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【特集】至上最悪のローマ教皇になれる『The Pope: Power & Sin』に注目! 知っておけば楽しさ倍増、キリスト教やカトリックの「基本のキ」

モラル崩壊のローマ教皇アレクサンデル6世の生涯を反映したゲーム『The Pope: Power & Sin』の2020年リリースが発表。本稿ではローマ教皇やバチカンが登場するゲームを遊ぶ上での豆知識を紹介しながら、それらをテーマにしたゲームも紹介します。

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至上最悪のローマ教皇になれる『The Pope: Power & Sin』に注目! 知っておくと楽しさ倍増のキリスト教やカトリック「基本のキ」
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4月18日、モラル崩壊のローマ教皇アレクサンデル6世(本名:ロドリゴ=ボルジア)の生涯を反映したゲーム『The Pope: Power & Sin』が2020年にリリースされると発表されました。プレイヤーは教皇となり、権謀術数の限りを尽くして自身の地位を守りながら、教会国家の権威を強化し、侵略を目論む異教徒からの政治的・宗教的独立を目指します。


現代においてもローマ教皇は世界で高い知名度を誇っている一方で、キリスト教、カトリック宗派、バチカン市国、生涯独身といった土台となる部分は、信者でない方にはあまり知られていないのではないでしょうか。

ローマ教皇やバチカン市国が登場するゲームを遊ぶ場合、背景を知らなければその面白さは半減です。例えば、ローマ教皇を筆頭とする聖職者たちは独身を尊んでいます。つまり、歴代教皇が生涯童貞であることを美徳としていたのに対し(実際には未確認だったとも言われています)、アレクサンデル6世は好色で何人もの愛人を持った事実を比較するだけで、彼が例外的な人物だったことが窺えます。

本稿ではローマ教皇やバチカンが登場するゲームを遊ぶ上での豆知識を紹介しながら、それらをテーマにしたゲームをピックアップしていきます。ゲームに限らず海外発のコンテンツでは前提知識として求められることもあるので、この機会に学んでみてはいかがでしょうか!



最初におさらい。「キリスト教」とは?



キリスト教は世界三大宗教のひとつで、紀元1世紀頃エルサレムに出現した救世主イエス・キリストの死後、十二使徒と呼ばれる弟子たちが教えを世界に広めたことで始まりました。

元々ユダヤ教の分派として始まったキリスト教は、ユダヤ教徒からの迫害を受け、さらには民族離散によってローマ帝国内にも広がっていったあとローマ帝国でも弾圧されました。特に皇帝ネロの治世では、ローマ大火の実行犯だと断定されてライオンや熊、猛牛などを使った大処刑が実施されました。

しかし、キリスト教の火は消えず、313年コンスタンティヌス1世とリキニウス帝による「ミラノ勅令」によって公認。380年には、テオドシウス帝によってローマ帝国の国教と宣言されたのです。

ローマ教皇とバチカンとは?


『The Pope: Power & Sin』

同じキリスト教には様々な宗派がありますが、ざっくり括ると西方教会と東方教会に分けることができます。これはかつてのキリスト教教会が、1054年にローマ教皇を首長とするカトリック教会(西方教会)と、コンスタンティノープル総主教を主張とする東方の正教会(東方教会)に二分された時から現代に至ります。

現在では、西方教会と東方教会でもさらに細かく宗派が派生していますが、カトリック教会の総本山があるのはイタリア・ローマです。カトリック教会は長年ローマを本拠地として世界中に布教を続け、1929年には政治的影響を受けない独立国「バチカン市国」が設立されました。ローマ教皇は全カトリック教会の裁治権と統治権を持ちます。


カトリック教会の初代ローマ教皇は、十二使徒のリーダーであったペテロとされています。これは“キリスト教の聖典”である聖書の「あなたはペトロ。わたしはこの岩の上にわたしの教会を建てる。陰府の力もこれに対抗できない(マタイによる福音書16:18)」に依っています。カトリック教会の「教会憲章」の中には、「ペトロの後継者(ローマ教皇)と使徒の後継者たち(司教)によって治められる教会」と書かれているためです。

ローマ教皇と枢機卿


『The Pope: Power & Sin』

バチカン市国の行政組織はローマ教皇を筆頭に、ローマ教皇の最高顧問「枢機卿団」、各教区を担当する司教、司教をサポートする司祭・助祭があります。枢機卿は司教の中から任命され、教皇選出選挙(コンクラーヴェ)の選挙権は、枢機卿だけが持ちます。

