気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Jan Willem Nijman氏、Doseone氏、Kitty Calis氏、Terri Vellmann氏開発、PC/Mac/Linux/スイッチ向けに10月22日にリリースされた、ディスクサバイバルアクション『Disc Room』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、2089年に木星の軌道上に突然出現した巨大な円盤の内部が舞台のサバイバルアクション。プレイヤーは円盤の内部に広がる鋭利なディスクが縦横無尽に動く部屋を、勇敢な科学者として調査し探索します。ぞれぞれの部屋にはユニークなゴールが設定され、クリアすると新しい部屋や能力がアンロックされます。状況は複雑で非常に早く、生き残るために必死に走りまわらなければなりません。日本語にも対応済み。
『Disc Room』は、1,520円で配信中(Steam/スイッチ)。
――まずは自己紹介をお願いします。
Jan Willem Nijman氏(以下Nijman氏)Jan Willem Nijmanです。Kitty Calis、Doseone、Terri Vellmannと一緒に本作を開発しました。私はプログラマー兼ゲームデザイナーで、これまでに『Minit』と言う作品に携わっています。また、インディースタジオVlambeer(『Nuclear Throne』や『Ridiculous Fishing(iOS)』を開発)の共同設立者でもあります。
――本作の開発はいつどのようにして始まったのでしょうか?
Nijman氏本作の開発はおよそ18ヶ月前に始まりました。シンプルでありながら奥深いゲームを作りたいと思ったのです。私たちはよく冗談で言っているのですが、私たちが目指すのは、ピザのマルゲリータのようなゲームです。素材は少なくとも、美味しいですからね。とはいえ、これがなかなか難しいのです。まずいマルゲリータほどひどいピザはありませんからね。
――本作の特徴を教えてください。
Nijman氏本作は一見シンプルなアーケードゲームかもしれませんが、とても面白い設定となっています。プレイヤーは木星の周りを回っている巨大なディスクを探索するのですが、そこにあるたくさんの部屋はどれもロックされ出られなくなっており、それぞれ異なるゴールを達成しなくてはいけないのです。部屋によってはただ単に一定時間生き残れば良いだけですが、奇妙な設定の部屋も存在します。例えば、「15の異なるタイプのディスクによって死ぬ」と言ったものです。これにより、ただの弾幕ゲームと違いミステリアスで、収集要素やパズル要素も存在しますよ。
――本作が影響を受けた作品はありますか?
Nijman氏私たちは60年代、70年代、80年代の多くのSF映画から、良い面も悪い面も、多大な影響を受けました。「2001年宇宙の旅」「サイレント・ランニング」「エイリアン」だけでなく、「キューブ」や「スフィア」からの影響もあります。他の難しいインディーゲームも参考にしようと思い、『VVVVVV』は「小さな試練で大きな世界を作る」と言う点でとても参考になりました。
――新型コロナウイルスによる開発への影響はありましたか?
Nijman氏私たちのチームは、すでにそれぞれ世界の様々な場所(オランダ、ブラジル、アメリカ)にある自宅から作業をしていましたので、ほとんど変わりありませんでした。しかし変わってしまった部分もあり、例えば実際に人と会ってプレイテストをしていただくことはできませんでした。ロックダウンと言う異常な状況の中、このプロジェクトに没頭できたのは良かったかもしれません。
――本作の配信や収益化はしても大丈夫でしょうか?
Nijman氏はい、すべてのDevolverのゲームは大丈夫ですよ!
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Nijman氏本作に興味を持っていただき、ありがとうございます!世界中の人たちに、この銀河にある殺人ディスク探索ゲームに注目していただけているのは、本当に嬉しいです!難しそうに見えても心配しないでください。本作では難易度設定に力を入れていますので、どなたでも楽しんでいただけますし、ベテランプレイヤーにはめちゃくちゃ難しい難度も用意してありますよ!
――ありがとうございました。
◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に300を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。
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