最新ゲームが毎日大量にリリースされる昨今。メーカーやストアのゲーム紹介だけでは「どんなゲームかわからない!」とお嘆きのGame*Spark読者も多いのではないでしょうか。そこで“なるべく早く”ゲームの生の内容をお届けするのが本企画「爆速プレイレポ」となります。
今回は、GLOAMが2021年2月17日にSteamでPC(Windows/Mac)向けに早期アクセスを開始したターン制バトルRPG『Bravery Network Online』について、生の内容をお届けしたいと思います。
『Bravery Network Online』とは?
本作はテクノロジーの発達した近未来で、Braveryと呼ばれる格闘スポーツが盛んに行われている世界を舞台にしたゲーム。主人公はこの世界でBeckerと呼ばれる人工知能(?)で、Braveryで戦うファイター達に指示を出しながら勝利し、頂点であるBRAVESTの称号を目指していきます。言語設定に残念ながら日本語は無いのですが、ストーリーはともかく戦闘自体はビジュアルでわかりやすくなっているので、英語でもさほど苦労せずプレイはできそうです。
本編開始
真っ暗な画面でキャラクターが何かのマシンを四苦八苦しながら起動している会話が流れたと思ったら、視界が開けて謎のモニタが表示されました。
「ようこそ私たちの世界へ!」なんて言われたことから、このモニタがこの世界における我々の姿のようです。
対面する2人の女性(のハズ)はMOLLYとSEYLA。
そしてこちらの凄みのある紳士はFERRANです。彼らは今後ともにてっぺんを目指して一緒に戦っていくファイターでもあります。この短い間ですでに全員のキャラクターが立っており、非常に物語に入りやすいです。それにしてもFERRANがいう通り、我々に顔が無いのは寂しい。せっかくだから表情プログラムをいれてくれんか。
……見るものすべてに微妙な感情を抱かせる趣深い表情。
この表情は後述のキャラクターから購入できます。我々Beckerのフェイス(表情)やボディは本作における収集要素のひとつで、Swayと呼ばれる通貨(ポイント?)を消費して購入が可能。後述しますが、Swayはこの他にもファイターをスカウトしたり、色や装備品の購入にも使用されます。Swayとはこの世界におけるソーシャルステータス。Braveryで勝利し有名になったりすることでポイントが溜まります。
ともあれここからゲームの進行は、各キャラクターが登場しつつ、戦闘など各システムを丁寧に説明するチュートリアルになります。細かい部分は実際にプレイした時に確認していただくとして、ここからは概要をまとめて紹介していきます。
戦闘システム
本作の戦闘はオーソドックスなRPGがベースになっていますが、細部で独自のアレンジが加えられています。これは個人的な感覚によるものですが、ボードゲームで遊んでいるような手ごたえを感じますね。
戦闘画面はこのようになっており、左右に分かれています。左側が自分チーム、右が相手ですね。チームは最大5名のファイターを投入でき、各ファイターは攻撃を受けると体力(最大100ポイント、画面上部にHPバーが表示)が減ります。これが尽きると戦闘不能に。勝敗は先にすべてのファイターを全滅させた側が勝利というシンプルなルールです。
ファイターには能力が設定されており、INITIATIVE(素早さ)に加えて以下の攻撃技、PHYSICAL(物理系)、DIGITAL(スキル系)、EMOTIONAL(支援系)があります。
アイコンが特徴的なので、視覚的にもわかりやすいですね。INITIATIVEの値が高いほど相手よりも先に行動することが可能です。また、それぞれの攻撃技アイコンの左右に数字が表示されていますが、これは攻撃力と防御力に対応しています。
戦闘中は、両チームのファイター全員の数値を確認できるので、相手と自分の能力値を比較して、先の展開を予想しながら有利な噛み合い方になるような試合運びをすると良いでしょう。INITIATIVEが上回って先に攻撃できるけれど属性的には不利、相手ファイターは先に行動できる優先攻撃技を持っている、そんな場合は体力のある自ファイターで受けつつ反撃して次に繋げるか……などなど、先の展開を読んで行動する戦略性が非常に面白いです。
またバトル開始直後は、お互い誰が先鋒になるのかわからないので、最悪の相性がぶつかってしまうこともしばしば。ファイター交代は行動1回分と見なされてしまい、結局大ダメージを受けるリスクが……。こういう緊張感のある読み合いが楽しめます。
