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【特集】『あつまれ どうぶつの森』を徹底的に楽しむ為のファンメイドツールが凄い! スローライフだけじゃない“『どうぶつの森』らしさ”

『あつまれ どうぶつの森』の海外ファンが作成したツールを通して見えてくるスローライフだけではない『どうぶつの森』らしさをご紹介します。

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「Happy Island Designer」
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  • 『あつまれ どうぶつの森』
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  • 「Dodo Airlines」
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  • 『あつまれ どうぶつの森』
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まもなく発売される『あつまれ どうぶつの森』
(画像はあつまれ どうぶつの森 Direct 2020.2.20より)

任天堂より2020年3月20日に発売予定のニンテンドースイッチ対応ソフト『あつまれ どうぶつの森』は『どうぶつの森』シリーズの最新作です。プレイヤーは豊かな自然あふれる無人島に移住し、なにもないところから自分自身の手でコミュニティを作り上げていくことになります。

『どうぶつの森』シリーズは欧米では『Animal Crossing』の名称で親しまれています。海外にも多くのファンが存在し、最新作『Animal Crossing: New Horizons』(『あつまれ どうぶつの森』の英語タイトル)にも大きな期待が寄せられているところです。その中でも一部の熱心な海外ファンは、まだソフトが発売される前にもかかわらず、プレイヤーを支援するツールを作成してインターネット上で公開しています。

本特集では、そうしたツールを通して見えてくる『どうぶつの森』らしさの一端をご紹介します。ご紹介するツールはファンが作成した非公式なものであり、動作は保証できません。あくまで自己責任でご利用ください。画面や仕様は記事執筆時のもので、ツールのバージョンアップによって変わる可能性があります。

無人島設計ツール「Happy Island Designer」


無人島設計ツール「Happy Island Designer」

Happy Island Designer
『あつまれ どうぶつの森』では、無人島の好きな場所に住民の家や施設、家具、樹木などを配置して自分だけの島を作り上げていきます。プレイを進めると、道路を敷いたり、地面や川の形を変えることもできるようになります。

『あつまれ どうぶつの森』では地形を変えることもできる
(画像はあつまれ どうぶつの森 Direct 2020.2.20より)

「Happy Island Designer」はお絵かき感覚で無人島の発展計画を立てることができるツールです。ツールの名前はおそらく『どうぶつの森』シリーズのスピンオフ作品『どうぶつの森 ハッピーホームデザイナー』をもじったものでしょう。

ツールの使い方は非常に簡単です。ブラウザの左上に表示されるツールボックスから使いたいツールを選び、一般的なドローツールの要領で地形を描いて、地図上の好きな場所に家や施設を表すアイコンを配置していきます。アイコンは配置したあとに好きなだけ場所を変更することができます。

直感的に見つけることが難しい機能を次の表にまとめました。ツールボックスの「?」アイコンをクリックすれば全機能の一覧が表示されます。

  • ズームイン・アウト………SHIFT+マウスホイール回転
  • 直線を引く…………………SHIFT+マウスドラッグ
  • ペンのサイズ変更…………[ および ]
  • ペンの形状変更……………P
  • アイコンの削除……………DELETE
  • 取り消し(アンドゥ)……CTRL+Z
  • グリッドのオン・オフ……¥

一番上にある横線三本のアイコンをクリックすると、ゲーム中に登場する「たぬき開発特製スマートフォン」を模したメニューが表示され、ここから地図のセーブ、ロード、初期化が行えます。地図をセーブすると一見単なる画像として保存されますが、画像の中には必要な情報が埋め込まれており、ロードすると以前の続きから作業を継続することができます。例えば、配置済みのアイコンの場所を変更することも可能です。

このメニューにさりげなく表示されている時計は、ゲーム内に登場する時計と同じく現在時刻と連動しています。このような細部まで作り込まれたギミックに気づいた時の驚きがあるのも『どうぶつの森』のファンが作成したツールならではです。

「Happy Island Designer」はJavaScript言語で記述されており、ソースコードはGitHubで公開されています。腕に覚えのある方なら、仕組みを学んだり開発に協力することもできるでしょう。

Happy Island Designer ソースコード(GitHub)

移住手続き書類作成ツール「Dodo Airlines」


移住手続き書類作成ツール「Dodo Airlines」

Dodo Airlines
『あつまれ どうぶつの森』には「ドードーエアラインズ」という名前の航空会社が登場します。無人島に初めて移住する時や、他のプレイヤーの島を訪問する際にお世話になるほか、過去作品における郵便局の役割も果たします。

