「あまりに注目集まらず希望を失いかけていた時、最初に関心を示した日本のプレイヤーたちに救われた」キメラ創造ADV『ストレンジシード』【開発者インタビュー】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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「あまりに注目集まらず希望を失いかけていた時、最初に関心を示した日本のプレイヤーたちに救われた」キメラ創造ADV『ストレンジシード』【開発者インタビュー】

実は『46億年物語』からの影響が非常に強かったとか。

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「あまりに注目集まらず希望を失いかけていた時、最初に関心を示した日本のプレイヤーたちに救われた」キメラ創造ADV『ストレンジシード』【開発者インタビュー】
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気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Chronicle Games開発、PC向けに11月6日にリリースされたキメラ創造アドベンチャー『ストレンジシード』開発者へのミニインタビューをお届けします。

本作は、様々な生物のパーツを組み合わせた新種の生き物を作り上げて冒険するロールプレイングアドベンチャー。武器や防具のような感覚で、腕や足、頭、尾、翼などの部位を取り換え、崖や暗闇、障害物などニューヘイブンの島々で直面する課題を突破できる生物を生みだします。島の探索を進める中で放棄された研究所を発見したり、クリーチャーを倒したりすることで新たなパーツが手に入ることも。日本語にも対応済み。

『ストレンジシード』は、1,700円(1月6日までは20%オフの1,360円)で配信中


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?

ChrisChrisです。Chronicle Gamesのゲームデザイナーで、3人からなる小さなチームで活動しています。私たちは何年も一緒に仕事をしてきましたが、常にPCゲームを作っていたわけではありません。『ストレンジシード』の開発は、2023年にスタートしました。

好きなゲームはたくさんありますが、人生で一番多くの時間を費やしてきたのはストラテジーゲームです。中でも一番プレイしているのが『Master of Magic』で、なんと32年前のゲームです!ただ、ある一人の人物が長年にわたってMod制作を続けてくれているおかげで、今でも楽しく遊べています。

――本作の特徴を教えてください。また、そのアイデアはどのように思いついたのでしょうか?

Chris『ストレンジシード』のアイデアは、スーパーファミコンの古いゲーム『E.V.O.: Search for Eden』から生まれました。日本では『46億年物語 -はるかなるエデンへ-』 として知られています。このゲームは「進化」をメインシステムにしていましたが、基本的には戦闘のある、かなりオーソドックスなアクションゲームでした。

それから15年後に『SPORE』が登場し、いつの間にか「進化ゲーム=複雑、またはシミュレーションやストラテジー要素が必須」というイメージが広まったように感じました。しかし私の中では、『46億年物語』の方が、どんな進化ゲームよりも楽しかったという記憶がずっと残っていたのです。なので私は、「自分の記憶の中にある『46億年物語』のようなゲームを作りたい」と思ったのです。

もちろん、それは簡単なことではありませんでした。今回は3Dの三人称視点で、より現代的なデザインのゲームを作りたかったからです。開発の過程では多くの試行錯誤が必要で、『46億年物語』のシステムをそのまま使うことはできず、たくさんの変更を加えました。

その結果、今ではそれほど似ていないかもしれません。それでも、倒した敵から肉が飛び出す演出など、いくつかの要素には今でもはっきりと『46億年物語』の影響が受け継がれています。

――本作の開発にあたって影響を受けた作品はありますか?

Chrisもう一つ、大きな影響を受けたのが『DARK SOULS』、そして同じようなフロム・ソフトウェア作品です。私にとって『DARK SOULS』の近接戦闘は、アクションゲームでいまだに主流である銃撃戦よりも、ずっと面白いものに感じられました。そのため、『ストレンジシード』ではかなり早い段階から、「攻撃のほとんどは近接攻撃にしよう」と決めていたのです。

ただ、私たちは少人数のチームなので、開発リソースを抑えられる独自のシステムを考える必要がありました。Chronicle Gamesのメンバー2人は『ファイナルファンタジーXIV』も大好きなので、そのプレイ経験をもとに、「地面に表示されるインジケーター(予兆)」を使って、攻撃がどの範囲に当たるのかを正確に示すシステムを考案しました。

――本作の開発中に一番印象深かったエピソードを一つ教えてください。

Chris2024年の半ば頃、私は少し希望を失いかけていました。Steamページを何か月も公開していたのに、『ストレンジシード』には誰も興味を持っていないように感じたからです。正直なところ、本作の開発をやめて普通の仕事に就こうかとさえ考えていました。

そんな中、最初に関心を示してくれたのが日本のプレイヤーの皆さんでした。本作のデモを準備している際にプレスリリースを出したところ、Game*Sparkを含むいくつかの日本のメディアが記事を書いてくれたのです。すると、一晩で数百件のウィッシュリストが増えました!それから数週間後にデモを公開すると、突然プレイヤーが何千人も集まったのです。そして2025年には、デモのプレイ人数が3万人以上に達しました。

さらに、日本のプレイヤーの皆さんたちからもう一つのサプライズがありました。11月5日にゲームを正式リリースした時、日本からの売上はごく普通のレベルでした。ところがその2週間後、私は売上1万本達成を記念してRedditにとある投稿をしたのです。

これはゲーム開発者向けのフォーラムへの投稿だったので、特に反響は期待していませんでした。しかし、またしても日本のどなたかがその投稿を見つけ、それを記事にしてくれたのです。その後、複数の日本のYouTuberが本作の動画を投稿し、プレイヤーが一気に押し寄せました。その結果、12月には日本が最大の売上国になったのです!