やられモーション
個人的に……超個人的にですが、ファイターのやられ姿が非常に可愛らしいので良いと思います。ええ、良いと思います特にSEYLA。
ワールドマップ
近未来世界でスポーツ!というところから、どこかサイバーパンクなノリを想像していましたが、実際には横殴りの雪が荒れる極寒の大地。その中央に天まで届きそうな搭が建っており、これが本作におけるワールドマップにあたります。
画面左上のアイコンは所持Swayとスマホ。スマホはある種のメニュー画面の位置づけで、個人対戦やオプションによる設定変更などが行えます。
ともあれワールドマップの各所については、早期アクセスだからか、筆者があれこれ試した限りでは画像の4か所に移動できました。それぞれ見ていきましょう。
STADIUM
こちらは文字通りスタジアム。よれよれシャツに下着丸出しというカジュアルすぎるファッションセンスのCASUAL JEFFなるキャラクターが取り仕切ります。
スタジアムは1対1の対人オンライン戦を行う場所で、選りすぐりのファイターで構成したチームと共に殴り込みに行く場所……なのですが、早期アクセスでまだ人が揃っていないからか、何度か試しても筆者はマッチングできず……。
LOCKER ROOM
こちらも文字通りロッカールーム。画面内の情報が多いというか、キャラクターによって濃いというか、とにかくみっちり詰まっています。ここで行える操作は画像左から順に以下の通り。
- SEYLA:チーム編成と各ファイターの技変更など
- FERRAN:アドバイスやいくつかのチュートリアル案内
- LOTTIE:ファイターのスカウト
- MOLLY:Beckerの外見変更
現時点ではSEYLAとLOTTIEに、特にお世話になりました。例えばSEYLAのチーム編成においては、画像のように各ファイターの技や能力値も細かく調整できるからです。
ファイターのスカウト
これについては、もう少しだけ詳しく書いておきましょう。LOTTIEが紹介してくれるファイターはスカウトすることで、一緒のチームで戦えるようになります。スカウトをするためには、モノによりますが「会話」「Swayの支払い」「当該ファイターに戦闘勝利」などの条件が存在。それらのどれか一つを達成または組み合わせによる複数達成で、ファイターが使用できるようになります。
この面白いところは、単純にスカウトして終わり……ではなく、キャラクターすべてにショートストーリーがあるところ。それらは、立ち絵からは想像できないような内面の奥行きが描写されており、とても楽しめます。
スカウトによって、ワールドマップ内における行動選択肢が増える場合もあるので、積極的に仲間を集めると良いでしょう。これだけでなかなかボリュームがあります。
SPARRING ROOM
さてワールドマップの各所に話を戻して、スパーリングルームへ向かいます。ここでもロッカールームと同様にキャラクターに話しかけることで、いくつかの行動を選択できます。画像の左から順に以下の通り。
- FACE RATER:Beckerの表情購入
- YASMIIN:Beckerのボディ購入
- RADNEY:対戦練習
この中でYASMIINだけは、ロッカールームでのスカウトで解放されます。
CAFE
最後にカフェ。こちらではファイター向けのアイテムが販売されています。いわゆるショップですね。
EULERがアクセサリー装備、AMMAがカラーパターンを売っています。このカフェに来るためにはロッカールームでFERRANに助言を乞う必要があり、またショップ解放のためにはそれぞれのキャラクターに戦闘で勝利する必要があります。難易度的にはそう難しくないので、サクッと倒せるのが良いところです。
おわりに
テキスト量についてよく考えてみると、これメインストーリーにサブストーリーも含めるとゲーム全体としてはかなりのボリュームなのでは……?それぞれのキャラクターが個性豊かなので、プレイは戦闘だけに終始せず、物語をちゃんと楽しめる作りになっているのが良いですね。
ただ惜しむらくは、現時点でオンラインでの対戦相手に出会えなかった点。早期アクセスで開発中ということで致し方ない部分であるのは重々承知していますが、これについては今後のプレイ人口の増加を期待しましょう。
対応機種:PC(Windows/Mac)
記事におけるプレイ機種:PC(Windows)
発売日:日本時間2021年02月17日
記事執筆時の著者プレイ時間:3時間
価格:通常価格 2,570円、セール価格 2,313円(2月24日まで)