米国にて、トレーディングカードゲーム『マジック・ザ・ギャザリング』（以下『MTG』）のベータブースターパックを意図せず開封した男性が、超レアカード“ブラック・ロータス（Black Lotus）”を引き当てました。
その幸運な男性とは、ニューヨークの法律事務所で共同経営者を務めるマイケルさん。株式投資にも手を出していた同氏は、「（上がり下がりする）株と違って、『MTG』の古いカードはひたすら価値が上がり続けている」ということに気付きます。ある晩、パートナーとワインを飲み交わした後、株式投資につぎ込んでいるのとほぼ同じ金額で『MTG』の未開封ベータブースターパック（来歴や状態によるものの、およそ76万円～163万円）を購入。
マイケルさんは「中身を透かして見て、いいカードがあれば開けよう」（『MTG』の初期パックは包装紙がひどく薄いことで有名）と考え、Redditの力を借りながら、なんとかして中身を確認しようと尽力します。しかし、いかなるRedditユーザーの教えも通用せず、マイケルさんは「どう頑張ってもベータパックは開封できない」と確信したそう。Redditユーザーもそんなマイケルさんをからかって「中身を見ようとしすぎてパックが死んじまったんだよ」とコメントする始末でした。
翌朝、それでも諦めきれなかったマイケルさんはベータパックの中身の確認を再度試みます。しかし、パックをトントンと叩いてパック内のカードをずらそうとしていたところ、最悪の事態が。パックの裏にある継ぎ目部分で包装紙が破れてしまったのです。パックの開封を余儀なくされたマイケルさんは、中身のカードを1枚ずつ確認していくのでした。
そしてマイケルさんが引き当てたのが、“ブラック・ロータス（Black Lotus）”。同カードは、長年愛される『MTG』の初期にリリースされた、最も強力かつレアなカードの1枚。現代の『MTG』では、特定レギュレーションのみでしか利用できませんが、それでもなお多くのユーザーから羨望の的となるアイテムです。また、再販も公式に行われないことが発表されていました。
「数秒間、ボーッと”ブラック・ロータス”カードを見つめていました。もう頭がローディング画面状態で」「ハッと我に返り、最初に頭をよぎった考えは『いや、これは偽物だ。本物のはずがない……』でした」と、マイケルさんは当時の心境を海外メディアPC Gamerに明かしています。
品質によっては、最低54万円、最高654万円程度で取引されているベータパックの”ブラック・ロータス”。マイケルさんは同カードを上質なカードケースにしまい、プロの鑑定士が来るまで銀行の金庫に預けておく予定としています。
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