私は日本のプレイヤーにどうやってアプローチすればいいのかすら分かっていなかったので、この出来事は自分にとって信じられないほど素晴らしい体験でした。

開発に関する印象深かったエピソードもあります。『ストレンジシード』を開発していた期間の大半において、プレイヤーが翼を装備してもできることは二段ジャンプだけでした。この二段ジャンプを上手く使えばかなり長い距離を「飛ぶ」ことはできましたが、ジャンプボタンを何度も何度も押し続ける必要があったのです。

今から数か月前、あるプレイヤーと雑談していた時に、「もっとスムーズな飛行を試してみて欲しい」と言われたのです。開発も終盤だったので、正直「今さら無理だろうな」と思いました。しかし、チームメンバーに話してみたところ、「試すだけ試してみよう」ということになったのです。

すると驚いたことに、実装はとても早く進みました。ジャンプアニメーションの一部をループさせたり、重力の処理を少し調整したりと、いくつかの近道を見つけることができ、1~2日後には最終版の飛行システムがゲームに搭載されていたのです。結果的に、この変更はとても良い追加要素になりました。今では、多くのプレイヤーがほぼすべてのクリーチャーに翼を装備させるようになっています。

――リリース後のユーザーのフィードバックはどのようなものがありましたか?特に印象深いものを教えてください。

Chrisプレイヤーの中には、50時間以上もこのゲームを遊んでくれている人がいて、本当に驚いています。本作はエンディングのあるリニアなアドベンチャーゲームであり、クリアまで最長でも12時間ほどです。それでもこれだけ長く遊ばれているということは、進化ゲームというジャンルがプレイヤーの想像力を強く刺激する可能性を持っている証拠なのかもしれません。

もう一つ意外だったのは、収集要素をここまで多くのプレイヤーが楽しんでくれていることです。ゲーム中のあちこちにアイテムを配置したのですが、すべて集めるまで遊び続ける人が本当にたくさんいます。

正直に言うと、私は自分自身が「100%クリアしないと気が済まない」タイプではありませんし、収集要素も、もともと「このゲームが面白い理由」として強く意識していた部分ではありませんでした。しかし、デモ期間中からプレイヤーの皆さんが「集めるのが楽しい」と何度も教えてくれたのです。今では、彼らがそうと言い続けてくれて本当に良かったと思っています!

――ユーザーからのフィードバックも踏まえて、今後のアップデートの方針について教えてください。

Chris開発中、ニューゲーム+モードを追加することも考えていましたが、正直なところ迷っていました。そこで、ゲーム発売後に「拡張で何を追加して欲しいか」という5つの選択肢を用意したアンケートを実施したのです。その中には、私たちが検討していたニューゲーム+も含まれていました。

ところが驚いたことに、ニューゲーム+のような周回・リプレイ性を高める要素を望む人はまったくおらず、一番人気だったのは「海エリア」だったのです。その結果、年が明けたら海エリアの開発を始める予定です。これはかなり大きな挑戦になると思っています。というのも、三次元的な水中移動を新たに実装しなければならず、さらに攻撃システムや敵AIにも変更を加える必要があるからです。ただ、その分とても面白くなりそうでもあるので、全力で取り組みたいと思っています。

また、PS5とスイッチへの移植も計画していますが、こちらは大型アップデートが終わってからになるかもしれません。

――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?

Chrisはい、本作の新しい動画を見るのはいつも本当に嬉しいです。できるだけたくさん視聴していますし、動画からは毎回、本作についての新しい学びがありますね。

――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。

Chris日本の開発者の方が、新しいクリーチャー進化ゲームを作ってくれたら嬉しいですね。『ストレンジシード』のアイデアは日本で生まれたものですので、いつかまた日本発の進化ゲームを遊べたら本当に素敵だと思います!

――ありがとうございました。

◆「注目インディーミニ問答」について

本連載は、リリース直後インディーデベロッパーメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に900を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。

ライター:Chandler,編集:Akira Horie》

ライター/バイク乗り Chandler

ゲームと風をこよなく愛する暇人。趣味は多い方だったはずが、最近は家でぼーっとしている時間が増えてきた気がしている

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Akira Horie

編集/『ウィザードリィ外伝 五つの試練』Steam/Nintendo Switch好評発売中! Akira Horie

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