そして、カトリックにおける聖職者は独身を美徳としています。基本的には独身男性しか「司祭」に任命されません。しかし、近年は伝統を変える動きがあります。

聖人認定とエクソシスト



カトリック教会の特色を表すのが「聖人認定」です。カトリックにおける聖人とは、クリスチャン(信徒)として人々の模範となるような信仰的・道徳的な偉業が認められた人物です。十二使徒を始めとする初期キリスト教会で活躍した人だけでなく、近代でもマザー・テレサのように功績が認められた人が認定されています。ちなみに、列聖前の段階は「神の僕→尊者→福者→聖人」とされています。

そのほかに有名なのは「悪魔払い」でしょう。歴代のローマ教皇の中には悪魔祓いができたエクソシストがいましたし、1999年には新しい悪魔祓い(エクソシズム)の儀式が公表されました。公の場では悪魔祓いを語ることが少ないバチカンではあっても、その技術は継承されているようです。

ローマ法王やバチカンをテーマにしたゲーム


■『Follow JC Go!』(iOS/Android



ここからはローマ法王やバチカン市国をゲーム内要素として取り入れた作品を紹介していきます。ひとつめは拡張現実(AR)&位置情報を用いた『ポケモンGO』風味の作品、『Follow JC Go!』。本作ではイエス・キリストの啓示を受けて聖人を探すことになり、聖書の句を引用した聖人の質問に正解することで“ゲット”できます。

同作では現実における教会も表示されます。カトリック教会が開発したものではありませんが、フランシスコ・ローマ教皇はゲーマーであることを公言しています。

■『バチカンの秘密 聖なる槍』(Yahoo!ゲーム)


『バチカンの秘密 聖なる槍』(画像はYahoo!ゲームより)

時は1938年、アドルフ・ヒトラーはハプスブルグ家に保管されていると言われる聖遺物「ロンギヌスの槍」を捜し求めていました。そのことに危機感を抱いた教皇庁は、一人の神父に白羽の矢を立て「ロンギヌスの槍」の捜索を開始します。レベルごとに表示されるリストから画面上のアイテムを探し出し、リストにあるすべてのアイテムを発見するとレベルクリアとなります。

■『アサシン クリード ブラザーフッド』



『アサシン クリード』シリーズの2010年タイトル。アサシンである主人公は「史上最悪の教皇」と呼ばれたアレクサンデル6世を筆頭に、ローマを支配するボルジア家から街を解放するために戦います。

■『マインクラフト』バチカン公式サーバー



「デジタルイエズス会士」として親しまれるBallecer氏が、バチカン市国の公式『マインクラフト』マルチプレイ用サーバーを導入。2019年12月に試験運用を立ち上げたばかりです。アクセス過多と荒らしなどで前途多難な立ち上がりを見せていましたが、現在はコミュニティ用Discordや公式サイトなども運営しています。

■『Kingdom Come:Deliverance』(PS4/Steam/EGS/DMM.com



こちらは直接ローマ教皇やバチカン市国は登場しないのですが、おまけに。中世ヨーロッパ時代、神聖ローマ帝国の中枢として、栄華を誇っていたボヘミア王国を舞台にしたオープンワールドRPGです。人々に愛された皇帝チャールズ4世の死後、ボヘミア王国を略奪するハンガリー王ジギスムントに対して、鍛冶屋の息子ヘンリーが、ボヘミア王国を守るために立ち上がります。

■『Imperator Rome』(Steam/Paradox Store



こちらもローマ教皇やバチカン市国は直接的に登場しないのですが、小国ローマが大帝国になるまでの道のりを体感できるのでご紹介。本作の舞台は、アレクサンドロス大王が世を去った後からローマが帝政に入るまでの、ヨーロッパ、北アフリカ、中東、インド。ゲーム開始時のローマは小国のひとつに過ぎず、世界では大小様々な国々が覇を競っており、プレイヤーはその中から好きな国を選んでプレイできます。



キリスト教は中世ヨーロッパにおいて、人々の生活や芸術、文化に大きな影響を与えました。天使と悪魔だけでなく、聖人と呼ばれた人たちの活躍は物語にもなっています。ローマ教皇を筆頭とするバチカンは、これまでカトリック至上主義でした。しかし改革派と言われる現在のフランシスコ教皇になってからは、カトリックの教え、他宗派にも寛容な姿勢を見せています。そうした意味でゲームの題材として扱いやすくなっているため、以降もバチカンをテーマにしたゲームは増えるかもしれません。本稿が『The Pope: Power & Sin』などの作品を理解する上での一助となれば幸いです。
《乃木章》

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