攻撃」→「プレイヤー2回攻撃」の順に処理)。攻撃時は、レイナの攻撃力に等しいダメージを与えます(現在5)。また防御ではシールドを貼ることができ、これもレイナの防御力に依存します(現在5)。


さて、5枚カードが処理され、1ターン目が終了しました。ここで本作最大の特徴なのですが、戦闘で使われた5枚のカードはデッキから消えます。バトル中だけでなく、猫耳少女の言うように「永遠に!フォーエバー!!」です(嬉しそうですね)。つまりプレイヤーのデッキ枚数も減ってしまうのです。


「デッキのカードがなくなって、あっという間に手詰まりになってしまうのではないか」と思ったのですが、「ストライク(攻撃)」「ヒール(回復)」「シールド(防御)」の3種類の基本カードには「使用後にカードをデッキに戻す」と書かれているので、これらが消えることはありません。さすがにカード不足で基本行動までできなくなったらゲームになりませんしね。


デッキがシャッフルされ、2ターン目開始。新たにフィールドに並んだ5枚のカードは、先ほどのように自分と敵が交互という形ではありません。この順番は毎回ランダム。変更することは不可能です。


ならばプレイヤーはこのゲームの何に介入すればいいのかというと、フィールドに並ぶ自分のカードと、手札(画面下に並ぶ6枚のカード)を入れ替えることです。例えばフィールドに強いカードがあった場合、「ザコ相手に消費するのはもったいない(次のバトルで使えなくなりますしね)」と思ったら、手札にある消費されないカード(ここでは「ストライク」)と入れ替えましょう。こうして強いカードをボス戦などに温存しておくことができます。


手札の6枚は、ターンが終わっても入れ替えはありません。「フィールドのカードを交換したいけど、手札にも良いカードがない」ときはどうすればいいのか。ここでは「リドロー」を使います。手札のカードのどれかを右クリックすることで、デッキ内のカード1枚(ランダム)と交換することができます。ただしリドロー1回につき、「ソウルローズ」と呼ばれるゲーム内通貨が1消費されます。ソウルローズは敵を倒したりすることで入手できます。


スライムを撃破。12ローズを得ることができ、バトルで使用されなかった手札とフィールド上のカードがデッキに戻されます。


攻撃用・防御用の2種類のカードもゲットすることができます。カードのペアが2つ出てくるので、欲しい方を選択しましょう。またカードの左側にはデッキ内にある同カードの枚数、右側にはスキルレベル(要はレア度。数字が大きいほどレア度が高い)が書かれています。これを参考にしてカードを選ぶといいでしょう。スキルレベルのないものは、先ほど紹介した「消費されないカード」です。

本編スタート!



バトルシステムの基本は分かったので、本編をプレイしましょう。まずゲームレベルの選択ですが、最初は「スタンダード」しか選べません。スタンダードクリア後に、ハードモードの「リスキー」が遊べます。


スタンダードで開始。次に装備アイテムを選びます。初プレイなので「魔法リンゴ」(フェーズ開始時に50%の確率でHPを2回復)しかアンロックされていません。これを選んでスタート。ちなみに画面右下の「試練オプション」でゲームの難度を上げる設定ができますが、最初はやめておきましょう(やらなくても難しそうですし)。


ゲームがスタートし、オープニングムービーが流れます。どこかの屋敷の中で、いきなり血まみれで動かなくなっている主人公のレイナ。彼女に近づく謎の青い髪の女性。ムービー中はいっさいテキストがないので、何が起こったのかよくわかりません。


青い髪の女性がレイナに触れると、レイナの手にある時計の針が逆に回り始めました。時間を戻しているのでしょうか。


そしてレイナの体(時計?)が光り、この後に『Phantom Rose』のタイトル文字が表れます。結局ムービーの意味はよくわかりませんでした。「レイナは何度も屋敷のダンジョンに挑んでは死に、そのたびに青い髪の女性が時を戻して復活させている」と勝手に解釈しておきます。繰り返し遊ぶローグライクゲームですからね。


ステージ1スタート。まずは右か下の部屋への移動ですが、どちらへ行っても敵が出現しますね。マップ上にあるメイドマークの部屋には囚われのメイドがいるようです。助けに行くために右へ右へと進んでいきましょう。


最初の部屋の敵はスライム。先ほども戦いましたね。大して強くとなさそうですし、消費しない基本カードだけでサクッとやっつけてしまいましょう。


基本攻撃カードの「ストライク」がなかなか出てこなかったという問題もありましたが、特に苦戦することもなく撃破。12ローズをゲットしました。カードですが、右側のペアを選びました。それぞれのカード下には枚数が書いています。合計5枚手に入れられることになりますね。カード不足の心配はしばらくなさそうです。

屋敷内の様々な仕掛け



次の部屋ではイベントが発生。「あったかいお湯が流れるきれいな浴室を見つけた」とのこと。お風呂に入るかどうかの選択ですね。入る場合は4ローズ必要になります。いきなりの入浴イベント。入ってみましょうか。


