殺人事件×錬金術!?不思議のダンジョン×農地育成!?ジャンルがゲシュタルト崩壊を起こす『くちなしアンプル』体験版レポート【デジゲー博2020】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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殺人事件×錬金術!?不思議のダンジョン×農地育成!?ジャンルがゲシュタルト崩壊を起こす『くちなしアンプル』体験版レポート【デジゲー博2020】

デジゲー博2020に出展された「ダンジョン農地化ローグライク」と呼ばれる謎のジャンル。これまでも挑戦的な作品をリリースしてきたCAVYHOUSEの新作は、どのような内容となっているでしょうか。

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殺人事件×錬金術!?不思議のダンジョン×農地育成!?ジャンルがゲシュタルト崩壊を起こす『くちなしアンプル』体験版レポート【デジゲー博2020】
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同人ゲームイベント「デジゲー博2020」にて、サークルCAVYHOUSEが最新作『くちなしアンプル」を出展しました。

CAVYHOUSEはこれまでにも、北欧のタペストリーのような独特のアートスタイルを生かし、『マヨナカ・ガラン』や『わすれなオルガン』といったタイトルを制作してきました。毎回、まったく違くジャンルに挑戦しながらも、確実にCAVYHOUSEが手掛けたとわかる統一感は今回も健在です。とはいえ、本作が挑戦したジャンルは一見してもまったくわからないものです。なんとジャンルは「ダンジョン農地ローグライク」を自称。今回はCAVYHOUSEがスペースにて販売していた体験版をベースに、本作を紹介していきましょう。

錬金術師の女、ダンジョンを買う。

主人公は新米錬金術師のイレーヌ。母を亡くしたことで、独り立ちしようとおもって彼女は錬金術師としてお店を持ちたいと考えていました。そこで彼女はある日、通販ショップの「メルクリ」(どういう世界観でしょうか?)にて格安中古ダンジョンを購入したのです。

どうやらこの世界の錬金術師は、ダンジョンから合成素材となるアイテムを収集している模様です。しかしスマホのフリーマーケット風味のよくわからないところでダンジョンを買ってしまっただけあり、内部には謎の妖精たちが巣食っていました。

イレーヌが中古ダンジョンで仕方なく、敵を駆除しながら先へ進むと、なんと奇妙な双子が待ち受けているではありませんか。メルクリは不法に侵入した人間が入りこんだまま、商品を販売していたのかと思う暇もなく、双子がいる場所には謎の死体が横たわっていたのです

この死体はいったい誰なのか? なぜ殺されたのか? イレーヌの前には謎のダンジョンだけではなく、なぜか住み着いている双子、そして意味不明な殺人事件が立ちふさがります。そう、本作のストーリーもジャンルが錯綜しています。 言うなれば、“錬金術師が事故物件殺人事件の謎を解くために、ダンジョンを育成しながら奥深くへと冒険する物語”です。 意味がわからない? じゃあ次のゲームプレイ編から謎のジャンルの実態を紐解きましょう。

素材を集めて、自分だけじゃなくダンジョン自体を強化しよう!

さて本作は「ダンジョン農地ローグライク」と名乗っているとおり、基本的には不思議のダンジョン系の構成を取っています。ダンジョンに潜るたびにマップの構成が変わり、攻撃したり一歩進んだりするようなアクションをひとつ取るたびに1ターン進むようなオーソドックスなものですね。

不思議のダンジョン系との違いはと言うと、厳しい制限がないことです。オーソドックスな不思議のダンジョン系ならば、満腹度といったパラメーターにより、長期間の行動に制限があったり、一度ゲームオーバーになるとまたレベル1からやりなおしになることは多いでしょう。 本作にそうした制限はありません。なのでイレーヌのレベルはゲームオーバーになってもそのままですし、満腹度を気にせずフロアを自由に行動し続けられるようになっているわけです。

こう聞くと「ゲームプレイの面白さは足りないのではないか?」と思うかもしれません。ですが本作が注力しているのは、「不思議のダンジョンでHPや満腹度といったリソースに気を払いながら、ランダムなダンジョンの奥を進む緊張感」ではないのです。「ダンジョンを進みながら、たくさん錬金術の素材を集めること」これが本作のゲームプレイの中核となっているのです。

そう、イレーヌが錬金術師として素材を集めるためにダンジョンを買ったというストーリーどおり、プレイヤーはダンジョンに散らばる素材をどんどん集めていくことが目的となります。

バジルやレモングラスといった素材から、必殺技などのスキルを覚えたりする。

ダンジョンのフロアごとに錬金術によって育成させ、たくさんの素材が生まれるようにする。

集めた素材は、イレーヌ自身のスキルを追加するのに使うほか、なんとダンジョンそのものを成長させるのに使うのです。 ゲームを進めると、ダンジョンを育成するための錬金器機を入手します。そこからダンジョンを地下1階、地下2階とフロアごとに育成させるシステムが解禁されます。たくさんの素材を使って各階のレベルを上げると、素材がでやすくなり、よりスキルやダンジョンを育成していけるようになるのです。

最高レベルまで育成したフロアには、大量の素材が!

本作はめちゃくちゃなジャンルに見えますが、根本には「錬金術師が素材をたくさん集めていくためにダンジョンへ潜る」ためのゲームサイクルがしっかりと構築されています。

イレーヌを強化し、ダンジョンの奥へ潜りながら素材を集めていく。集めた素材からスキルを上げ、ダンジョンの奥へ潜れるようにしたり、ダンジョンを育てることでより素材を集めやすくする。 これらのゲームサイクルを回していくことで、よりイレーヌを強くし、ダンジョンの奥へ向い、謎の殺人事件の真相へと向かっていくのです。

謎のジャンルか!? とおもいきや、錬金術師として素材をあつめていく醍醐味に溢れている『くちなしアンプル』。本編のリリースは2021年初頭を予定しています。

事故物件情報を集めているところもこの世界にはあるようで……。

《葛西 祝》

ジャンル複合ライティング 葛西 祝

ビデオゲームを中核に、映画やアニメーション、現代美術や格闘技などなどを横断したテキストをさまざまなメディアで企画・執筆。Game*SparkやInsideでは、シリアスなインタビューからIQを捨てたようなバカ企画まで横断した記事を制作している。

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