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【特集】世界史の勉強法に新提案! PCゲームで歴史を学ぶ“ゲーミング学問のすすめ”

ゲーム中毒でやるべきことをやらないのはまずいのですが、ゲームよっては勉強に役立つものや、勉強を楽しくしてくれるものもあります。今回は人類誕生から現代まで、歴史を楽しく学べる海外のPCゲームをお届けします。

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子どものゲーム中毒問題などで、世界ではゲームの時間規制が導入されつつあります。日本でも香川県の条例素案で、高校生以下の子どもを対象とした利用時間の制限が設けられることになりました

ゲームばかりしてやるべきことをやらないのはまずいのですが、ゲームには勉強に役立つものや、勉強を楽しくしてくれるものもあります。ゲームの背景を調べるために本を読んだりするのも勉強になるでしょう。今回は人類誕生から現代まで、歴史を楽しく学べる海外PCゲームを紹介します。



人類の進化を学ぶ



有名武将の子孫、名家の子孫、偉人の子孫など、世界には祖先を重んじる人もいるかと思います。しかし結局のところ、行き着く先はみんなです。どんな立派な祖先だろうが、そのさらに祖先はウホウホ以外の何者でもありません。

Ancestors: The Humankind Odyssey』では我々人類の祖先となり、その厳しい環境を生き抜いていかなければなりません。本作ではヒントが少ないため、プレイヤーは祖先と同じく、何をすべきかを自分で考え、行動しなくてはなりません。

いかにして食べ物を探すのか、いかにして道具を作るのか、いかにして仲間とのコミュニケーションを取っていくのか、人類として生き残る術を探していかなくてはならないのです。逆に考えて、ノーヒントでこれらをこなしてきた我々祖先が、どれだけ優れていたのかが理解できるでしょう。ウホウホ言っているだけの存在ではないのです。頭脳も肉体も優秀でなければ生き残れない世界なのです。

本作は『アサシン クリード』シリーズ初期3作品を手がけたパトリス・デジーレ氏がクリエイティブ・ディレクターを務めています。『アサシンクリード』も「祖先の追体験」という内容でしたが、本作はすべてのプレイヤーにとっての「祖先の追体験」となるでしょう。祖先に負けないよう、生き残る術を探してみてください。ちなみに本作はPS4向けに『アンセスターズ:人類の旅』として発売中です。

(製品情報:定価4,380円、日本語有り、Epic GamesストアPlayStation Storeプレイレポート

旧石器時代~鉄器時代を学ぶ



ウホウホ言っていた我らが祖先も、やがては道具と言葉を手に入れました。移動ばかりの不安定な狩猟生活から、定住することのできる安定した農業生活へと移行していきます。定住と貯蓄により「持つ者と持たざる者」が現れ、やがては「支配する者とされる者」という身分制度が生まれてきます。

Age of Empires』では、旧石器時代からゲームが始まります。住居を作り、畑を耕し、自文明の人口を増やしていきましょう。生き残るためには、敵対する文明を滅ぼすという非情な手段に出る必要もあります。

文明の差は、技術力の差です。技術競争に遅れた文明は、他文明に支配される運命となります。そうならないよう技術開発に精を出し、新石器、青銅器、やがては鉄器の技術を手に入れましょう。棍棒で敵を殴っていた戦士も、いつしか鉄の剣を持った剣士へと変貌していることでしょう。

『Age of Empires』自体はもう30年以上も前の作品ですが、リメイク版である『Age of Empires: Definitive Edition』がMicrosoft Store/Steamで配信されています。文明がどのように進歩していったのか、技術の差が戦争においてどれだけの戦力差を生むのか、本作で感じ取ってみてください。

(製品情報:定価2,000円、日本語有り、SteamストアMicrosoft Store

古代を学ぶ



戦争により多くの小国が滅亡・統合を繰り返し、やがて巨大な帝国が世界各地で生まれます。イタリア半島では都市国家「ローマ」が登場しました。王政から始まり、共和制時代を経て帝政へと入っていきます。それに伴い、領土をイタリア半島外へとどんどん拡大していきます。

Imperator: Rome』では共和制時代のローマからスタートし、やがて地中海全域を支配するほどの超巨大帝国となった歴史の流れを体験することができます。『Age of Empires』のころの従順な民はもはや存在せず、食料だけでは満足しないような贅沢な国民を抱えることになるでしょう。