「戦闘の痕跡と汚れを洗いって、さわやかさと活力を取り戻した(原文ママ)」でHPが10回復しました。……HP満タンだったのですけどね。ついでに皆さんが期待するようなグラフィックもありませんでした。


次の部屋は探索イベントのようです。好きなところをクリックしましょう。何かアイテムがもらえるかもしれませんし、中央右の書棚を調べてみましょうか。


クリック後、探索のカットインが入ります。こういうのを先ほどのイベントにも……何か見つけたようです。


出てきたのは宝箱……ではなくて、ファンタミアという敵でした。攻撃力も4だけで、HPもスライム以下なので問題なさそうです。


ファンタミアを撃破し、次はメイドの囚われている部屋へ。エリスというウサギ人形とのバトルです。HPが50もありますし、攻撃力をアップさせる「成長」カードも使ってきます。強いのが出てきましたね。他のローグライクカードゲームでいう「エリート」というやつでしょうか。


強いカードを惜しみなく使って撃破。報酬のカードは3種類です。戦闘でカードを結構消費してしまったのでありがたいですね。24ローズもゲット。


メイドを救出。お礼としてHP10回復と、アイテム「ムーンバッジ」をいただきました。「4ターンごとに手札を全部デッキに戻し、新たに引き直す」という効果があります。アイテムは永続効果なので、不要であれば受け取らないこともできます。


次の部屋では、アリエルという妖精の経営する魔法ショップが登場。ソウルローズを消費してカードを購入することができます。カード不足になるのが怖いので、適当に何枚か買っておきましょう。


マップ上のテントマークの部屋では体力を回復することができます。またここではソウルローズを消費してスキルカードをコピー(カードの複製)したり、スキルカードを分解してソウルローズにしたり(要はカード売却)できます。


敵を倒しながらどんどん屋敷の部屋を進んでいき、2人目の囚われのメイドを救出。本作のマップは右か下にしか進めないので、できるだけ多くのメイドを助けたい場合はあらかじめルートを決めておいた方がいいでしょう。


マップ右下の階段までたどり着き、ボス戦が始まりました。攻撃力を上げてくる上に、こちらのHPを継続的に減らすデバフも使ってきます。急いで倒さないと敵の攻撃力が上がりすぎて手に負えなくなりそうです。


ボスを何とか撃破してステージ1クリア。結構ぎりぎりでした。次のステージに行くとHPが全快し、攻撃力・防御力・幸運力・最大HP・デッキリミット(デッキのカード枚数上限)のどれかを上げることができます。ステージ2はどのような冒険になるのか。ここから先は自身の目で確かめてみてください。

難度の高いローグライクカードゲーム


本作は『Slay the Spire』などのローグライクカードゲームとはシステム的に一線を画し、デッキビルド以上にリソース管理(デッキカードの枚数管理)が必要になってきます。基本カード以外は使うと消えてしまうので、強いカードをいかにデッキに残しておくかという判断をしなくてはならなくなります。「DBG」というか「DMG(デッキマネジメントゲーム)」といった感じですね。

しかしカード消費や、ターンの始めにデッキカードすべてがシャッフルされて配りなおしになることにより、狙ってコンボをしたり、強いデッキを構築していったりといったことが難しくなります。デッキ圧縮やドロー加速である程度手札をコントロールのできる『Slay the Spire』タイプのDBGと違い、本作のシステムは運要素が強めで、これがゲーム難度を引き上げる原因になっています。とは言え、『Slay the Spire』のバトルシステムを踏襲するのではなく、独自路線を打ち立てたのは良いチャレンジだと思います。今後のアップデートにも期待です。


それと本作ではスキンの変更(着せ替え)もできます。アンロック条件は「統計」タブを見れば書いていますのでチャレンジしてみてください(結構条件の厳しいものもあります)。また死亡後のリトライ時に、救済として前回の冒険で得たカードを1種類入手することができます。ローグライクカードゲーム界に新たな風を吹き込んだ本作、今後の展開にも注目したいと思います。

製品情報


    『Phantom Rose』


    開発・販売:makaroll、Studio Maka、 Maple Whispering
    対象OS:Windows、MacOS
    通常価格:1,500円
    サポート言語:日本語、英語、韓国語、中国語(簡体字、繁体字)
    Steamストアページ:https://store.steampowered.com/app/1054550/Phantom_Rose/


■筆者紹介:渡辺仙州 主に中国の歴史ものを書いている作家。母は台湾人。人生の大半を中国と台湾で過ごす。中国の国立大学で9年間講師を勤め、現在台湾在住。シミュレーションゲーム・ボードゲーム好きで、ブログ「マイナーな戦略ゲーム研究所」を運営中。著書に「三国志」「封神演義」「封魔鬼譚」(偕成社)、「文学少年と運命の書」(ポプラ社)、「三国志博奕伝」(文春文庫)など。Twitterはこちら
《渡辺仙州》

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