空の玄関口となる「ドードーエアラインズ」の飛行場
(画像はあつまれ どうぶつの森 Direct 2020.2.20より)

ファンサイト「Dodo Airlines」では、いくつかの入力欄に記入するだけで、次の4種類の書類を手軽に作成してくれます。作成した書類は画像としてダウンロードし、SNSで他のプレイヤーに自己紹介する際などに活用することができます。

  • 搭乗券(Boarding Pass)
  • パスポート(Passport)
  • 移住申請書(Gataway App)
  • グリーティングカード(Greeting Card)

フォントの関係で搭乗券の入力欄には日本語を使用することができません。他の書類は日本語を使用することもできますが、移住申請書のサインが表示されなくなるなど不都合が起きる場合もあるので、アルファベットで入力するのが無難です。

パスポートの入力画面には裏技が仕込まれており、コナミコマンド(上上下下左右左右BA)を素早く入力すると隠しスタンプが出現します。この裏技はコナミコマンドの発案者である橋本和久氏の逝去が伝えられたのと同時期に実装されました。このような隠されたイースターエッグを見つける喜びがあるのも、『どうぶつの森』のファンが作成したツールらしいと言えるでしょう。

島メロ作曲ツール「Island Tune Creator」


島メロ作曲ツール「Island Tune Creator」

Island Tune Creator
『あつまれ どうぶつの森』には、過去作品の村メロに相当する「島メロ」(自分の島に固有のメロディ)を設定できる機能があります。「Island Tune Creator」は、この島メロをゲーム内と同じインターフェースで作曲し、他の人と共有することができるツールです。

『あつまれ どうぶつの森』では村メロに代わって島メロが登場する
(画像はあつまれ どうぶつの森 Direct 2020.2.20より)

操作方法は簡単です。キーボードの上下左右キーまたは画面内の十字ボタンでカーソルを移動し、音階を設定していきます。海外サイトのため、音階はアルファベットで表記されていることに注意してください。C(ド)、D(レ)、E(ミ)、F(ファ)のようにアルファベットと音階が対応しており、G(ソ)の次はA(ラ)、B(シ)と続きます。

再生ボタンを押すとメロディが流れますので、納得がいくまで修正したら右上の入力欄に曲名を入力してShareボタンを押しましょう。すると、再生ボタンの下に小さな文字でURLが表示されます。このURLを完全にコピーし、好きな場所にリンクとして貼り付ければ、自分の作ったメロディを他の人と共有することができます。

URLのリンク先はメロディが設定された状態の「Island Tune Creator」となっています。そのまま再生ボタンを押せばメロディが流れますし、さらに修正を加えることもできます。技術的には比較的簡単な仕組みですが、作ったものをコミュニティで共有する楽しさが提供されているのは、『どうぶつの森』のファンらしい工夫ではないでしょうか。

海外のファン活動に見る『どうぶつの森』らしさ


スローライフは『どうぶつの森』に欠かせない要素だが、それだけではない
(画像はあつまれ どうぶつの森 Direct 2020.2.20より)

『どうぶつの森』が紹介される際にしばしば「スローライフ」という言葉が用いられます。それは決して間違いではありませんし、自分のペースで植物を育てたり虫や魚を捕まえたりすることは『どうぶつの森』に欠かせない要素です。

しかし、『どうぶつの森』がスローライフを楽しむだけのゲームだと考えている方がいらっしゃるなら、それは誤解です。『どうぶつの森』の楽しみ方はプレイヤーによって千差万別ですが、今回ご紹介した海外の熱心なファン活動から『どうぶつの森』をプレイしたことのない方が見逃しがちな『どうぶつの森』らしさの一端を垣間見ることができます。

細部まで作り込まれたギミックに気づいた時の驚き、隠されたイースターエッグを見つける喜び、作ったものをコミュニティで共有する楽しさは、いずれも『どうぶつの森』の面白さを支える重要な要素だと筆者は考えています。そしてなにより『どうぶつの森』は創造力とコミュニケーションで成り立つゲームです。そのような『どうぶつの森』らしさが海外のファン活動にも現れているのではないでしょうか。
《FUN》

遊ぶより創る時間の方が長いかも FUN

元ゲームプログラマー。得意分野はストラテジーゲーム。ゲームライターとして活動する傍ら、Modの制作や有志日本語化に携わっています。代表作は『Crusader Kings III』の戦国Mod「Shogunate」。

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