また命令を通すにも元老院の承認が必要など、面倒この上ない状況です。国家が巨大になればなるほど民族も増え、様々な思想も生まれます。場合によっては反乱も起こるでしょう。これらをいかに舵取りしていくか、プレイヤーには国家のマネジメント能力を求められることとなります。

(製品情報:定価4,100円、日本語化Mod有り、Steamストア

中世を学ぶ



おごれる者も久しからず、巨大帝国ローマもやがて東西に分かれ、西ローマ帝国は滅びてしまいます。残った東ローマ帝国(ビザンツ帝国)も衰退の道をたどり始めます。ヨーロッパ史では西ローマ帝国が滅びた後を中世とすることもあります。

Crusader Kings II』では8世紀からビザンツ帝国滅亡の15世紀までの期間をプレイすることができます。封建社会においては上が下に封土をあたえ、その見返りとして戦争協力などをしてもらいます。本作では皇帝・王・公爵・伯爵などの階級があり、プレイヤーは好きな階級の人物でプレイできます。

ただ皇帝になったからといって好き勝手できるわけではありません。直轄地以外は封臣の土地であり、そこにいる兵は封臣の兵なのです。出兵を命じれば機嫌が悪くなりますし、いずれ反乱を起こされてしまうかもしれません。封建社会での国家運営と人間関係の難しさを体験できる作品とも言えます。『Crusader Kings 3』が配信されることから本作が無料化しましたので、この機会にプレイしてみるのもいいかと思います。

(製品情報:無料、日本語化Mod有り、Steamストア

大航海時代~革命期を学ぶ



広大な領土を誇っていたビザンツ帝国も、オスマン帝国の台頭により、もはや見る影もない小国家へと衰退してしまいました。やがて首都・コンスタンティノープルを占領され、ついに滅亡の時を迎えます。一方、航海技術の発達により、人々は海の向こうの新世界に富を求めて旅立つことになります。

Europa Universalis IV』では15世紀の大航海時代の幕開けから、19世紀初頭の革命期までの約400年間の歴史を体験することができます。大国はいかに早く航海技術を手に入れるか、そして海外植民地を獲得するかの競争に明け暮れることとなります。交易も活発化し、各地の交易ノードでは各国が影響力を発揮するために商人を送り込んでいます。

国家の領土拡大に伴い、民族・文化・宗教の違いから統治も困難さを増していきます。国が巨大になればなるほど国内の不安要素も増えていき、やがては反乱や革命へとつながっていきます。アメリカ独立戦争やフランス革命など、世界が大きく揺れ動いた時期を学ぶことができるでしょう。

(製品情報:定価3,980円、日本語化Mod有り、Steamストア

産業革命時代を学ぶ



蒸気機関の発明により、世界の産業構造が農業から工業へと大きく変貌していきました。とくにイギリスは世界各地に多くの植民地を持っていたことより、生産した工業品による対外貿易で莫大な富を築き上げます。資本家と労働者という身分構造も顕著化し、資本主義が世界を席巻する時代へと突入します。

アノ1800』では産業革命時代を舞台に、交易や都市建設を楽しむことができます。「旧世界」であるヨーロッパと、海の向こうの「新世界」の2つの世界を舞台にし、同時に都市建設を進めつつ、交易も行っていきます。地域のニーズ差を上手く利用すれば、多くの利益を得ることができるでしょう。

また産業革命時代の問題として、工場から排出される煙による大気汚染があります。住宅地のそばに工場があると、住民の生活の質は著しく落ちることになるでしょう。住民を満足させて人口を増やし、ライバルたちに負けないよう都市を繁栄させていきましょう。

(製品情報:定価7,920円 ※EGSは定価7,776円、日本語有り、Ubisoft StoreEpic Gamesストアレビュー

近代を学ぶ



蒸気機関車や蒸気船、航空機の発達により、人々にとって世界は狭くなりました。増大する人口に対し、必要な資源を自国だけでは賄うことができなくなってきます。足りない資源を国外から輸入するのが当たり前となり、それに依存した上で生活が成り立つという危うい状況を、各国が抱えることとなります。また資源獲得や経済不況解決のため、海外植民地の奪い合いも行われました。

Hearts of Iron IV』では、初めての世界大戦を経験した人類が、次なる世界大戦へと進んでいく歴史を体験することができます。第1次世界大戦後の好景気を謳歌したアメリカも、やがては農業恐慌や生産・投資過剰などの反動で株価が暴落、世界恐慌を引き起こすこととなります。

