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「娘育成ゲーム」の20年代での再解釈『Ciel Fledge: A Daughter Raising Simulator』―フロムインドネシア【爆速プレイレポ】

インドネシア産の『プリンセスメーカー』などの娘育成ジャンルの再解釈作品、プレイ時間はおよそ12時間で爆速プレイレポをお届けします。

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「娘育成ゲーム」の20年代での再解釈『Ciel Fledge: A Daughter Raising Simulator』―フロムインドネシア【爆速プレイレポ】
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最新ゲームが毎日大量にリリースされる昨今。メーカーやストアのゲーム紹介だけでは「どんなゲームかわからない!」とお嘆きのGame*Spark読者も多いのではないでしょうか。そこで“なるべく早く”ゲームの生の内容をお届けするのが本企画「爆速プレイレポ」となります。

今回は2020年2月21日にPQube Gamesより発売された、Studio Namaapaが手掛けたPC(Steam)向け育成シミュレーションゲーム、『Ciel Fledge: A Daughter Raising Simulator』について生の内容をお届けしたいと思います。



『Ciel Fledge: A Daughter Raising Simulator』とは


ときは30世紀、地上では「ギガント」と呼ばれるエイリアンによって人々が壊滅状態にある地球。生き残った人々は空にある7つのプラットフォーム「アーク」に生活の場を移しています。しかし人類同士の戦争により「アーク5」が破壊されたことをうけ、アーク3に住む主人公が1人の女の子を預かることになります。「アーク5」の破壊に巻き込まれたショックのためか、その子は記憶を失っていて主人公は保護者として、義父として10年間共同生活を送る……というのが本作の導入となります。

なおデベロッパーはインドネシアにあり、最近『コーヒートーク』を世に送り出した国でもあります。

『Ciel Fledge: A Daughter Raising Simulator』の実内容に迫る!


まずプレイ開始時には、男性である主人公の名前と娘から呼ばれる敬称(さん付けやくん付けなど)を設定し、出自も「地上生まれ・アーク生まれ・人造人間(!)」の3種から決めることになります。それぞれにメリットとデメリットがありますがロールプレイの一環として今回は地上人を選んでみました。上品な性分ではなく過酷な環境で育ったというロールプレイ……俗にいう「サグライフ」というやつです。

そのほかには娘の成長に関わるスキルの特性、前職も3つの中から選べますが、筆者は前職サウンドエンジニアだったのでゲームでもエンジニア職に就きました。ただし念のためのリプレイ時には違う3種の前職が提示されたのでランダムの模様。最後に娘の名前も選べます。今回はタイトル通りの「シエル」にしておきましたが、名字も主人公と同じもの以外に別のものを自由に付けられます。


筆者はプレイを開始してから、まず様々な項目を確認し、主人公の設定項目である「方針」を決めました。これは娘とどのように接するのかという態度のようなもので、あとからでも変えられます。たとえば「小づかい」を増やすと所持金が減りやすくなる一方で娘のスタミナ消費量が減り「間違い」を許すようにしても同様の効果が重複して発生します。娘のスタミナは尽きてしまうと一定期間行動できなくなるので重要なパラメーターです。

ほかにも「励まし」をするかしないかによって娘の気分のパラメーターが変わり能力値の上下に作用したり「話」を厳しくするか優しくするかによって「規律」も左右されたりします。これらの総和で厳格な保護者か甘やかす保護者になるかが決まり娘の性格に影響を与えます。筆者はちょっぴり厳格な父として振る舞ってみようと思い小づかいを普通に、間違いを許しいつも励まし普通のトーンで話すよう決め打ちで過ごしてって理想の優しいお父さんだこれ……厳格に振る舞うのは精神的にタフじゃないとできないのですね、としみじみ思いました。

いざ娘との共同生活へ!



ここからスケジュールを決めて1週間を回すゲームのコアサイクルに入ります。主人公のタスクを1つだけ決められるのですが、プレイにあたっては差し障りないアルバイトを基本として、たまに甘やかしていくスタイルを選びました。甘やかすと規律が下がりやすくなり特性が変化しますが、まあまだ娘は10歳なので、といった具合に娘の1週間も決定していきます。アートクラスを選べば創造力が上がり算数クラスを選べば論理が上昇、市民教育を施せば社会性が上がるなどなど。

上述のスケジュールとたまに起こる友人とのイベントなどの日々をこなしていくのが基本的な流れです。また1週間をはじめる前に娘と一緒に起こった出来事について話し合うこともできて選択を迫られることもしばしば。本作は要素が多く、後述しますがほかにもバトルやショッピングなどもあります。


本作は育成ゲームで娘の変化を楽しむ趣ですが、服を購入して着替えさせられて見た目の変化を楽しむこともできます。服には固有のステータスアップ効果が付いているのでおしゃれ目的でも実用目的でも両方の価値観で着させられるのでお得感があります。

プレイを進めて数時間経過したところでスケジュールに入れられるあらたな項目がアンロックされました。「語学」と書かれており、上がるのは「作曲」の模様。戦争によって孤児となった経緯のあるピアニストであり指揮者でもある「クリストフ・エッシェンバッハ」と若干被ったのでよさげに思いこのまま音楽方面に突っ走らせます。


そうこうしているうちに「探索」という地上での活動がアンロックされました。チュートリアルでは「ゾーン」という言葉があらわれ俄然テンションが上がってしまいました。ゾーンとは探索区域のことで3段階の危険度が設定されている模様。娘の「強さ」のパラメーターが低いとヤバいらしいですが千尋の谷へと送り出します。“ゾーン”という言葉でなければこうはなっていませんでしたし、願望機が置いてあってガイドがいたりすると思いましたが、チュートリアルなので危険度最低の初心者村ならぬ「ロワーシティ」の探索に繰り出すことになりました。地上での生き残りが作った仮設キャンプだそう。

探索ではその場所の探索度があり、複数回の挑戦で100パーセントまで探し尽くすことができます。また、アーク生活で仲良くなった友達を仲間として連れて行けもします。探索は本作の中でも特殊なパートで、サイドビュー画面にて自動的にエリアを進み敵とエンカウントしたりほかのイベントと遭遇したりします。初めての探検はすぐさま野犬とエンカウントしてまさかの初戦敗退すぐ撤退、スタミナも1になってしまいトホホ~! という感じになってしまいました。絶対にリベンジして願望機を探しに行きたいところ、と思いスタミナを回復させてからリベンジしたところ無事成功! しかしその後家に帰ってきてからの会話トピックに「探索中の殺害」という不穏な言葉が……。


娘は「私は人殺しですか……」とショックを受けていましたが「自己防衛のためにやったんだ」と言い聞かせました。これを機にあまり探索にはいかせたくないな、と思ったときに気付きました。本作のゲームプレイを通じて自分に父性が生じてきている! こんなことは『プリンセスメーカー』の頃にもなかった感慨、と思ったんですが筆者はもういい歳なのに、ええ、この話はもうやめておきましょう。

ここでバトルの説明を改めて行いますと、本作には独自のバトルが3種類あり、それぞれ「クイズバトル」、「スコアバトル」、「ファイトバトル」に分けられています。バトルといっても特殊な造りになっていて、ひし形で色が3種ある9個のカードを同じ色3つ揃えて出す、というのが基本行動です。教育関係でのバトルは議論をバトルと呼んでいるような感じで、やることはやはり同じ色を3つ出し続けるのにとどまります。しかしファイトバトルにはタイミングの要素があり、相手の戦闘モーションが始まる直前にカードを出せば相手の行動をキャンセルできる要素などあります。わかっているのに野犬に負けましたがね!

『Ciel Fledge: A Daughter Raising Simulator』爆速まとめ


UIやバトルの説明がややわかりづらいですが、だいたい30分ほどのインゲームチュートリアルが終わる頃には馴染むことでしょう。また、チュートリアルはスキップもできるので周回プレイに優しい仕様になっているかと思われます。全体的にゲームのテンポはゆっくりなプレイフィールとなっておりますが、のんびり楽しむには最適といえます。今回のプレイにあたり検証や確認を除いたピュアなゲームプレイ時間はおよそ6時間ほどで1年間といったペースでした。これもペーシングも時間経過でなんらかの変化が起こりえます。


一部英語のままになっている箇所、ややぎこちない日本語翻訳などもありましたがプレイするにあたって大きな問題にはなりませんでした。この調子で息子育成ゲームの「ラルクフレッジ」も出してほしいところ……と、ここから先を青き情熱でプレイし続けたいのは山々ですが「爆速条例」を違反して猛き編集者に正されてしまいますゆえ、この先は読者のみなさまが実際にプレイして確認してくださるか、また別の機会に取り扱えたらと思います。青い月を見るたびに思い出してくださいGame*Sparkを……それではみなさま良きゲームライフを!

タイトル:Ciel Fledge: A Daughter Raising Simulator
対応機種:Windows/Linux(Steam)/海外ニンテンドースイッチeショップ
記事におけるプレイ機種:PC(Steam)
発売日:2020年2月21日
記事執筆時の著者プレイ時間:12時間
価格:2050円

《SHINJI-coo-K(池田伸次)》

FPSとADVを偏愛しつつネトゲにも造詣のあるフリーライター SHINJI-coo-K(池田伸次)

「Game*Spark」誌に寄稿しつつも「IGN JAPAN」誌と「GAMERS ZONE」誌にも寄稿。「インサイド」誌にも寄稿歴あり。今はなき「Alienware Zone」誌や「週刊Steam」誌にも寄稿していたフリーライター。 そしてヒップホップビートメイカー業も営む音楽家兼ゲームライターの兼業家。通称シンジ。

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