経済悪化を受けて追い詰められたイタリアとドイツではファシズム政権が台頭。様々な経済政策で恐慌を克服したことから、国民の強い支持を得ることに成功します。一方、資本主義への反動から、ロシアや中国では共産主義政権が台頭。世界は連合・枢軸・共産の3つの陣営に分かれて争うこととなります。本作においてもプレイヤーの担当する国は、3つの陣営のどこかに所属することになるでしょう。あえて歴史に従わず、歴史のIFを楽しむこともできる作品です。

(製品情報:定価3,980円、日本語化Mod有り、Steamストア

冷戦時代を学ぶ



第2次世界大戦終結後、世界はアメリカを中心とした資本主義陣営(西側)と、ソ連を中心とした共産主義陣営(東側)に分かれることになります。核兵器の登場により、2大国間での直接的な戦争が困難になったことから、情報や経済などといった目に見えない形での戦争が行われます。また世界各地では、2大国の利権を守るための代理戦争が行われるようになりました。

Twilight Struggle』は、冷戦時代のアメリカとソ連の戦いを見事に表現した対戦型ボードゲームです。Steamではデジタル版が配信されています。ゲーム中では、2大国が直接戦うことはなく、世界各地で自国の影響力を強め、地域を支配するのが目的です。相手の影響力が強い地域では、クーデターを起こさせて自国の影響力を高めましょう。

ただ場合によっては、核戦争へとどんどん近づいていってしまいます。本作では核戦争を引き起こした方が負けなので、自国を有利にしつつも核戦争は引き起こさないよう注意するといった冷戦時の緊張感を楽しむことができます。ゲーム中では「マーシャルプラン」「日米安保」「文化大革命」「ベルリン封鎖」などのカードが登場し、冷戦時代の勉強にもなります。宇宙開発競争も行えるなど、冷戦時代の雰囲気を知るにはうってつけの作品です。

(製品情報:定価1,010円、日本語無し、Steamストア

現代を学ぶ



ソ連の崩壊により、冷戦時代も幕を下すこととなります。時代はアメリカ一強となりますが、中国も人口と経済力を背景に世界で影響力を持ち始めます。国家間の戦争が減る一方、大国の民間人を直接狙ったテロ行動は増えていきます。

Realpolitiks』は、2020年以降の世界政治を楽しむことのできる作品です。Steamで配信されたのは2017年のことなので、当時から考えると未来を舞台にした設定だったのですが、時代が追いついてしまいました。本作ではプレイヤーの好きな国を担当し、国家の繁栄を目指すのが目的です。他国と友好関係を結びつつ、スパイを送り込んで政体を自国寄りにしたりなどといったことも可能です。

本作には2222年シナリオもあり、トンデモ設定で面白く遊べます。日本が「Hokkaido」「Gozillian」「Animeland」の3国に分裂しているなど、海外からの日本のイメージが伺えます。またイタリアにローマ帝国が復活していたり、北朝鮮が「Dreamland」になっていたりなどツッコミどころが多いです。ゲーム自体はシステムがまとまっていて、遊びやすく作られています。

(製品情報:定価2,480円、日本語無し、Steamストア



ゲームを遊ぶことによってその時代や背景に興味を持ち、さらに深く調べていくことで多くの知識を得ることができるかと思います。学校の勉強で歴史が面白くないのは、暗記が中心になってしまっていることと、人物名・地名など部分的に深く教えるわりには、事件が起こった背景など全体像を教えないため、「テストが終わった瞬間に忘れた」なんてことが起こりやすくなっているからでしょう。

筆者としては固有名詞は覚えなくてもいいと思うのですが(ググれば分かることですし)、「なぜ歴史がそうなったのか」についての大きな流れは知っておくといいかと思います。

基本的に、人は興味のないことを勉強することに辛さを感じるので、ゲームを利用して歴史や文化に興味を持つのは良い方法と言えます。英語の勉強も海外ゲームを使うと捗るかもしれません。他にも勉強のためになる歴史ゲームがありましたら、コメント欄にて教えてください。


■筆者紹介:渡辺仙州 主に中国ものを書いている作家。人生の理念は「知られていない面白いもの」を発掘・提供すること。歴史・シミュレーションゲーム・ボードゲーム好きで、「マイナーゲーム.com」「中華ゲーム.com」を運営中。著書に「三国志」「封神演義」「封魔鬼譚」(偕成社)、「文学少年と運命の書」(ポプラ社)、「三国志博奕伝」(文春文庫)など。新刊「天邪鬼な皇子と唐の黒猫」(ポプラ社)。著者Twitter「マイナーゲーム.com」Twitter
《渡辺仙州》

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